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神に選ばれた僕  作者: レチ
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1話:5歳になりました!

今日は、ユーリ・グオネルの5歳の生誕祭が行われていた。


「ユーリー!誕生日おめでとう!」


僕の母のネオ・グオネルと父のハンス・グラネルだ。

それに続いて


「おめでとう!」


僕の姉のメル・グラネルと兄のファン・グオネルだ。

僕はメル姉、ファン兄と呼んでいる。

ちなみに姉兄共に、8歳である。


食卓には見た事も食べた事もない料理が並び、兄と姉はとても嬉しそうにそれらを口に運んでいる。

もちろんとてもいい匂いを匂わせている。

そして部屋の端にはメイドが6人ほど並んでおり、食べ終わった食器の片付けなど手際よく行ってくれている。


なぜこんなに至れり尽くせりなのか……


それは僕は伯爵の3人目の子供なのである。

爵位の順は高い方から公爵、侯爵、伯爵、子爵、男爵で上から3番目なので、結構高い方なのだろう。

いわゆるいいとこのお坊ちゃんだ。


またなぜ5歳の誕生日でこんなに豪華に祝われているの

か……


僕の世界では5歳まで生きるというのは結構珍しいらしく、5歳まで来れば子供の死亡率は大幅に減るらしい。

僕は貴族なので、住み込みの医者などもおり、健康で何不自由もなくここまで過ごすことが出来たので、正直珍しいことでもなんでもない。


「ユーリ。明日は生人の儀よ。しっかりなさいね。」

ネオが言う。


明日は生人の儀というものがある。

この世界では、先程言った通り5歳まで生きるというのはおおよそ3人に1人程の確率らしく、世間では5歳以下の子供は早く死んでしまうという印象が強く、人ではなく、すぐに天界に帰ってしまうという意味で、「神の子」と呼ばれる。

なので5歳まで生きた子供を人として生まれたという意味を込めて、「生人の儀」という儀式が行われている。

ちなみに僕は明日、それに参加する。


「頑張れってなにを?」


頑張れと言われても「5歳になったね!おめでとう!」で終わりじゃないのか?

なに頑張れと言うんだ……


「あら、聞いてないの?明日は自分ののステータスを神父さんに測って貰うのよ。」


「ステータスってなに?」


「短くいえば、自分の強さね」


そんなこともするのか……知らなかった……

変な結果出したら怒られたりしないよな?



「大丈夫よ!ユーリなら!私より走るの速いじゃない!

きっといいステータスが出るわよ!」

と、メルが言う。


「俺よりも剣術上手いしな。」

ファンが付け足す。少し不貞腐れながら。

なんだよ、兄より剣術上手くなっちゃ行けないのか?


「私とファンの子供だもの。きっと大丈夫よ。」

父は騎士として、母は魔法使いとして、名前を知らない人はいない程の実力者である。

実例に、兄も姉も魔法、剣術共に同年代の中では群を抜いている。


「ありがとう。頑張ります。」

みんなの期待に答えたれるよに頑張らなきゃな!


豪華な食事を済ませ、明日に備えすぐ寝るように言われたので部屋に戻った。


その日は、不安で目が冴えていたが、時間が経つにつれ、あっという間に寝ることが出来た。




次の日、僕はいつもよりも早めに起きた。

生人の儀に向かうために……


家族全員で朝食を取ってから向かうらしい。

今日の食卓は、昨日の豪華絢爛な食卓ではなく、いつも通りの食事が並べられていた。

やはりいつも通りの食事の方が、僕は好きである。


食事を済ませ、父に着替えて来るように言われたので自室に戻った。


いつものラフな格好とは異なり、子供用のタキシードを着させられた。

蝶ネクタイを人生で初めてつけたが、首が締め付けられる感覚が、かなり不愉快だが、それは我慢するしかない。


着替え終わってエントランスへ向かうと、そこにはもう父と兄が待っていた。


「お待たせしました。母とメル姉さんは?」


「まだ着替え中らしいぞ?遅いよな〜

俺の生人の儀の時もすげえ遅かったんだ。」


「仕方ない。女というのはそういう物だ。

気長に待とう。」


このような雑談を男3人でしながら、30分がたった頃、ようやく2人がエントランスの階段を降りてきた。


「「お待たせしました。」」


2人ともだいぶおめかしをしたようだ。

いつもとは、纏う雰囲気が違う。

母は赤のワンピースだ。

5歳の僕から見ても、スタイル抜群でどんな服でもいきこなしそうだが、特に母は僕の中で赤という印象があるのか、とても似合っている。

化粧もワンピースに合わせ、クールに決まっている。

流石は黄昏の魔女と呼ばれているだけはあるな…


対照的に姉は青のレースのワンピースでとても可愛くきまっている。


「ユーリ!どお?可愛い?」

と言われたので


「とても可愛いよ。姉さん」

姉さんも母の子というのが納得できるほど、将来は美人になるだろう。

そんな事を考えていると


「そろそろ出発しよう。」

父が言った


その言葉を合図に僕、兄、姉、母、父の5人に加え、執事のジェームズとメイド2人が一際大きな馬車に乗り込んだ。

護衛は、父の持っている軍から精鋭4人、新人4人連れていくらしい。


ジェームズは空間収納魔法が使える珍しい魔術師なので、荷物を任せて、5人は前の向かい合っている馬車の席に乗り込む。


メイドは馬車の通路の両端に立ち、僕達の移動中の世話をしてくれるらしい。


生人の儀が行われる王都の最も大きい教会までは、馬車で片道3日のところにある。

そこまで遠い所まで行くのに護衛の中になぜ新人が混ざっているのかと言うと、父や母の強さはかなりのものらしく本来であれば、護衛など要らない。

しかし貴族として、護衛を付けずに移動するというのは礼儀知らずと馬鹿にされるのでとりあえず連れていくのだ。


なのでいい経験になるだろうという事で、このような遠征の時は、これから伸び代のある新人も数人連れていくようにしているらしい。


馬車が出発して、雑談をしながら移動し、途中の街で買い物を行いながら馬車を走らせること3日……


王都に何事もなく、着いた。


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