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道具を揃えたり、纏まった休憩を取るために街に入る事になった。


宿屋の部屋を決める際にヒロインと同じ部屋と言おうと思ったら速攻却下された。

ま、まぁ普通に考えたらそうなんだけど、これじゃぁこの世界についてのナイショ話しができないなぁ。


指揮官が情報収集をしている間は銘々自由行動となった。

僕はみんなと馴れ合うつもりはないからね、アピールのためにすぐ部屋を出る。


「トイレは突き当たり右だぞー」

勇者が後ろから声をかけてくる。

く、、、よ、よく分かってるね。さすが僕のライバルだ。


身も心もスッキリ軽くなった僕は部屋に戻るか街を散策するか迷っていた時に



「王よ。お戻りください。

我らの軍勢を率いてください。

このままでは、、、!」

宿屋のスペースを無視した数の配下が跪いて控えていた。

ヒマを持て余した、じゃなくせっぱ詰まった配下が一生懸命言い募る。

「私は今回は存在しないハズの者だ。

よってお前達と行動を共にする事はできない。」

「ですがっ!」

「くどいぞ。」

僕の一言で騒めき始めた声が一瞬にして黙った。


「お前達の気持ちは分かるが私が出て行ったら世界のバランスを崩してしまうかもしれない。

そもそも相手の意図は不明なんだろう?」

「ですが、現に我々の数が減らされております。

指揮官からはこのような設定について伺っておりません」

「なら私はもう少し静観する事にしよう。

お前達は情報収集に努めてくれ。

状況次代では私が介入する事も止むを得ず、だ」

相手に聞こえるかどうかの音量で話し合う。


「分かりました。今回は一旦引きますが、また参ります。」

思いつめたような目を向け、魔王城に転移していく配下達。


んーどうしようかなぁ。

負ける事はないだろうけど、ウラボス苦手なんだよなー。


「魔王さん。

ちょっと呼び方がアレですが、みなさんにお知らせしたい事がありまして。

ご足労おかけしますが、食堂へ集まっていただけますか?

私は他の方にも声をかけたら向かいますので」

指揮官に後ろから声をかけられた。

今の見られたかな?

まぁ、見られても困る事はないけど。


僕は承知した。と一言だけ告げて食堂へ向かう。

場所知らないけど。


そもそもそんなに広くない宿屋、食堂はすぐ見つかった。

勇者と魔術師がお行儀よく座っていた。

そのミョーにお行儀のよい姿がちょっとツボに入ってニヤけそうになったけど、口元をすぼめて耐えた。

僕も席に着いたけど、会話もなく時間だけ過ぎていく。

大分辛くなってきた時にようやく全員揃った。


早速ですが、と指揮官が話し始めた。

神殿の場所が分かったと。

ただ、詳細な場所は相変わらず不明で西の方向にあるらしい。

後はチェンジするには莫大な予算がかかるんだそうな。

このパーティーって資金潤沢なのかな?


そんな事を考えていたら勇者が、チェンジする度にその神殿に戻らないといけないのか質問していた。

勇者よ、キミには勇者補正の転移魔法があるはずじゃないかね?

なんて心でツッコミを入れていたら、魔術師にも同じ事言われてた。


いつもアフォーな事言ってるけど勇者の実力ってどの程度なんだろう。


もう直接対決の可能性はないだろうけど、1度くらいは手合わせしたかったな。


ふと、視界の片隅でヒロインが小さくガッツポーズしているのが見えた。


ヒロイン補正は使えなくなっている事に気付いてないみたいだ。

教えてあげる気はないけどね。

こういう事は自分で気づかなきゃ。

いつも、お読みくださりありがとうございますm(_ _)m

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