登場人物紹介その1
◆登場人物紹介その1
・カイジン=グリズリー
男性。
外見年齢:35歳。
身長:195cm。
一人称は『自分』。
容姿:灰色の短髪。顔に傷がある厳つく渋めの顔立ちの大男。首から上はまだ生身の人間に近いが、首から下はほぼ機械化されており、不完全な肉体改造ということもあり錆びたメタリックなボディ。
街を歩く時は住民に威圧感を与えないよう機械化された肌を隠す目的+副業のために熊の着ぐるみを着ている。
感覚として暑さは感じないが、戦闘中は邪魔なので着ぐるみは脱ぎ棄てることもある。
物語の主人公。
舞台となる街『リングアベル』が興される前の半世紀以上前に世界規模で起こった大戦で、兵として駆り出された元軍人。
身体を機械化されたサイボーグ。
度重なるパーツ交換の果てに、一度は人間的な『心』を完全に失った生体兵器として存在していた。
サイボーグなので肉体的な成長は完全に止まっており、半世紀以上前から見た目は変わっていない。
老化もなく、寿命という概念もほぼ無い。
『カイジン』という名前は本名だが、かつて戸籍上当てられていた字は『灰塵』。
取るに足らないもの、の意。
つまりは劣悪な環境で生まれた望まれない命だった。
少年時代に軍に身売りされ過酷な訓練漬けの日々を経て戦場へ駆り出された為、穏やかな日常も愛も知らずに生きて、そのまま機械と化した。
本人はサイボーグ化したこともあってその現状に疑問を持つことすら忘れていたが、大戦終結時に大破した自分のメンテナンスを担当した軍医・シリービリー=ストレイキラーことビリーと出会い、ひょうきんで型破りな性格のビリーとの交流を経て『心』というものに関心を持つ。
その後ビリーに連れられ各地を放蕩した後に、活気溢れた『リングアベル』の街に辿り着き、ビリーと共に定住。
ビリーとの交流の際、自身の名前に関する話題になった時に、
「『灰塵』なんて単語、名前に相応しい言葉じゃない。どうせ同じ『かいじん』なら、『怪人』でも『海神』でもいくらでもスケールの大きいもんになれるんだから自由に名乗るべきだ。うん、そうだ。そうに違いないよ」
とのビリーの勧めから元の当て字を捨て去って『カイジン』と名乗るようになった。
カイジン本人日く、自分に相応しい在るべき姿を模索中だから敢えて新しく当て字は付けなかったとのこと。
そして気付けば友であり、指針となっていたビリーの老衰による死後、自分がどんな存在として生きたいか考えた結果、自身に元々存在していた筈の『心』を取り戻す為により多くの『心』に触れるべく、人々を助け守る『正義の味方』を自営業として始める。
以来普段は街で熊の着ぐるみを着て子どもたちに風船を配りながら、トラブルが起きたら大戦時代からの愛機である人型ロボット『コンフェッティーナ』を駆り街中を滑走する日々を過ごしている。
『正義の味方』として街の住民の相談を受け付けるべく『グリズリー事務所』を街の端っこに構えているが、カイジンのマーケティング不足により事務所は基本閑散としている。
サイボーグなのである程度の環境には対応でき、食事や睡眠の必要も無い為に基本的に生活費などの金銭は必要せず本人も頓着しないが、『コンフェッティーナ』の維持費と、数年に一度の自分の身体のメンテナンスの為の費用が必要なので、普段の風船配りはちりも積もればの発想から小遣い稼ぎのバイトでもある。
性格は『心』への理解が浅い故に冷静沈着。
また元軍人なのでストイック。
些細なことから仕事まで、『任務』と表現してしまう癖がなかなか抜けない。
戦場育ち・戦場帰りの為に平穏な日常というものに未だに慣れておらず、活気のある街の空気に馴染めず本人は無自覚のうちに非常識かつ突飛な行動を行なってしまうこともままある。
人付き合いに関しても未熟で、無口かつ他人の繊細な心理状態を配慮できない部分があり、トーク能力は壊滅的。
着ぐるみを着てもなお誤魔化せない圧があるらしく、さらには基本無言で風船を子どもに押し付ける為に肝心の子どもからも怖がられがち。
だが何故か動物には異常に好かれる。
中でも鳩にはどういうわけかヤンデレ的な執着を向けられがち。
心を学びたいという意志は本物なので、自分の何がいけなかったのか、自分がこれから何をどう改善していくべきかゆっくりではありつつも学習していこうとする姿勢は絶えず見せており、頻繁に空回りつつも直向きに、心を持った生き物であろうとする。
正義の味方として生きる決意をしたことからも根っこは利他的で、カイジン本人は上手く自覚していないが、善良さと優しさは不器用であり
ながら確かに持ち合わせた人格をしている。
親しい者から見れば天然ポンコツ。
一度助けを求められれば正義の味方として応え抜こうとするなど義理堅く、自分の信念に一途。
永い時を生きて、本人が一番自分の中に自覚している『心』は亡き友ビリーへの『憧憬』。
ビリーの死の際も泣くまでの心は取り戻せてはいなかったが、ビリーの存在はカイジンの心に今も大きなものとして刻まれている。
有事の際は愛機『コンフェッティーナ』に搭乗するが、生身の身体能力も当たり前だが非常に高く、コンフェッティーナが使えない場面では軍人上がりの体術と機械の肉体に仕込んだ隠し武器などを駆使して戦いに臨む。
現在はビリーの孫・ダムバニー=ストレイキラーことバニーに押しかけ助手兼相棒として世話を焼かれており、さらには愛機コンフェッティーナが自我を持ち少女人格『ティナ子』として自分に求愛するようになったりと賑やかな環境に居るが、本人は至ってマイペースで、ちょっとのことでは動じずブレず、今日も正義の味方として邁進している。
・ティナ子
女性。
外見年齢:容姿を自由に操作可能。
身長:自由に操作可能。
一人称は『あたし』。
容姿:普段はハイティーン程度の年齢のツインテールの美少女の姿。髪の色は当たる光によって色が変わる。
『永遠福音コンフェッティーナ!』における、カイジンにとってのヒロイン。
カイジンの愛機・コンフェッティーナに内蔵されたAIが長年カイジンと時間を過ごしたことから突如自我とカイジンへの『愛』に目覚め、少女人格『ティナ子』として確立した姿。
身体はホログラム映像で出来ており、カイジン含めた他者との、少女ティナ子としての肉体的接触は不可能。
だが映像化した自我は機体本体から離れて自由行動も可能で、その身はどんな壁もすり抜けることができる。諜報活動能力が高い。
性格は、AIから生まれたとは思えないほどに感情表現豊かで非常にハイテンションでお喋り好き。なおかつ飄々としており自由奔放マイペース。
カイジン以上に『心』に目覚めてしまっている。
行動方針や在り方は至って享楽的。
楽しいことやスリルが大好き。
カイジンを異性として熱烈に愛しており、彼を『ダーリン』と呼び日々彼に求愛しているが、心を学ぶ過程にあり恋愛が未だに理解できないカイジンからは無表情で首を傾げられている。
しかしカイジンのそんなところも愛しくてたまらないらしい。
自分のカイジンへの『愛』に自分なりの強い誇りを持っており、見返りを与えられなくても、例え成就しないとしても、心が本来存在しないにも関わらず自分はカイジンを愛せた、そしてこれからも永遠ににカイジンを愛し続けると自信を持って豪語できる自分のこともまた愛し、誇り高く愛を謳う、電子でできた恋する乙女一途系。
しかし乙女というにはやや肉食系の押せ押せ系。
時に妖艶な雰囲気を出すが、カイジンには通じない。
テンションの高さに相まって口調が独特。
くだけた敬語混じりだったり猫っぽかったり掴みどころがない。
擬音すらも積極的に口に出し、いつも賑やかで自我が芽生えた日々を全力で愉しんでいる。
・シリービリー=ストレイキラー
故人。
男性。
身長:178cm。
一人称は『オレ』。
容姿:30代時(カイジンと出会った頃)は茶髪のボサボサ髪、丸眼鏡に無精ひげ、くわえタバコによれた白衣の猫背の男性。
老年期は白髪になり年相応に老けてはいたものの、青年期より肥えており髭も立派な白髭を蓄えていた。
丸っこいのと本人の掴めない性格から『リングアベル』の住民からは頻繁に『タヌキじじい』と呼ばれていた。
主人公・カイジンの親友で、死してなお彼の中では大きな存在として刻まれている人物。
愛称は『ビリー』。
大戦時に軍医として働いており、本人の趣味から機械工学の知識にも長けていた為に大戦終結時に大破したカイジンのメンテナンスとパーツの修復を任され、そこでカイジンと出会い彼に大きな影響を与えた。
非常にひょうきんで楽観的かつハイテンション。
良くも悪くも少年の心を持ち続けた男。
楽しいこと、面白いこと、わくわくするもの、とにかく自分の心を良き意味で沸き立たせてくれるものを好み、好奇心旺盛で自由奔放。
面白いものが近くに見付からなければ自分で創造すればいいのだと、積極的にしょうもない奇行に走り騒ぎを起こすなど非常に型破りな人物だった。
『シリービリー』という名前は『大馬鹿者』の意で、本来ならとても人名に使うような言葉ではないがれっきとした本名。
つまりは彼もまた、カイジン同様劣悪な家庭環境に生まれた身。
だが彼は自身の境遇を一切悲観せず、それならいっそ世界一の大馬鹿者として生き抜いて名を世に轟かせてやろうと、己の不幸を逆に生きる希望に変えてしまうパワフルな思考回路の持ち主。
普段の奇行は半分が素、もう半分が自分の望む自分である為に意図的に道化として振舞っているところがあった。
性格は大馬鹿者だが、医学、工学に精通していたので頭の出来はとても良い。
独創的な価値観で生きており、その決して論理的とは言い難い振る舞いを通してカイジンに『心』という概念を思い出させた。
機械工学の知識があるのはロボットに過度のロマンを抱いているせいで、初めてサイボーグのカイジンと顔を合わせた際は大いにはしゃいでカイジンにそのロマンを嬉々として説いたほど。
カイジンの肉体には今も『正直要らんだろ』と言わんばかりの仕掛けが所々あるが、それらは全てこいつのせい。
カイジンとは違った意味で他人への配慮が足りない。正確には配慮しない。
だが兵器として生き兵器として終わろうとしていたカイジンに生きる希望を与える為に、戦後の希望に溢れた未来を好き勝手に想像して語り聞かせたり、彼に心の存在について助言したり自分なりの生き様を説いたり、カイジンへの興味は、彼の中では本気で友になりたい、という気持ちでもあった。
本質的には博愛的で面倒見が良く愛情深い。
戦後、カイジンを連れて各地を放蕩⋯⋯と言うより数々の珍道中を経て『リングアベル』の街に辿り着き、そこに医者として定住するようになる。
リングアベルの街でも奔放な振る舞いは変わらなかったが、たまたま診た最初の患者の少年が孤児だった為に養子に迎え入れ、彼にとっては初めての『家族』を作る。
その少年が後のカイジンの相棒・ダムバニーの父親である。
なお孫のバニー曰く『あの爺さんに結婚は無理』とのこと。
カイジンのポンコツ奇行に遠慮なしに爆笑したり、相変わらずの大馬鹿者っぷりで時に街の住民から呆れられ、時に愛され、楽しく自由に生きて自分がそうでありたい自分で在り続け、最高の大馬鹿者として満足の行く人生を全うし、大往生でその生涯に幕を閉じた。
生前、心を完全に理解できず自分がどう生きるかも道を掴めていなかったカイジンに『せっかく人より生きる時間が永いのだから自分のペースで良く考えて答えを出せば良い』と助言しており、それがカイジンの現在のマイペースさにも繋がっている。
カイジンはビリーと出会って『心』を知ったが、カイジンと似たようなろくな環境で生きてなかったビリーにとってもカイジンの存在は大きなもので、ビリーはカイジンと出会い無二の友となったことで、『最高の人生』を得て永遠の眠りについた。
その生き様はカイジンに『憧憬』の感情を芽生えさせ、現在のカイジンの生き方にも多大な影響を与えている。
◆




