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空前の指銃使い  作者: こいと
2章 魔王国編
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大森林1

いよいよ新章

 帝国を追放された俺は魔王国へと向かうことにした。用意してもらった地図を見るにダリア帝国と魔王国の間には大森林が広がっており、そこには魔物がうじゃうじゃいるらしい。

 もうこっそり逃げようかな。

 そんなことを考えながら大森林に入っていく。




 木々が生い茂っているため光がほとんど入らず、昼間なのに薄暗く空気が淀んでいる。かすかに獣臭もする。しかしここを進んでいかなければいけないらしい。



 いつでも魔弾を撃てるようにレボルバーをセットして、腰には刀をさしておく。

 

 ゆっくりと進んでいくが木の根や雑草で足を取られ思ったように進むことが出来ない。

 その時、足元のツタが俺の足に巻き付いてきた。


「なんだこいつら。離れろっ」


 足に巻き付いたツタが這い上がって胴体にも巻き付いてきた。さっきまで雑草だっただろ。手が巻き込まれているため刀を抜くことが出来ない。


「くそ…。ファイアバレット」


 ツタを焼き切るために全弾を足元に巻き付いているやつらに撃ち込む。

 やはり弱点だったらしくすんなり焼き切れたが動きがよみにくくそこら中にいるため倒しきれない。

 俺はリボルバーからサブマシンガンに変え、辺り一面に撃ちまくった。だいぶ減ったものの辺りにはまだまだいる。


「めんどくせえ。なんなんだこいつ」


 俺はそのツタを鑑定してみる。



 悪魔草のツタ:植物が魔素の濃い場所で成長したために魔物化したもののツタ。本体の根っこを焼き切らなければ尽きることなく敵を襲い、そのツタでとらえられたものはそのまま口から取り入れられ養分だけを吸い取られる。




 厄介なうえにとてつもなく恐ろしいな。それに本体を見つけないかぎりこのままじり貧だ。てか口があるのか。

 

 俺は鑑定眼を使ってツタを注意深く見る。するとその奥の方にひと際大きい魔直反応があった。


「見つけた。あそこか」



 絡みついてくるツタを避け魔力を温存しながらそこへ走って行く。足場が悪い中何とかそこについた俺は本体と思わし悪魔草を見つけた。


「うそ…だろ。なんだよこれ」


 その悪魔草の本体は軽く4メートルはあり、その周りには先ほどの比にならないツタが蠢いていた。

 そしてゆっくりとこちらを向く本体。そこには端から端まで裂けた大きな口があり、中には無数の牙が生えていた。


「草って言うより木だろ、これ」


 そして無数のツタが一斉に襲ってきた。

 俺は刀と魔弾で薙ぎ払っていく。だがいくら薙ぎ払っても次々と湧いてくる。見ると本体から次々生えてきている。


 そして次第に俺の動きが鈍くなり、そして遂にツタが俺の足を捉えた。足に巻き付いたツタに向かって魔弾を放つがそのすきにほかのツタが俺を捉え、身動きが取れなくなった。刀も手から落ちてしまい、切ることもできない。


 そのまま宙に吊られてゆっくりと本体の口へと近づけられていく。


「クッソ、離せ」


 ツタを解こうともがくがビクともしない。そして口を大きく開けた本体は俺をツタごと口の中へと入れた。




 その時俺が笑っていたとも知らずに。


















 



 



 悪魔草はその日はとても付いていた。なんせ人間が寄り付かない大森林で人間を見つけたのだから。急いで自分のツタを巡らせて包囲網を作った。この時はとてもワクワクしていた。なんせ人間はおいしいからだ。いつもは水やそこら辺の魔物を食べるが臭くてその上に肉も硬くおいしくない。


 そして足元に近づき一気に足と胴に絡みつく。腰には剣のようなものがあったためこの人間はおそらく剣士であろう。そして手を胴と一緒に縛り付けた時点で自分の勝ちを確信した。ようやくごちそうにありつけるのだ。悪魔草はとても上機嫌だった。

 そのはずであったがその人間は手を変な形に変えそこから火を出しツタを燃やし尽くしたのだった。この人間は魔術師だったのか。そのことに少し焦りを覚えた悪魔草だったが冷静に観察して分かったことがある。数や機動性では圧倒的にこちらの方が上だった。それに少しづつだが人間は押され始めている。


 その人間がこちらに来るのが分かったのであえて誘い込んで無数のツタを用意しておいた。

 その人間は本体の大きさを見て、そのツタの多さをみて明らかに戸惑っていた。いよいよだ。いよいよ人間を食べれる。悪魔草はそのことで頭がいっぱいだった。

 その人間はだんだんと動きが鈍くなってきてついにツタがその全身を捉えてがんじがらめにした。涎がこぼれるのを気にも留めずに急いで口を開けた。

 そしてその人間は飲み込まれていった。飲み込まれる直前に人間が笑ったような気がしたが気のせいだろう。久しぶりの人間だ、味わって食べよう。そして自分の住処に戻ろうとした矢先、体の内側から爆ぜ、そのまま本体は焼け死んでいった。さいごに悪魔草がみた景色は、にやりと笑う人間の姿でであった。




















 何故俺が助かったのかと言うと、飲み込まれた俺は直前にサブマシンガンからショットガンへと切り替えていたのだ。

 そして悪魔草の腹の中で全弾をありったけの魔力を込めて撃ちはなったのだ。

 いくら根っこを燃やさないと死なない悪魔草でも内側から焼かれればひとたまりも無いだろう。

 初めにあの無数のツタとでっかい本体をみた俺はイチかバチかのこのかけ敷しかないと思い、うまく油断を誘ったのだ。


「にしても臭いな。涎か?」


 このまま放っておいたら臭いにつられて別の魔物もくるな。どこかで洗えればいいんだが。川なんかないかな。そんなことを考えつつ俺は自分のステータスを確認した。








相沢 宗司  16歳  人間  ガンナー


HP   3300/3300  ↑700

MP   5800/5800  ↑1500


筋力:620  ↑30

俊敏:570  ↑90

知力:730  ↑60

器用:740  ↑20

魅力:690  ↑50

運 :22   ↑1



魔法適正:

スキル :指銃リボルバー0/6《ショットガン》0/6《サブマシンガン》0/200《魔弾》《チャージショット》 全属性魔弾Lv.4 刀術Lv.6 短剣術Lv.3

称号  :異世界人 撃ち抜く者






 やはり魔物との戦闘の方が成長が大きい。それに戦いの中でより使った技術の方が伸びしろが良い。最後の魔弾の使い方で新たにチャージショットというスキルが増えている。

 

 やはり運はどうしても伸びが緩く、というかほぼ変化がない。こんなに臭い目にあっているのもこの運の低さによるものなのだろうか?


 俺はステータスの確認を終えて水辺を探して再び森の中を歩きだした。



 

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