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山と谷がある話  作者:
02.海へ行こう
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 前々から気になっていたのだが、オレの身体を構成している骨同士はどうやって繋がっているのだろうか。各関節で割と自由に取り外し出来る上に、死んだふりをすると各関節がバラバラになる。肉体を持つ者ならば、骨を繋ぐのは肉や腱であるが、スケルトンであるオレにはそういうものは存在しない。何らかの力が働いて各部を繋げているのは間違いないのだが、このよく分からない力ちいうのがしっくり来ない。巷であるようにMP(魔力)を使って繋いでいるのならば分かりやすいが、今のオレには魔力が生えていない。魔力で各部を繋いでいるのならば、繋いでいる魔力を伸縮させたり出来るのかもしれない。


 何でこんな事を連連と駄弁っているのかと言うと、問題は梯子にある。簡単な話だ。老朽化が進み梯子の桁が幾つか落ちている。足の関節を、ニュニュっと伸ばして下の足場に届かないかなっ、と現実逃避をしているのだ。嘆いていても足は伸びない。ここは、オレのチカラを信じてどうにかしてみよう。

 そうだ。このゲームには能力(ステータス)が無いのだ。つまり、オレのチカラも未知数。もしかしたら、腕力だけで身体を支えられるかもしれない。骨だけだし軽いだろ多分。

 オレは意を決して梯子を両手でしっかりと掴み、思い切ってぶら下がってみる。あ、割とイケそう。下を見る事は叶わないが、足が………届いた。そろそろと腰を下ろし、下の足場に手を………どうやって下げるんだ? そういえば、腕の関節を外して………。


 何やかんやあったが今も梯子を下っている。マップで確認すると、地下二階に居るらしい。ダンジョンマップは階数表示されるから便利だな。ダンジョン外の全体世界マップだと高度は分かるが、建物内に居たとしても、階数表示される訳じゃないからな。

 しかし、エレベーターシャフトを下っているだけなのだが、もう地下二階まで来たのか。ここまで、途中下車するような扉は一切見ていない。オレがただ見落としていたりするかもしれないが、それっぽく分かるものは何も無かったと言える。そもそも、途中階の扉があったとしてオレに開けられるのだろうか。何かこのまま基地の底まで降りていくような気もするな。


 おや? 結構降りてきたと思ったら、下の方で壁から光が漏れているぞ? これは、もしかしてシャフトの外に出られるのでは?

 オレは落ちないように気を付けながら、光が漏れている場所まで移動した。

 そこは壁に切れ目が入っており、その切れ目から外の光が漏れているようだ。階層は地下十七階。大分降りたな。ここまで何も無かったから、そろそろ外に出たい気分だったんだが、コイツはどうにか出来ないだろうか。

 壁の突起を足場にして壁伝いに移動し、壁の切れ目の様子を見る。

 うーん………。壁はやはり分厚いな。劣化して脆くなっているかもしれないが、流石にこの厚さは無理。せめて、向う側がどうなっているか見えないかな。

 オレは切れ目に片目を押し当て、外部の様子を見ようとし、外に居た何かと目が合った。


 …………………。オレは音を立てないようにそのまま元来た道を戻り梯子に到着。一目散に上り始める。

 いやに生物的な目がこちらを見ていた。まさか、オレの存在を感知していて、こちらを見ていたのか。そもそも、アレが何なのか全然分からないが、絶対にヤバい奴だ。

 ここは、もはや活動していないとはいえ、軍事施設だった場所だ。どんだけヤバい代物が残っているのか想像も出来ない。


『■■■■■■を感知。侵入者は殲滅排除捕獲殺害尋問排除拷問排除排除研究排除排除排除殲滅抹消しシシシしままままマす』


 下から機械的な抑揚の無い声が聞こえた気がして、思わず下を見てしまった。

 壁の切れ目から眩い光が一瞬走り、壁面自体が赤熱し溶け落ちる。その光景を見たオレは逃げられないと悟り、アイテムボックスから光亡き者の外套を早着替えし、透明化気配隠蔽コンボを発動した。


サンブレイクが楽しすぎて(略)

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[一言] 拷問とか言ってるヤバ
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