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第3話 レベルアップ②

 戦い始めて1週間。

 あれから毎日ゴブリンと戦った。


 あの後確認してみたが、どうやらガチャは1ポイントで1回引けるみたいだ。

 みんなは倍々になっていき、引ける機会は少なくなっているというのに……

 俺だけ引きたい放題。


 ほんの少し優越感に浸りながら、自分のステータス画面に視線を落とした。



 島田 司(しまだ つかさ)

 LV1

 ジョブ  合成師

 HP  10(+1)

 MP   3(+1)

 攻撃力  5(+1)

 防御力  3(+1)

 敏捷   3(+1)

 魔力   5(+1)

 運    4(+1)


 ジョブスキル

 合成


 アクティブスキル

 弩    1

 火術Ⅱ

 水術Ⅰ

 風術Ⅰ

 土術Ⅰ

 回復術Ⅰ

 心術Ⅰ

 鷹の目Ⅰ

 潜伏Ⅱ  1

 盗むⅠ

 

 パッシブスキル

 HP増加(小)

 MP増加(微小)

 攻撃力増加(小)

 防御力増加(微小)

 魔力増加(微小)

 敏捷増加(微小)

 運増加(微小)

 自己再生(微弱)

 毒耐性(弱)

 麻痺耐性(微弱)

 石化耐性(微弱)

 混乱耐性(弱)

 誘惑耐性(微弱)

 病気耐性(微弱)

 魔力消費軽減(小)

 HP吸収(微小)

 成長増進(中)



 アクティブスキルもパッシブスキルもだいぶ増えてきた。

 特に成長増進。

 これが立て続けに当たり、4枚手に入った。


 二枚でRと同じ能力となり、次にR同士で合成ができて、現在はSR相当の能力になっている。

 この能力があればレベルを上げるのも普通よりは容易くなっているだろう。


 クロスボウを使っていた事により、《弩》の熟練度が上がりスキルを手に入れた。

 熟練度は最大いくつまであるのか分からないが、現在1。


 武器の方もSRと同じ能力値のクロスボウ+2になっている。


 しかしビックリしたのは、普通アクティブスキルを3つまでしかセットできないらしいが……こちらも制限なくセットできてしまったこと。

 うん。ありがたい誤算だ。


「……ふむ」


 俺は今、根城の廃ビルにいるのだが周囲の仲間たちを見渡した。


 現在ここには60人ほどの仲間がいる。

 上位職の仲間は戦いに明け暮れているのだろう、まだ午前中だというのにもうこの場にはいない。


 また敵が現れたとして……きっとまたみんなと戦うことになる。

 そりゃそうだ。

 それがここのルールだ。

 みんなでこの場所を死守しようと躍起になっているのだから。


 みんなと戦っていて、一つだけ問題があることに俺は気づいていた。

 それは、モンスターと戦っても経験値が大して入らないということだ。

 

 仲間がいれば楽に安全に戦える。

 それは慎重派の俺としてはありがたい環境だ。

 しかし、これだけのスキルが揃ってきたんだ。

 強くなれることに俺は楽しみを覚えてしまっている。


 俺がさらに強くなるためには……

 ソロで戦わなければならない。

 集団に襲われたらひとたまりも無いが、一匹ずつなら確実に倒せるだろう。


 俺は割れた大きな鏡の前に立ち自分の姿を見た。

 黒髪に黒目。

 それにお気に入りの黒のパーカー。

 自分の顔を見ると、自然に笑みがこぼれていた。


 やれる。

 俺はやれるぞ。


「チェンジ」


 骸骨の仮面+2を具現させ、俺はそれを顔に装着する。

 防具は一つだけ装備できるようになっているのだが、俺はこの仮面を好んで装備していた。


 理由は二つ。


 一つは動きやすいから。

 防御力はSRの物と比べても遜色ないので顔の部分だけ覆うこれなら邪魔にならない。


 もう一つの理由は――カッコいいから。

 

 俺は鏡に映る、仮面姿の自分に興奮していた。

 やっぱカッコいいなぁ。




 ◇◇◇◇◇◇◇



 俺は静かに廃ビルを抜け出し、一人で戦場にやって来ていた。

 もちろんモンスターと戦うためにだ。

 こっそり敵を倒しておけばみんなも助かるだろう。

 自分が強くなるために。

 そして仲間たちのために。


 ゴブリンは目視できるだけで……7匹。

 一度に来られたら厄介だが、1匹ずつ相手なら……


「『潜伏』発動」


 数日前に手に入れた潜伏スキルを発動する。

 潜伏Ⅱは敵に見つかりにくいと言うものだが、ゴブリン相手ならこれで十分だ。

 

 何度か試してみたが、ゴブリンに見つかることは無かった。

 危険が無いように、しっかりと実験は済ませている。

 そしてもう一つ――


「『鷹の目』発動」


 スキル鷹の目。

 これは通常よりも遠くを見渡せるというスキル。


 俺は瓦礫の影からモンスターを視認した。

 うん。いつもよりゴブリンの姿がハッキリと見える。


 そして一匹のゴブリンの頭部に目掛けて――


 矢を放つ。


 ボンと破裂するゴブリンの頭。

 周りにいた敵はどこから攻撃があったのか周囲を見渡している。

 だが俺の姿に気づける者は誰もいない。


 矢が手に入るまで10秒。

 スキルの効果はまだ残っている。


 サッと次のゴブリンを狙い、ヘッドショットを決めた。

 敵は焦っているが、やはり俺を見つけることはできない。


 俺は矢が戻るまでの間にステータス画面を確認した。

 

「よし」


 レベルが上がっていた。

 一人ならレベルが上がるのも早い。


 それにありがたいことに、レベルが上がったことによりMPが回復している。

 MPが持つかどうか少し不安だったが、これなら2分もあればあいつらを始末できるな。


 そして3匹目を倒したところで、モンスターに俺の居場所がバレてしまった。


「アソコダ!」

「ヤベッ」


 スキルが切れてしまっていたようだ。

 俺は再度、潜伏を使用しコソコソと場所を移した。


「ドコダ? ドコニイッタ?」


 これ楽勝だな。

 向こうは透明人間を相手にしているようなものだ。

 負ける要素は、無い。


 その後も俺は隠れながら戦い、残りのゴブリンを始末した。

 全てのゴブリンを倒した時にはまたレベルが上がっており、俺はウキウキ気分で次の標的を探していた。

読んでいただいてありがとうございます。


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