波瑠
仕事の帰り道にショピングモールがあると助かる。
中のスーパーで、適当に惣菜買ってそのまま専用デッキ伝いのタワマンの自宅へ。
波瑠は新規プロジェクトに選ばれたので少しうれしくてデッキじゃなく海沿いの方の歩道を歩いて今夜は帰る。
少し人気が少なく明るくないが、東京の夜景と潮風が心地よい。おかげで海沿いにはポツンポツンと海を眺める恋人達もいる。
モールの中庭には船着場があり、ココからお台場へ10分くらいで行ける。
あちらはしっかりした浜辺でほぼ真っ暗なので、恋人達が愛を囁くのにうってつけだ。こちらで食事して船でお台場で…12月になると毎週末花火も上がるし…
皆、幸せそうだ。
波瑠の目にモヤがかかる。
30でそろそろ結婚かと思った所で、別れて欲しいと言われ翌週には結婚式だった。ギリギリまで二股掛けられていたのだ、後輩と。
後から知ってコケたが、ちょっと問題児だったので付き合ってる事を隠していたのは自分だ。
仕方ない!と諦めた。
陰で小バカにされてたので、付き合ってると話すとからかわれるのが嫌だったのだ。
結婚してからも夫婦で問題あるごとにコッチのせいにされるのはタマったもんじゃなかったが…
転勤で消えてくれた時はホッとした。
波瑠しか彼のムラのある仕事をサポートできないから
わざわざ配属されたのだ。
波瑠が担当外れて仕事がハチャメチャなって結婚もしたので転勤の辞令が出て後輩は仕事辞めてついて行った。
地方で2人で幸せに暮らして欲しい。
と言う男の世話で20代が過ぎてしまったのだ。
結婚のために密かに貯めてたお金でタワマン買って〜本社は3分と言う恵まれた環境を享受する。
ショピングモールの向かいの花村ホールディングス本社が勤め先だ。
そこで長年問題児の世話役してた調整能力を買われたのだ。
「ホントによく彼を何とか仕事させてたものよ。
あっちでも持論語って田舎支店の構造改革だ!って吠えてるらしいわよ。データーも資料もなしで誰がハンコ押すと思うのか?
毎晩残業してるみたいよ〜新婚さんなのに。」と新規プロジェクトの副リーダーの木下さんが秘書の大河内さんと笑う。
そう彼は皆にこんな風に笑われていたので、彼氏だとバレると仕事しづらくなるのだ。
「アハハハハ〜ッ、大変ですね。でもお子さんも生まれるし!お父さん頑張らないと!」と波瑠も愛想笑いする。
「新規プロジェクトも、俺が俺が〜の男ばかり集めたせいで足並み揃わなくて…大変なのよ。
リーダーの清貴もまとめられなくて〜大変。」と木下さんがため息をつく。
清貴さんとは、木下さんの同期でほぼ花村グループの全ての部署を体験してきてるベテランだ。
彼の豊富な経験をディーラー1本でここまで来た木下さんが新規プロジェクトの為に初の女性役員 生方さんに提案したのだ。
土地、貴金属、暗号資産、現金など各専門会社に資産家が出向き問い合わせなくても、各セクションが情報共有して資産家に合った投資スタイルを
会社が作るのだ。
エキスパートを資産家カスタマイズできるのだ。
金持ちの事情に合わせて金融資産を預ける国も選んでくれる。モナコ、バハマ、ドバイなど税金のない国への送金なども全て花村で取り扱うのだ。
ただ集まった男達は、皆専門家を自負する分プライドも高い。
そのコントロールに波瑠が呼ばれたのだ。
すみません!
主人公の珠泪ちゃんの背負ってる物をとにかく下ろしたくて…簡単な問題じゃないのに簡単に解決してしまった!
失敗です。
自分が卒業式まで教えて貰えなかったくせにね〜両親がいない事も。部落民な事も。
また、いつかね〜




