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SFゲームの1000年後はファンタジー(旧名SF世界からの漂流者)  作者: アロマセラP
EPISODE1 第1章
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遺跡探索2

「ちっ!」


レイハルトは紙一重で攻撃をかわす。すぐさま弓を構え矢を放つ。ジャイアントスネークはそれをかわすとさっきよりも更に好戦的な目をこちらに向けてくる。


(ヘイトが完全にこちらに移ったな)


あいつ等を助けるのは少ししゃくだが見殺しにするのも後味が悪い。さっさと終わらせるか。


レイハルトは武器スロットを操作し武器を弓から片手剣に変える。


ジャイアントスネークが再びこちらに攻撃を仕掛ける。今度はしっぽを叩きつけてくる。レイハルトはそれをジャストガードし反撃を叩き込む。


レイハルトの剣がジャイアントスネークのしっぽに深くえぐる。


切り裂かれたジャイアントスネークは痛みに身をよじらせる。この隙を逃すまいとレイハルトは攻撃をくりだす。


レイハルトの武器はすべてアザタシリーズと呼ばれる最高レアリティの武器だ。とある邪神をモチーフにした赤と黒で彩られ禍禍しい形をしている。


その片手剣がジャイアントスネークの体に刀傷を次々と作り出す。武技は一切使っていない。


ジャイアントスネークが殺されてなるものかと攻撃を繰り出すが全てかわされ、防がれる。


しっぽはすでに切断され満身創痍の状態のジャイアントスネーク。


死にたくないと逃げようとする。


とどめにと弓に持ち変えたレイハルトがジャイアントスネークの頭に弓の武技「ボマーシェイプ」をレベル10で起動し放つ。


矢は見事にジャイアントスネークの頭に直撃し木端微塵に破壊する。頭を失ったジャイアントスネークの胴体は力を失い地面に横たわった。


「終わった?」


リリアの問いかけにレイハルトは頷く。頭を失っても動けるのはゴキブリぐらいだろう。


レイハルトが男三人の方を向くと男たちはビクッと身体を震わせた。


ジャイアントスネークがどのくらいの位置付けにある魔物か知らないが、それなりの強さの魔物を無傷で倒してしまう人間。


向こうにはレイハルトのことが化け物のように見えているのだろう。


レイハルトは男たちの近くに行く。男たちはガタガタと震え始める。


レイハルトはリリアたちを近くに呼びテレポーターを設置する。転送。


「な!転移魔法!?」


男の1人が驚きの声をあげた。あのままこいつらを置いてきても良かったがそれでエネミーに食われでもしたら助け損だからな。森の入り口まで連れてきた。


レイハルトは黙って町の方に歩いていった。それを男たちはポカーンと見つめていた。

この時口止めをしておけば良かったんだ。




遺跡で採れた石や薬草が思いのほか高く売れたので今日の宿は二部屋取った。リリアには凄く渋られたが。


「ねえオルガ。彼が私たちの探し求めていた人だと思う?」


リリアは今までのことを思い出しながらオルガに聞いた。


「あやつなら問題はないだろう。しかし、だからこそ慎重に動かなければならんぞ」


「ええ、それは分かっているわ」


リリアは思い出す。城を飛び出したあの日のことを。


「必ずやり遂げるわ。絶対に」


リリア拳が強く握られる。その表情は決意に満ちていた。




レイハルト今日のことを思い返していた。


あの遺跡で感じたこと。どこかで見た覚えがある。


しかし、何処で見たのかは最後まで思い出せなかった。


何か似ているものを見たことがあったのか、それともあれそのものを見たことがあったのか。


「やっぱり思い出せない。くそ!モヤモヤする」


何か大事なことを忘れているようなそんな違和感。けれどいくら遺跡のことを思い返しても答えは出てこない。


モヤモヤして眠れないので武器の整備を始める。ゲーム時代には整備など必要なかったがこの世界ではそうもいかない。


片手剣に研磨剤を付与した布でこする。これは日本刀の手入れの仕方だが合っているのだろうか。


一通り手入れを終えると急に眠気が襲ってくる。その眠気に抗うことなく眠りについた。


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