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幽霊(?)と俺の同棲生活  作者: 鳴海ヒロト
第2章 これからの生活
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第8話 嫌な予感

「はぁ…なんでこうなったんだ…!」

俺は文化祭の話し合いで溜め息をこぼすしかない状況になってしまっていた。前にも言った劇なのだが、それが竹刀を使ってする劇にしようという事になったのだ。勿論、主役は俺ということになっている。

「竹刀を使うのなら、主役はやっぱり悠真くんが良いよね?」

という経緯なのだが、それに対して他の奴等は

「別にそれで良いけど、だったら俺達は本気で竹刀を振るうってのはどうだ?確かに悠は剣道習ってるけど、俺達は中学の時以来、いや、もしかすると全く経験してない奴だっているんだしさぁ?」

という条件を付けてきた。勿論、あのヤンキー達だ。やっぱり、こいつ等は思いっきり文化祭を楽しむために張り切りたいんだろう。俺はそう思っておきたい。まぁいくらなんでもあの時の仕返しをするという事はないだろう。俺はそれが決まって、職員室の剣道部顧問に竹刀の使用を申請しに行くことにした。息抜きという事で選んだわけでもあり、どんな物語にして、どんなシナリオにするか、というのも考えないといけない。即興でシナリオを作り、役を演じるなど素人当然の俺達にはできるはずがない。でも、今思い出すとクラスの奴等は奇跡的に全員部活などに入っていなかったはず…。だとすると、放課後にどこか大きな教室を借りて、文化祭まで練習することができるはずだ。それにしても、俺の嫌な予感はなぜこうもするのだろうか…。それに、俺の予感はほとんど外れた事はない。これも本当に自分が嫌になってくる理由の1つでもある。そして、職員室に入り、顧問に話をすると、あっさり許可が出た。嫌な予感はこれじゃなかった。だとすると…。多分この状態だと教室に入った瞬間何かをされる…。そう思っていたが、教室に入っても何かをされるわけではなく、普通に文化祭の劇についての話し合いを続けるだけだった。シナリオは結局俺に任せられた。まぁ、俺は文系だが、だからといってシナリオを任せられるのはちょっと…と思ったが、頼んできたのは望田奈央なのだ。断ろうにもクラスの男子から突きつけられる目線が痛かったため、渋々やる事にしたのだ。こっちは少しというより、かなり早めに文化祭について企画していたため、シナリオについてはまだまだ期間があるだけ良いとしよう(ちなみに期間は1ヶ月)。それにしても、主人公は俺だけでクラスの全員が敵役とか普通に考えるとたまったもんじゃない。となると、俺は少し秘策を錬らなければ。おそらくあいつ等も文化祭の本番に何かしでかしてくれるんだろうし。そう考えながら帰っていると1つ名案が思いついた。実家に置きっぱなしの竹刀と木刀がどちらも2本ずつあったはず。俺は急いで実家に電話した。

「もしもし、母さん?悠真だけど、父さんいる?」

「あら、悠真から電話なんて珍しいわね。ちょっと待ってなさい。あなたー?悠真があなたに用があるんだって〜。 」

そう母さんが言ってから、30秒ほど経って父さんに代わった。

「あ、父さん?」

「なんだ、悠から電話なんて珍しいじゃないか。で、どうしたんだ?」

「いや、まだ家に竹刀と木刀はある?」

「あるぞ。竹刀と木刀合わせて4本、まだお前の部屋に置いてある。」

「なら良かった。今度の休みの日、それを取りに行くから、準備しといて。」

「それは良いとしても…今更お前に必要か?剣道辞めたんだろう?」

「そうだけど、文化祭で竹刀を使った劇をするはめになっちゃってさ。だから、ちょっと体を慣らしとかないとダメかなと思ったから」

「そうか、わかった。今から配達してもらうことにするよ」

「え…?配達…?」

「そうだ。その方が早いだろう?」

「まぁ…、そうだけど…」

「なら決まりだな。ほれ、文句を言わずに待っとれよ。あと、人を傷つけてはいかんぞ。悠もそれでどれほど自分を責めたかまだ忘れていないはずだからな。文化祭、頑張れよ。」

「え、ちょっと待って─」

電話はそこで切られてしまった。となると、やはり待つしかないのだろうな。帰って麗華にこの事を話すと、

「えっ!?悠真くんが主役なの!?それも竹刀を使って!?」

「そうだよ…。まったく…勝手に決めやがって…」

「頑張って!私、見に行くから!」

と言ってくるのだ。まぁ、見に来てくれるのは確かに嬉しい。それにしても、俺の扱いが酷いと思うのは気のせいなんだろうか…。俺はその日、シナリオを考えている途中で寝てしまった。

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