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神様のための”世界”  作者: お茶ワン
プロローグ
2/14

美人に出会う

 唐突な話になるが、死後の世界いわゆる天国とかいうものは本当にあると思うか?

 あるとは思わないよな。俺もそう思ってた。

 でも、違ったんだ。

 死後の世界は実在したんだ。

 なぜかって、俺が死んだからだよ。

 俺は確かに死んだんだよ。確か、大学に向かう途中で車に轢かれたんだ。

 あれは酷かった。

 信号機を渡ろうとしたらさ、赤信号なのに車が突っ込んできたんだよ。

 人ってさ、唐突にことが起こると動かなくなるんだね。映画みたいにうまくいかないよ。

 轢かれただけでは、ここが本当に死後の世界かどうかなんてわからないよね。俺だって疑うしさ。

 でも、これを聞けばここが本当に死後の世界だって納得してくれるよ。なんたってここがどこだかわからないんだ。

 まず、周りが真っ白なんだ。

 そして、俺は椅子に座っている。木でできたなんか安っぽい椅子。

 目の前には、豪華な机と王様とかが座る豪華な椅子が置いてあった。

 なんでこんな格差があるんだ?

 俺もそっちがいいな。

 まぁ、椅子から立ち上がることができないんだけどね。金縛りなのかわからないんだよ。首は動かせるし、座っている間は手も足も動かせる。

 立ち上がろうとすると、周りから力強く押される。身動きが取れなくなり、なぜだか知らないけど勝手に元に戻るんだ。何回も繰り返したけどこれを抜け出すのは絶対無理だと確信した。

 暇だし、周りを確認したんだ。そしたら本当に驚いたんだ。

 なんたって、ここ扉がないんだから。というか、壁が存在してないんだよな。

 一面が真っ白で尚且つ終わりが見えない空間に座らせられているって、現実だと味わえないでしょ。たぶん。

 以上、この二点でここが死後の世界だという証明がされた。

 

 「誰かいないの?」


 俺は恐る恐る誰もいない空間で呟いた。

 普通、誰かいるもんでしょ。

 何、重役出勤ですか! 許しませんよ!

 

 「誰が重役出勤だ!」


 女性の声が返ってきた。普通というか、普段の俺なら女性というだけで舞い上がっていたのだが、俺はそんなことよりも、


 「返事がきた!」


 返事が返ってきたことに喜びを感じていた。

 この終わりことのない空間にポツリといる感覚。これは感じてみないと、実際に体験してみないとわからないと思う。

 かなり悲しいし寂しい。


 「そこに驚くのかい!」


 いや、それ以外ないでしょ。

 ほかに何があるっていうんだ?

 あれ、どこから声が聞こえてるんだ?

 俺は周りを見渡してみるが、 誰もいなかった。


 「誰もいない! どこから声がするんだ!」

 「気付くのそっち! もう一つ重要なことがあるんだけど!」


 すごくツッコんでくるな。俺車に突っ込まれたばかりなんだけどな。

 まぁ、いいや。そんなことよりもう一つ大切なことがあるらしい。

 俺は腕を組み考えた。

 考えて一つ思い出した。

 先ほどの会話を覚えているだろうか?

 

 『誰かいないの?』


 一人ポツリと呟いた後のことだ。


 『誰が重役出勤だ!』


 こういう言葉が返ってきた。

 俺は一言でも声に出しただろうか。出していない。

 心の中では呟いていたが。

 ということは、


 「俺の心が読める!」

 「気づくのが遅い!」


 怒られました。

 だって寂しかったからそれどころじゃなかったし。

 それに、多分死後の世界なんだし神様がいてもいいんじゃない。神様だったらそういうことできるだろうし。

 何だったら、瞬間移動テレポーテーションとかで目の前にある豪華な椅子に現れたりもできるんだろう。


 「うわぁ。驚かしのないやつをだな」


 そういって、肩で切り揃えた赤髪の綺麗な女性が現れた。

 綺麗な女性という印象にはならないかな。それよりも目に着くものがあるから。とても大きな胸がね。

 そんなことより、やっぱりできるんですね。

 ここはやっぱり、驚いてあげた方がいいんだろうか。

 仕方ない、いっちょやってやりますか。


 「わぁ! 驚――」

 「そういうのいいから!」


 止められた。せっかく驚いてあげようとしたのに。

 俺の俳優顔負けの素晴らしい演技がさく裂しようとしてたのに。


 「いや、棒読みだったじゃん」


 目の前の美女は呆れた表情をして、手を横に振る。


 「なん、だと!?」

 

 俺は愕然とした。

 それはおかしい。俺は今までこれですべてを乗り越えてきたというのに。


 「ただ、流されてるだけだと思うよ」

 「まぁ、こんなの下の今が初めてなんだけどね」

 「なら言うんじゃないよ!」


 この美女からかいがいあるな。


 「神をからかうんじゃない!」

 「あ、神様なんだ」

 「ま、まぁね」


 急に視線をそらしたぞ。なんか怪しいな。

 俺はジッと美女を見つめる。

 

 「そんなことより、本題に入りましょう!」


 手を胸の前で叩く。

 そんなことで、で話題を変えようとするやつ初めて見た。

 まぁ、俺もなんでここに呼ばれたのか知りたいし。神様のことなんて正直どうでもいいし。


 「ツッコまない。ツッコまない」


 一人ブツブツと呟き、何かを堪えようとしていた。


 「ねぇ、早く本題を教えて」

 「あなたが悪いんじゃない!」

 「あ、ツッコんだ」

 「あ!?」

 

 俺に指摘されて自分の手で口を隠す。

 そんな光景を俺はニヤニヤしながら眺めていた。

 俺の視線に気づいたのか、視線を鋭く睨みつける。

 

 「もういい!」


 睨みつけた後、なぜだか拗ねてしまい、椅子の上で膝を抱えだした。

 

 「ごめんなさい。拗ねないで。(多分)もういじらないから!」

 「ほんと?」


 俺は首を少し体を上下に動かす。

 それを肯定と受け取った神様は、機嫌を直した。


 「そう。それでいいのよ! 私は神なのだから。あなたは奇跡を体験しているのよ。ありがたみを持ってほしいわ」

 「ソウデスネ」

 「何か不満?」

 「いえ! ありません!」

 「そう。ならいいわ」


 もうこのことは考えないようにしよう。心まで読んでくるとかせこいわ。

 そんなことを考えていたら、女性はなぜ俺がここに呼ばれたのか説明し始めていた。

 聞いてないのに話を勝手に進めるな!

すいません。話が進んでないですね。

明日も更新します。

良ければブクマしてくださるとうれしいです。

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