第1章:実戦訓練
午前中、秀城とジンクは訓練場で模擬戦闘をしていた。
「「雷撃」!」
ジンクが電撃を放った。黄色い雷が秀城に向かって飛ぶ。
「「アルゴンシールド」!」
秀城は防御魔法を展開した。不可視の壁が雷を防ぐ。
「防御は完璧だな。だが、攻撃は?」
「「プラズマバースト」!」
秀城は多重融合魔法を放った。超高温のプラズマがジンクに向かう。
「速い!「亜鉛メッキ」!」
ジンクは自分の体に亜鉛の膜を張った。プラズマが命中したが、ダメージは軽減された。
「いい攻撃だ。だが、消費MPが多すぎる」
ジンクが指摘した。
「プラズマバーストは80MP。お前のMP最大値は1069だから、十回ちょっとしか使えない」
「...確かに」
秀城は考えた。
「もっと燃費のいい魔法を使わないと」
「そうだ。基本魔法を組み合わせろ。「炎の矢」と「水魔法」を連続で使うとか」
「なるほど」
秀城は再び構えた。
「「炎の矢」!「水魔法」!「塩結晶」!」
三つの魔法を連続で放った。炎、水、そして塩の結晶。
ジンクは素早く回避したが、塩の結晶が足に当たった。
「おっと!動きが鈍る!」
「今だ!「チタンブレード」!」
秀城は剣に魔法を込めて突進した。軽量化されたチタンの剣が、高速で振るわれる。
「速い!」
ジンクは剣で受け止めたが、秀城の連撃は続いた。
一撃、二撃、三撃。
「いいぞ!剣技も上達してる!」
十撃目で、ジンクの防御を突破した。
「参った!」
ジンクが降参した。
「よくやった。お前、かなり強くなってる」
「ありがとうございます」
秀城は息を切らしていた。
「でも、まだまだです」
「謙虚だな。その姿勢、いいぞ」
二人は休憩を取った。
「メンデレ、お前の目標は全元素習得だよな」
「はい」
「でも、それだけじゃないだろ?」
ジンクは真剣な顔で言った。
「元素狩りを倒す。世界を守る。それも、お前の目標だ」
「...はい」
「なら、もっと強くならないと。レベルも、技術も」
ジンクは立ち上がった。
「レベル15、いや20を目指せ。アルケミスはレベル20以上だ」
「分かりました」
秀城も立ち上がった。
「頑張ります」
午後、ナトリとオクシアも訓練に加わった。
四人でのチーム戦闘訓練。
「「炎の矢」!」
ナトリが攻撃を開始した。
「「氷の槍」!」
オクシアも続く。
「「雷撃」!」
ジンクも加わる。
秀城は、三人の攻撃を統合する役割を担った。
「「白金触媒」!」
秀城が触媒魔法を使うと、三人の魔法の威力が1.3倍に増幅された。
「すごい!威力が上がった!」
ナトリが驚いた。
「白金の触媒効果です」
「これは便利だ!」
ジンクが感心した。
「お前、サポート役としても優秀だな」
訓練を終えて、四人は食堂で夕食を取った。
「今日の訓練、楽しかったですね!」
ナトリが明るく言った。
「ええ。チームワークも良くなってきたわ」
オクシアも頷いた。
「明日から、また元素習得が始まるな」
ジンクが言った。
「次は、何を習得するんだ?」
「遷移金属の続きです」
秀城が答えた。
「コバルト、ニオブ、モリブデン、タングステン...まだまだ習得していない遷移金属がたくさんあります」
「大変だな」
「でも、やります」
その夜、秀城は一人で訓練場に戻った。
誰もいない、静かな空間。
秀城は剣を抜き、素振りを始めた。
一振り、二振り、三振り。
「まだ、足りない」
アルケミスとの戦い。あの時、全く歯が立たなかった。
「もっと強くならないと」
百回、二百回、三百回。
汗が滲む。腕が痛い。
だが、止められなかった。
「守りたいものがある」
仲間。この世界。そして、自分自身。
「絶対に、負けない」
千回の素振りを終えた時、秀城は気づいた。
剣の軌跡が、美しい円を描いている。
無駄のない、洗練された動き。
「...成長してる」
秀城は微笑んだ。
「一歩ずつ、確実に」
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