サウナーと初めての戦闘
石塚蓮35歳独身の営業マン
サウナに入ることが生きがい
神から授かるスキルを、望む際強くサウナを思ってしまいスキルサウナーを手に入れる。その他、彼を転生させたヘファイストスからの加護もいくつかもらっている。
ここは森なのか、風が心地よく
サラサラと近くには水の流れる音がする
排気ガスや工事などの人工物の匂いはほとんど無く
強いて言えば、前世の日本で言う秋のような空気だ。
雰囲気からして近くに街などましてや車なども走っていない。
さて、俺はここへ転生したわけだけどまず何すればいいんだろう。。
途方にくれる、、
こういう時はまずステータスボードを開き、自分の能力を確認するのが、なろう小説では当たり前なのだ。
『ステータスオープン!』と半分諦めと、恥ずかしさの中で1人呟くと
まるでスマホの画面のような物が目の前に開いた。
石塚蓮 イシヅカレン (15歳)LV1
HP10
MP10
力5
守5
賢5
速5
技5
スキル
ヘファイストスの加護(言語理解 読み書き クラフト 収納)
サウナーLv1
我ながらRPG好きの私ですらため息の出るようなステータスであった。
ん?15歳??え?若返ってる?サウナ入ってるから?!
まぁいいやその他の
言語理解や読み書きができるのはとてもありがたいことではあるし、収納まである。
いわずもがな収納!と念じることで魔法陣のようなものが現れそこに任意のものを入れることができる定番スキルのようだ。容量は、、まだわからない。。のちのち確かめるとして、、
それにしてもこのサウナーというスキルどのようなスキルなんだろう。
ここまで来ると使ってみようと、
唱えてみれば良いのだろうかと半分面白半分で
『サウナ!!』
すると魔法陣が形成されそこから
4つほどの握りこぶしくらいの大きさの
サウナストーンとよばれている石が落ちてくる。
石は手では触れないほど熱せられているようで
地面に落ちると チッチッチッと音をたてている。
わたしは転生の際願ってしまったこのサウナ
確かに大好きなサウナ、しかしこの生き抜いて行かなければいけない状況に、サウナストーンがでてきても
と、私は半泣きで後悔するのであった。
それもつかの間
絶望に立ちつくしている私の後ろから、ザッザッと
草をかき分けてくる足音が聞こえるのであった。
誰か、人が来た助かったと思ったのだがそこには
約1m20cmくらいの、粗末な腰巻と石で作った斧をかまえたゴブリンが
ヨダレをたらして俺を見ていたのである。
相手が身構える暇もなく俺は逃げ出した。
ゴブリンも後を追ってきている。
恐怖と、混乱、死を感じる。足もとは木の根が突き出していてとても走り辛い
やはり地の利はあちらにあるようで追いつかれてしまう。
ギャーギャーとヨダレを垂らし騒いでいる。
絶対絶命の状況で死を覚悟したところで
何故か少し冷静に考えることができた。
『サウナ』入りたかったな、
呟いた瞬間、ゴブリンの頭上に魔法陣が現れ
サウナストーンがゴブリン目掛け落ちてくる
ジャージャーと皮膚の焼ける音と断末魔と共に
ゴブリンは光となり、小さな魔石がポトリと落ちたのであった。
『え、、助かった、、、』
蓮は腰砕けながらも小さくつぶやくのであった。