テライト目線
受験時期。懐かしいなぁとか思いつつ、受験生を見てます。
昨夜、アイはシシリア様の部屋に泊まり、僕は、シシリア様の部屋より一番遠い部屋に泊まることとなった。
「絶対わざとだろ。あの女王様。」
独り言を呟きながら部屋に向かう。王城なだけあって、とても広く迷いそうだ。
「精霊よ。案内してくれないか?」
僕がそう語りかけると、ふわふわした光が現れる。その光は、僕の前を通ってゆく。精霊が応えてくれたようだ。中庭が見える。
「しかし、久しぶりだな。こうやってこの王城の中を歩くのは。」
寂しさを紛らわせるように、話す。精霊はふわふわ浮いている。
「テラ、でっかくなった。」
精霊が、返事をする。
「いい加減、そのテラって言うあだ名を変えて欲しいな。まるで、女の子の名前みたいじゃないか。」
そういえば、ここの精霊はボクをテラって呼ぶんだったな。忘れていた。これ、誰かに見られてたら、ボクはおかしい人になってしまうと思いながら苦笑する。
「テラはテラなの。」
精霊が、僕にポコポコ当たりながらいう。精霊は柔らかいし、軽いので痛くはない。
「はは。諦めるしかないのか。」
だけど、少々不満がある。
「着いたー。」
案内し終えた精霊が僕の頭に乗る。髪の毛にしがみついているようだ。ちょっと引っ張りすぎかな。
「ありがとう。じゃ、降りてね。」
無理やり引きはがすと、嫌そうな感じで体を揺らした。
「テラ酷いー。もう案内してあげないもん。」
拗ねたように精霊がいう。僕は、苦笑して精霊を撫でる。
「お菓子あげないぞ?」
そういうと、精霊は元気を取り戻し...いや、元気を取り戻し過ぎて、僕の手にあったチョコレートを割ってしまう。ちょっと落ち込んでいたけど、食べられればいいかと思ったのか、すぐに食べ始める。
こんな精霊でも100年は生きているというのだから驚きだ。
「ありがとー。またねー。」
すっかりご機嫌になった精霊は来た時と同じくふわふわ浮いてどこかに行ってしまった。
「シシリア様、王の部屋ですよね。ここ。」
中に入ると、あらゆる物が散らかっていた。ここの王は、掃除が苦手なくせに、部屋はいくつも持ってる。
「片付けよう。」
僕はげんなりしながら、ゴミ袋と、箒を持った。
「こんなものかな。ん?」
棚の上から、紙が落ちてきた。拾ってみると、よくわからない文字がビッシリ書かれていた。
「どこかで見たような?」
しばらく考え思い出した。
「魔法陣の文字か。だったら何故陣が書かれていないんだ?」
不思議に思ったが、王のものなので借りるわけにもいかず、棚の上に戻しておいた。
ゴミのしたから出てきたベッドで、眠ろうとする。
「くさい。あと、固い。」
ため息をつき、精霊たちを呼んで匂いを消してもらい、柔らかくしてもらった。すこし眩暈がしたので、今日は精霊たちを呼びすぎたなと反省して眠った。
早めに起きて、着替えを済ませる。
「確か、こっちが食堂だったはず。」
軽く迷いながら、食堂にたどり着く。精霊をなぜ呼ばないのかというと、少し体がだるかったからだ。体を伸ばすとあちこちの骨がポキポキいっているような気がする。
「余計に疲れた気がするよ」
一人愚痴ってみる。
「おはよう。アイ、よく眠れた?」
アイはまだ眠そうだったが、よく眠れたようだ。
「おはよう、テライト。まあまあかな。」
眠そうな声で返事をする。緊張とかは取れたみたいだ。アイがどこに座るか決めかねていたので、声をかけようとしたら、シシリア様がアイの袖を引っ張りシシリア様の隣に座らせた。
「...昨日でだいぶ仲良くなられたようで。」
シシリア様を薄く睨みながら、僕は皮肉げに言った。シシリア様は一瞬こちらを見てニヤッとして、アイとお喋りを始めた。
「2人着替えに行ったな。」
また1人だ。ため息をつこうとして、やめた。
城から出るとき、シシリア様に無理やり城に泊まる約束をさせられたが、まあいいや。
アイも、嬉しそうだし。魔法の国を見て回る。僕もあまりじっくりと回ったことは無かったから、まあまあ楽しい。
城に帰ると、王が魔物に襲われているという事が分かった。...あの人はそのくらいじゃくたばらないと思うけどなあ。シシリア様も珍しく動揺しているので、僕も行こうかなと思い、名乗り出た。まさかアイも来るとは思わなかったけど。
最初、僕はアイをとめようとした。でも、出来なかった。アイの目が、反論を許さないという意思を宿していた。僕は、その目を見て、不思議とメイト様を思い浮かべた。
結論をいう。誰よりも活躍したのは、アイだった。竜を呼び、また従わせるアイは、王の威厳を纏っていたといってもいいだろう。不思議な感覚だった。
インフルエンザ流行ってるそうです。私はなっていませんが。←とか言いつつ胃腸炎にかかった人。
皆さんもお気を付けて。
暇な方は、活動報告見てくれると嬉しいです。




