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未来都市トーキョー03  作者: 緑谷利人
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暗闇の日常Part2


暗闇ブラック・スクールの小組織「メンタル」のリーダーを務める心理豊生は学校の依頼の不良の改心を終えた後 一服するために外へ出ていたのだが、空から降ってきた黒い物に付きまとわれたかと思ったら今度は人が空から降りてきたのだった。


「貴方は...」

長めの髪の毛に黒いスーツを着た黒い目をしたこの男からは一般の泥棒とは異なりまた気の狂った殺人鬼とも違う暗闇特有の闇にまみれた気配がした。

男が問う

「見覚えがあんのか?」

「なんとなく、ね。」

「仮にも同じLEVEL5ならちゃんと覚えとけよなァ、」

「絶対におことわりねぇ、貴方みたいに怖い顔してるとLEVEL5はともかく虫一匹も、エネルギーでさえも寄り付かないわよぉ。 ”第一位さん”」

「ヒッデぇ言われようだ、まァでも”エネルギーが寄り付かない”つーのはちっとばっか合ってんだケドなー?

俺の能力は物理法則を捻じ曲げその応用で全てのエネルギーを掌握できる普段は全てのエネルギーを自動で遮断しているからミサイル攻撃を受けても無傷つー訳なんだわ。」

「あっそう、どうでも良いから早く要件を言えばぁ?」

豊生が興味無さそうに視線をずらしながら問いかける

「冷たいなァ、精神操権チャンー?」

「ハイハイ、前置きは良いから早く要件を言って欲しいんですけどぉ~ あと精神操権じゃなくて心理豊生だしぃ」

「分かった、分かった、じゃあ豊生チャン?俺はお前が欲しい。協力して欲しいんだけどなー?」

「なっ、へ?あっ、そ、それはどういう、こと、かしらぁ?」

この時第一位はただ単に大会に出場するために協力を求めたのだが、豊生はどうやら何か勘違いしているらしく酷く動揺している

「だからさァ、月末の超能力競合大会に出場するために協力して欲しいつー話なんだけどさー」

(なんだ、そういう...)

「で、私に何しろって言うの~?」

「単純な事だけど大掛かり事でもあるなァー?」

「単純な事?」

「大会の関係者全員の記憶を消して欲しいんだがー」

”大会の関係者全員の記憶を消す”とは並大抵の能力者じゃできることじゃないが、LEVEL5の第4位。精神操作に関することならどんな事もできるという精神操権スピリット・アソラリーならばそれも可能である。

「出来ないことは無いけど~、なんでわざわざ貴方の為にそんなことしなければならないのかしらねぇ」

「冷たい事言うなよ豊生チャン、俺はガキを殺る趣味じゃねェんだ。」

第一位はそう言うと右手を軽く前方に振るった。

瞬間、空間に轟音が響き 目の前にあったコンクリート壁が一瞬にして砕け散った。

「.....分かったわよぉ、やればいいんでしょ~」

豊生が半ば脅される様に仕方なく了承すると、第一位は絶対協力しろと言わんばかりに黒い瞳で睨み付けて去っていった



                      弐



第一位が所属する暗闇の「ブラット」は路地裏のビルにアジトを構えている。

ビルの最上階にいる黒髪の少年が隣にいる派手な民族衣装を着た女に問いかけた

「あれ?桃さんはまだ帰ってないんですか」

「さあ?アイツはいつもあんな調子だから」

そう女が噂してるとその”アイツ”が戻って来た

「只今帰りましたぁ、岡山まで行ってたら帰るの遅くなっちゃって...」

「「岡山!?」」

二人して驚くと「はい」という感じで桃は笑顔で頷いた

「アンタさぁ、二日も仕事休んで許されると思ってんの?」

「どこに行こうが勝手じゃないですか」

「休むんだったら言いなさいって前から言ってるじゃない」

黒髪の少年は二人の修羅場を見ながら考える喧嘩は止めた方が良いがこの二人は前から仲が悪い、止めようとすればきっと「うるさい!!お前は黙ってろ!」とか言われるのは確定だろうと予想しながらも喧嘩を止めにかかる愚かな道を進んだ。

「喧嘩はやめましょうよ、ちょっと落ち着いて....」

「「うるさい!!お前は黙ってろ!」」

やはり全く思った通りであった。



「やっぱり喧嘩は止めて下さいよ~ じゃないと僕が怒られるんですけど....」

少年がぼやいていると「ブラット」のリーダーである、第一位が屋上に続く階段から降りてきた。

「なんだァ、騒がしいぞ... オイ、何やってんだ?」

めんど臭そうな顔をしながら第一位が問いかける

「リーダー、助けて下さい~ 桃さん達がまた喧嘩を...」

「アァ!?喧嘩だぁ? お前がちゃんと見張らないからだろうが!」

そんなことは分かってる、と思いながらも第一位に本気で睨み付けられ少年は「ひぃぃ」と慄いた。

「で、何でお前達は喧嘩してんだ?」

「別に喧嘩って訳でも無いけど、コイツが二日も暗闇休んでたから注意してただけよ。」

「で、でもお土産買って来ましたよ。」

お土産としてテーブルには「岡山名物 きびだんご」と書かれた箱が3箱程並べられた

それを見て女が何故か「げ」と苦い表情を作った

「どうです?美味しいでしょ、リーダー」

「普通だな」

そう言う第一位の隣で女がゆっくりと後退りして退室しようとしている。

「あれ?恵奈さんは食べないんですか?」

「いや~、ちょっと仕事...」

言葉では何か隠してそうな気配がするが表情は完璧な笑顔である。

「あっそう言えば、恵奈さんはアイドルやってるんでしたよね! 私そういうの憧れますよ~」

全力で憧れの眼差しを向けられたことに対して恵奈は若干、顔が引きつりながら

「そ、そう。またライブでも見に来たら? 明日新曲のライブだから」

「そうしますね!」

「じゃあ、そういうことで~」

恵奈は最後まで引きつった顔のままさっさといってしまった、実は恵奈はきびだんごなどの甘いものが苦手なのだ。ここではバレなかったが

「さて、お土産も食べたし私はそろそろ行こっかな...」

「行くってまた旅行か?」

「いえ、明日のライブチケットを」

「本当に恵奈のライブ見に行くんだな...」

「はい、」と答えると桃は壁の方へ向かって歩き出し、次の瞬間に体が消えた。

「んじゃ俺もどっか行くかァ、」

そう言い放つと第一位は展望台から飛び降り、音速で目的地へ向かった。




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