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俺の彼女が妹だということをみんなは知らない -完全版-  作者: Melon
第1章 エピソード1 二人きりのデート ......のはずだったのに

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買い物デート

 春花と秋葉が引っ越してきた週の土曜日。

 俺と美咲はデートの約束をしていたため、近所のショッピングモールに来ていた。


「お待たせー!」


 ショッピングモール前にある広場で待っていると、美咲が俺のことを呼びながらこちらに歩いてきた。

 何故か、春花と秋葉を連れて。


「な、なんで春花と秋葉が一緒に......?」


「えへへ。実は、さっき偶然出会っちゃって......。せっかくだから、一緒にどうかなーって。引っ越してきたばかりで、この辺のこと知らないだろうし」


「す、すみません......。二人のデートを邪魔しちゃって......」


 春花は、申し訳なさそうにペコペコと謝る。


「いやーすみませんねぇ」


 一方秋葉は、謝ってはいるが、そこまで申し訳なさそうではない。


「ま、まぁ一緒に居てもいいけど......」


 本当は二人きりで出かけたかったが、こうなっては仕方ない。


「それじゃ、レッツゴー!」


 美咲は拳を空に突き上げ、ショッピングモールの入口に向かい、歩き始めた


「それじゃ、私たちも行こうか!」


「う、うん......!」


 春花と秋葉は、二人並んで美咲の後に続いた。


「はぁ......。なんか、疲れそうな一日になりそうな予感だ......」


 俺はため息を吐きながら、三人の後を追った。



 ショッピングモールは三階建ての吹き抜けとなっており、開放感がある建物だった。


「わぁー! おおきーい!」


「わ、待って......! 秋葉ちゃん......!:


 十メートル以上の高さの天井を眺め、目をキラキラさせる秋葉。


「秋葉ちゃん。注意散漫にならないように気を付けてね? 人が多くて、ぶつかっちゃうかもしれないから」


「はーい」


 美咲に注意された秋葉は、周りに人がいないことを確認しながら、建物をキョロキョロと見始めた。


「......ねぇねぇ。今の私、お姉さんっぽくなかった?」


「あ、あぁ......」


 本当にお姉さんだけどな、とは言えなかった。


「そういえば、二人は何か目的があって来たのか?」


 秋葉に置いて行かれた春香に聞く。


「えっと、お洋服でも見てみようかなって......。それ以外は、特に予定は......」


「じゃあさ、みんなでお洋服を見に行こうよ!」


「え、いいんですか......?」


「いいよね、風峰」


「美咲が行きたいなら、それに合わせるよ」


「よし、けってーい! 秋葉ちゃーん! お洋服買いに行くから、こっちに戻っておいでー!」


「はーい!」


 美咲の呼びかけを聞き、こちらに戻ってくる秋葉。


「じゃ、風峰。行こっか」


 美咲は俺の手を握る。


「あ、あぁ」


 俺は美咲に手を引かれ、服屋へと向かった。



「わぁー!」


「可愛いお洋服がいっぱい......!」


 美咲が選んだのは、ガーリーな服を揃えているお店だった。

 当然、客は女性ばかりであり、男である俺は店に入りずらかった。


「俺、店の外で待ってるよ......」


「ダーメ! 一緒に見るの!」


 美咲は俺の手を強く握り、店へと引きずりこんだ。

 ピンクを基調とした可愛らし店の雰囲気に、浮いてしまっていないか気にしながら店内を歩く。


「ねぇねぇ秋葉ちゃん......! このお洋服どう......?」


 春香は、トータルコーディネートされているマネキンを指差し、秋葉に確認する。

 レースが付いた白い服と、フリフリのミニスカートの洋服だ。


「可愛いけど、こっちの方が春香に似合うんじゃない?」


 秋葉は別のマネキンを指差す。

 こちらは薄ピンクのワンピースのような服だ。


「こっちも可愛い......! それに、私にピッタリかも......!」


「そうでしょそうでしょー? あ、これはどう?」


 二人は仲良く洋服を見ながら店の奥へと進んでいく。

 そんな二人を、微笑ましく眺める美咲。


「あ......。なぁ美咲。この服とか似合うんじゃないか?」


 ふと、視界に入った服を美咲に伝える。


「可愛いけど、私の雰囲気に合う感じではないかもなぁ」


「そ、そうなのか。......難しいな、服選びって」


「まぁ、男子の風峰からしたら、女性の服って縁が無いもんねぇ。......もしかして、退屈?」


「いや、そんなことないぞ! みんなが楽しそうなら、俺は......」


「......春香ちゃん! 秋葉ちゃん!」


 美咲は突然、二人に声をかける。


「どうしたんですかー?」


 商品棚からひょっこりと顔を出す秋葉。


「ちょっと、別のお店で急ぎの用事を思い出したから、ちょっとここを離れるね。 ちょっと時間かかりそうだから、後で入口に集合しようね」


「分かりましたー!」


 秋葉は元気よく返事をすると、再び洋服選びに戻っていった。

 俺は美咲に手を引かれ、店を出る。


「急ぎの用事って、そんなのあったのか?」


「無いよ」


「え、じゃあ嘘付いたのか?」


「......だって、二人が楽しめないと、デートじゃないでしょ? ほら、行こ。一緒に楽しめそうなお店、探そう?」


 美咲は案内図を見ながら、お店を探す。


「ごめんな、気を使わせちゃって......」


「いいよいいよ。それよりさ、ここのお店はどう? ここなら、風峰でも楽しめるんじゃない?」


「雑貨屋か。いいな」


「よし。それじゃ、行こう?」


 俺と美咲は、手を繋いだまま、一緒に歩き始めた。

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