谷底の光景
ガイジさんの恋愛話?を聞いている内に例の崖に到着した
他のグループからの連絡では確かに魔物はほぼいないが原因は見つからなかったという
やはり毒団子が食物連鎖に乗って魔物を殲滅させてしまった線が濃厚になっていた
「うーん…あの毒団子って日本でも良く使われるクマリン系の殺鼠剤なんだけどな?」
「え?そうなの?」
「うん。桜の葉っぱとかから取れる成分を濾して入れただけだよ?」
「…桜って毒持ってるんだ?」
「あー、うん。桜は自分の周りに余計な木や雑草が生えない様に分泌して排除するみたいよ?」
「自然の神秘ね…」
「まぁそんな成分だからいつまでも毒が残ってるとは思えないんだよなぁ…
もしかしてこの世界の桜モドキを使ったからなのかな?」
「それ言われちゃうとあり得るから怖いわね…」
俺達は崖の上から谷底や付近の状況を調査したが目視では何の異変もない
と言うか魔物がいる場所で何もないって言うのが異変と言えば異変なのか
「ここだと埒があかないから下に下りてみよう」
「そうだな。ちょっと待ってろ、メンバーを呼ぶから」
ガイジさんはスマホを使ってメンバーに連絡を取る
トランシーバーでもないのに中継局もないのに電波届いちゃうのは敢えて突っ込まない
少しして俺達の下にシェイドのメンバーが集合した
「やっぱり魔物の姿が少ないな。いても雑魚だけだった」
「そうですか…で、集合して貰ったのは谷底を調査する為なんですけど…」
「なるほど、それでガイジが呼んだのか。おい、フェンディ‼」
「ウッス」
進み出て来たのは筋骨隆々の大男、フェンディさんだ
あれ?フェンディさんにロープか何かを持たせて降下するつもりなのかな?
なんて思っていたらフェンディさんは浮遊魔法を詠唱して全員を浮かせそのままゆっくりと谷底を降下していく
…この人魔法使いだったのね…マッチョ過ぎててっきりタンクかと思ってたよ…
てか俺の横で胸筋ピクピクさせながら鼻息荒げないで下さい…
フェンディさんの魔法で無事谷底に下りた俺達が見た光景はちょっとグロ過ぎて何とも表現しがたい
地獄絵図ってのはこんな状態を言います!って言われても何ら違和感を覚えない程凄惨な光景が広がっていたのだった




