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世界が変わっても所詮、俺は俺  作者: ガルピー
21/54

二次試験の結果

よろしければご覧ください。

 試験の結果としては私たちは昇級することができた。だけど、あの時、助けようとしたパーティーは二人を除いて亡くなった。私たちがあの後、連れて帰れたのは、いや持って帰れたのは、亡くなった二人が身につけていた装備の一部だけだった。それ以外の部分は食い荒らされ、その二人を、二人たら占めていた顔や胴体の風貌は見る影もなく、まとめて一つの肉塊としてそこにあるだけだった。また、あの場にいて生き残った私を含めた四人も無事とは言い難い状態で試験を終えた。まずあの生き残った二人だが、男のほうは腕を食いちぎられ、目玉を一つ失っていた。だがそれでも、まだ、マシであったと思う。酷いのは女のほうで、アキレス腱を噛みちぎられており、足は両足とも駄目になり今後一生、自らの足で歩くことはできなくなったらしい。気の毒だが同じ女として、最も同情するのはそこではない。彼女は頭の右側から左頬ぐらいまでに隠しようのない傷を負った。また、それだけにとどまらず全身に噛み傷や切り傷、打撲の跡、そしてその傷口から、それらの傷を作り出した牙や爪に付着していたのであろう細菌によって傷口が化膿し、緑黄色の汁が流れ出ているらしい。また彼らのパーティーは解散したらしい。そう言った話を生き残った二人が治療のために運び込まれた協会で少し小耳にはさんだ。だがそれよりも蓮の意識が戻らないことが気がかりだ。生きてはいる、だけど意識がない。以前も蓮が魔力を使い切り、意識を失ったことがあるため、今回もそうなのだと思い、1日経てば目を覚ますだろうと考えていた。でもその予想は見事に外れ、既に一週間が経過しているが蓮は目を覚まさない。一体いつ目を覚ますのだろう。協会でもなぜ意識が戻らないのか分からないらしい。一つの可能性として、おそらく自身の魔力量以上に魔力を引き出したことが原因だと言われた。確かにあの日の蓮は今までに見たことがないほど多くの魔法を一日のうちに使っていた。それに自分が意識を失ってからも、協会に運び込まれるまで、無意識で私に魔力を送り続けていたらしい。

 すごいな。普通だったら気を失った後も、他人に何かし続けるなんて無理だよ。蓮は自分のことを凄くない、弱いと卑下しており、それでいて私のことを過剰に評価している節がある。私からすれば、蓮も十分すごいよ。それに協会の人が言ってたけど限界を超えて魔力を使った場合、普通はそのまま死んでしまうって言われた。なのに蓮は今も意識はないけど生きてはいる。生きようとしているのが私には分かる。やっぱり蓮は凄いんだよ。だから早く目を覚ましてよ。この扉を開けたら今日こそは蓮がベットの上に座って目を覚ましてないかな?もし目を覚ましていたら、私たちが試験に合格できたことを伝えよう。でも、あのパーティーについては言わないほうがいいよね。うん、絶対に言わないほうがいい、と思う。

 そうして今日も昨日と変わらず同じ時間に扉をノックする。そしてしばらく待つ。だが今日もその扉の向こうから返事は帰ってこない。そこで、もしかしたら一度目を覚ましたが、また眠ってしまったのかもしれないと思う。そう思い扉を開ける。だが、ベットの上では昨日と同じ体勢で寝ている蓮の姿が目に映る。ほとんど変化はない。昨日お見舞いに来た時に持ってきた、黄色の花を挿した花瓶の中の水が少し減っているだけだった。

普段とは違った視点からの話でしたが、どうだったでしょうか?個人的にはこういった形で、また書きたいと思っています。最後になりますが、今回も読んでいただきありがとうございます。次回もご覧いただけると幸いです。

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