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人生が余りにもクソだったので、とりあえずネット小説を書いてみた  作者: 瞳夢
第二部 義妹だから兄を好きになっても問題ないよね!
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第29話「苦難の始まり⁉」

第29話目になります。間が空いてしまって申し訳ございません。これからはもう少し元のペースに戻すように努力したしますので、これからもこのシリーズをよろしくお願いいたします。

   第29話「苦難の始まり⁉」


「ふふぁ~~」


 俺は大きなあくびをしながら、キッチンの方を流し見た。


 結局、昨日はあのまま咲姫の部屋で一緒に寝ることになり、俺は咲姫のベッドの中で眠れぬ夜を過ごしていたのだ。そのため、今はリビングで咲姫が朝ご飯を作っている様子を眺めていたというわけだ。


 『1週間で、お兄を咲姫の本当の彼氏にしてみせる。そして、梨衣先輩を後悔させる』 咲姫の言葉が俺の頭を過る。


 咲姫の奴、どこまで本気なんだ? 


 俺はどこまで咲姫の言葉を本気にしていいか分からないでいた。そもそも、咲姫に好かれていると言う自覚はあまりなかったし、血のつながらない兄妹にしては仲良くやっていた方だと言う自負はあったが、まさか、咲姫からあんなことを言われるとはまったく予想していなかった。


 でも、待ってほしい。そもそも咲姫は俺のことを()()()()()()()()? 俺は咲姫から『恋人』だの『彼氏だ』のと言う言葉は散々聞いたが、『好き』と言う言葉に関して言えば、一回も聞いていないのだ。


 確かに好きなやつとは恋人になるわけがないので、恋人=好きと言うことには繋がるのかもしれない。だけど、やはり、ここはあくまでもライトノベルの世界ではなく現実なのだ。そんな都合よく話が進むのだろうか。

 それに今回の咲姫と付き合うのだって、俺は取材のつもりだ。こう言ってしまうとイメージ的にも最低な感じになってはしまうが、俺は咲姫のことはもちろん好きだが、それは妹としての好きなわけであって、今回の件もあくまで取材の名目で咲姫と付き合うことにしたのだ。それに俺には梨衣と言う最高にかわいい彼女がいる。しかし、咲姫はそんな状態でも、1週間で俺のことを彼氏にすると宣言したのだ。

 あの時の咲姫の姿を見れば一目で本気なんだってことは感じ取れたが、それがどこまでの本気なのかが分からず、こうして何度も何度も自分に問い返してしまっているのだ。この所為で、昨日だって一睡もできなかったわけだし。


 俺が自分の考え事に没頭していると、いつの間にか俺の隣には梨衣が座っていた。


「成未くん、ぼーとしてどうしたの?」


 梨衣にいきなり話しかけられて、俺はビクッとなってしまう。


「いやいや、何でもないよ。あははは」


 俺は慌てて誤魔化そうとするが、梨衣のジト目を見て誤魔化せてねぇなと感じた。


「何やってるのよ、成未。ご飯出来たんだからささっと運んで」


「ああ、分かった」


 俺は咲姫に言われたので、席から立つと梨衣から逃げるようにしてキッチンに向かった。じゃないと、梨衣に昨日のことを聞かれたらどう説明したら良いのか分からなかったからだ。


 さっきから分からないことばかりだな!


 俺は思わず自分にツッコんでしまう。


 今日の朝ご飯は、トーストと目玉焼きにソーセージ、サラダにヨーグルトと栄養にも気を使った朝食だった。


 俺は席に着くと、咲姫が作ってくれた朝食を食べ始める。すると、俺の目の前の席に座った咲姫が、俺のことを呼んだ。


「どうしたんだ? 咲姫」


「このソーセージ食べさせてよ。ほら、あ~ん」


 咲姫はそう言うとすぐに口を開けて、俺がソーセージを入れるのを待っていた。


「いやいや、自分で食えよ」


 俺はそう返すと、バカなこと言う咲姫を無視して自分の食事を進める。


「彼女にあ~んするのは、彼氏の特権よ。だから早く成未あ~んして」


 どこでそんなことを覚えたのだろう。そう言った咲姫はなんだか艶っぽくて、それにどこか妖艶な感じを漂わせ、魅力的に咲姫の姿が映った。


「ほら、早く」


 固まってしまっている俺に、咲姫はさらに急かすような声を上げてくる。


 俺は促されるまま、フォークでソーセージを刺すと咲姫の口元に持っていった。


「ほら、咲姫」


「ん~」


 咲姫は親鳥にご飯を与えられる雛鳥のようにそのソーセージを食べた。


「もう、自分のソレを妹の前に出すなんて、成未はどんだ変態さんだね」


「ちょっと黙っててくれるかな!」


 隣に座っている梨衣の姿を、俺は怖くて見れない。


「成未は童貞だから、恥ずかしがり屋なのね」


「だから、黙れっての! 咲姫はそんな下ネタとか言うキャラじゃなかっただろ!」


 なんだろう、ものすごく疲れる。そして、先ほどから感じている梨衣の視線がものすごく痛い。


 俺、もしかしてめちゃくちゃピンチなんじゃね?


 俺は冷や汗をダラダラと流しながら、自分のトーストとかを掻っ込んだ。これ以上、この場にいると今度は咲姫の奴がどんな無茶な要求をしてくるか分かったもんじゃなかったからだ。


 それからも、咲姫の猛攻は続いていた。


 あれから、朝食を食べた俺たちは時間も時間だったので、そのまま学校に向かうことにしたのだが、咲姫の奴が俺の腕に纏わりついて離れなかったのだ。それを隣で見ていた梨衣からは明らかに機嫌が悪いですよオーラが半端がないほど出てたし。とりあえず、一言であの様子を表すのならば、イキタココチガシナカッタ。イヤマジデ。である。


 でも、咲姫は咲姫で終始上機嫌だったな。その代り梨衣が終始超不機嫌だったのだが。

はぁ~、マジで勘弁してくれよ。どうやって、梨衣の機嫌を直すかな。


 俺が頭を抱えていると、友人である鹿島綾人がこちらに向かって歩いてくる。


「成未、朝からそんな顔してどうしたんだよ? それとも、他のクラスの奴らが噂していた、妹と仲良く腕組んで登校していたことと関係あんのかな?」


 俺は綾人の言葉に思わず吹いてしまう。俺がこうなっている理由を的確に当ててきやがった。


「ああ、そうだよ」


 俺はぶっきらぼうに返した。しかし、綾人はそんなことを気にした様子もなく言葉を続けてくる。


「モテる男は辛いよって奴ですか。お前一回死んどけよ」


 悪い、誰かこの男をぶん殴ってくれ!


 ライトノベルやマンガでは、良くハーレム主人公がいてそれを見て羨ましい、俺も女の子にモテまくりたいと思ってしまうが、実際にそんなことが起きたら俺は地獄だと思うのですよ。それをこいつは。


 俺がうぐぐぐと思っていると、綾人はいきなり手をパチンと鳴らした。


「そうだ、成未。ウミガメのスープをやろう」


「はっ? いきなり何言ってんのお前?」


 ウミガメのスープとは、別名水平思考パズルと呼ばれていて、日本ではウミガメのスープと言う名の有名問題から取られてそう呼ばれている。

 どう言うものかと言うと、出題者がある問題を出し、回答者はその出題者に向けてyesかnoで答えられる質問をしていき、そこから答えを導いていくというものだ。


 それをどうしていきなり綾人がやろうと言ったのかが分からなかった。


「まあま、良いじゃないの。オレのお遊びって思って付き合ってよ」


「まあ、良いけどさ」


 綾人は俺の答えを聞くと、ニヤリと笑って問題を口にした。


「ある所に、容姿も駄目、性格も駄目、学業や運動も駄目なパーフェクトな駄目男がいました。もちろん、その男に女性は誰一人として近寄ろうとしませんでした。しかし、ある時、1人の女性はあろうことが近づき、彼の体に触りました。しかし、彼は喜ぶところが無表情でした。さて、なぜでしょう」


 俺はふむと少し考え綾人に質問していく。


「その女性は痴女でしたか?」


「no。いきなり、ずいぶんぶっこんだ質問だね」


 ふむ、痴女ではないとすると、そう言ったことではないと。


「その女性は犯罪者でしたか?」


「no。犯罪絡みの話ではありません」


 犯罪絡みではないのか。


「その女性とその男は家族か何かでしたか?」


「no。この二人は赤の他人でした」


「過去に出会ったことはありますか?」


「yes。何度か出会ったことがあります」


 ふむ。面識ありの女性がその男の体を触ったのに、男は無表情だったのか。そういや、女性は赤の他人だったっけ。そもそも、どうしてその女性は男に触ったんだ?


「その女性が男に触ったのは何かを確認するためですか?」


「yes。これは良い質問かな。その理由さえ分かれば答えが出てくるぜ」


 それじゃあ、何を確認するためにその女性は触ったんだ? でも、体を触る理由ってあれしかないよな。


「その女性は、その男の熱があるかないかを確認しようとするために、その男に触りましたか?」


「yes。これで正解かな」


「それで、解説してくれるんだよな」


「ああ。男は具合が悪くなり病院に行きました。そして、診察室に入るとそこには女性の医者がいました。そして、その男の熱などを確認するためにその男のことを触りました。がこの問題の真相だな」


「なるほどな。それで、急にどうしてこんな質問をしてきたんだ?」


「オレが言いたかったのは、そうでもしないと触ってもらえない人もいるってことだよ。それなのに、お前はそうやって落ち込んでいる。見る奴が見たら、お前恨まれるぞ」


「分かってるけどさ。どうしたら良いのかって思ってさ」


「とにかく、成未は気を付けろよ。ただでさえ、四ノ宮先輩と付き合っていて、四ノ宮先輩のファンクラブから恨みを買っているのに、それに加え今度は妹だもんな。確か咲姫ちゃんにも、ファンクラブが存在しなかったっけな。なのに、今度は咲姫ちゃんだもんな。うん、こりゃあ、お前の学校生活終わったわな」


 楽しそうに話している綾人の姿を見て、俺は睨んでしまう。


「こっちは結構真面目な感じで悩んでるんだけど」


「確かに悩んでるのかもしれないけど、そこまで深く考えなくてもいいんじゃねえの。ほら、お前もかわいい女の子の胸やおしりのこととか考えれば、もっと明るい学校生活が送れるんじゃないかな」


「お前は馬鹿じゃないのか。んなことで送れたら、こんなに苦労しないっての!」


「うおっ! いきなり、怒るなよ!」


 はぁ~、何だかどっと疲れた。本当に俺の学校生活どうなるんだ? せっかく、無事に送れると思っていたのに。


 俺がさらに悩ませていると、「成未く~ん」と声がした。声のした方に視線を向けると、そこには梨衣が立っていた。ああ、その目がさっきのことを説明しろと言っている。


 ああ、新たな火種が生まれたような俺は気がしていた。


「波瀬くん、四ノ宮先輩が来てるわよ」


 委員長、久野陽乃莉がそう声をかけてくる。


「ああ、今行くよ」


 俺は席からふらふらと立ち上がると、梨衣の方に歩いて行く。


 そんな俺を綾人は笑いながら見ていた。




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新連載始めました。よろしくお願いいたします。 錬金術師と幼な妻~俺に嫁が出来ました~
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