24.母と私、そして兄の行く先には
私は何か大きなお屋敷の広いベランダにいた
目の前には部屋へと続く扉がある
扉の窓から部屋の中を覗くと、そこは質素な部屋の中央にベッドがあり、イメージとしては病室に近かった
その部屋の中のソファに母が座っている
(見つけたっ)
私は部屋の中に母しかいないのを確認して扉を開ける
「お母さん、逃げよう」
そう声をかけ、手を伸ばす
母は嬉しそうな笑顔と共に私の手を取った
閉じ込められていた母を助け、一緒に階段を降りていると
「待てっ!!」
杖をついた父が追いかけてくる
私と母は階段に積んで置いてあったものを崩して、父の行く手を邪魔しようとする
少しの時間を稼ぎ、私たちは外へと逃げることができた
幽閉されていた屋敷の前には兄がとんでもなく大きな白い車に乗って待っていた
HUMMERのような、いや、それよりも大きな車だった
私たちはそれに乗り込もうと助手席側にまわるが何故かカギがかかっていてドアが開かない
私は車のボディを叩いて、兄に合図を送るが気付いてもらえず
やむなく運転席側へまわって、運転席の窓をノックしようと飛び上がる
そんな時、足止めしていた父が何かを叫びながら杖を振り回して出てきてしまった
私は慌てて、ジャンプしながら運転席に合図を送る
兄がやっと気付いてくれるが、父が車の後部から助手席側へといなくなるのが見えた
(ヤバいっ、お母さんがっ)
私は急いで車の前側を通って助手席側へまわる
父が杖とは反対側の手に何か小さな器を持っていて、その中のものを母にかけているのが見えたと思った次の瞬間、母に火がついた
(お母さんっっ)
あまりの出来事に私は動けないでいた
そんな時、私の横を誰かが通り抜けていった
兄だった
兄は火がついている母へと飛びつき
母についている火を払っていた
母の火を消すと兄は父と揉み合いになる
「母さんを連れて逃げろっ」
兄は私に叫ぶ
「うっうん、分かった」
私は我に返り、母を支え車に乗せる
自分は運転席に乗り込みエンジンをかける
「お兄ちゃんっ」
「気にするなっ!逃げろ!」
私は後ろ髪を引かれながら車を発進させた
◇
視点が高いので先まで見渡せるのはいいが
道幅ギリギリの大きな車のせいで私はスピードが出せないでいた
すれ違う車もスピードを落とし、スレスレで通り過ぎていく
とりあえず逃げてきたが、どこへ向かうか悩みながらやみくもに運転していると
「とりあえず、今はそのまま真っ直ぐでいいよ」
後部座席から兄が道を教えてくれる
「あ、もう少し左寄って」
兄が色々と危険を知らせてくれる
すると目の前に古びた木造の橋が……
私は自然とスピードを落とす
(この車が乗ったら重さで壊れない?)
そんなことを考えていると
「大丈夫!そのまま渡って」
私の不安を察知したのか、兄が的確な指示を出してくれる
「わかった」
私は恐る恐る車を進める
ギシッギシッ
軋む音が聞こえる
私の心臓もバクバクと鼓動を早める
「ふぅっ」
何とか橋を渡り終えた
この後は相変わらず慎重にではあるが
平坦な道を進むだけだったので、比較的順調に進んでいった
そして、辿り着いたのは兄の家だった
家に入ると
「お疲れさまっ」
お義姉さんが笑顔で出迎えてくれる
私は緊張がとけ一気に力が抜けていくのを感じた
そこで目が覚めた
いやぁ、面白い夢だった
ただ、起きた瞬間
お兄ちゃん、いつ車乗った?
とは思いました笑
父、悪者すぎだし笑
私的にはツッコミどころ満載でした




