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この町の獣たちは俺にしか引き取れない  作者: 小雪ブンタロウ
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紬の正体

今回は紬編です。

:紬の見た目設定:

・ゆずと同じくらいでユキトより少し年下?って 感じ。

・ロングヘアーで対面から見て左のこめかみにら小さく可愛らしい蝶の髪飾りをつけている。


性格は落ち着いていて、敬語で話す。

なんて美味しいご飯だ。


「人間ってトイレのときめんどくさいよね」


なんて話題で会話してんだユズ。

よりによって古寺とご飯食ってる時に。


「そ、そうなんだ。あはは」


すまない古寺ぁぁぁぁ!!!!


「はむ……おいしぃー!」


よしゃっ!


「でしょー!!さすがうちのユキト。やればできる子〜♪」


「お前の子じゃねーよ」






結構楽しい中、ツムギちゃんがユズをガン見しながら、鍋料理を食べている。


「?……ツムギちゃんどうしたの?」


ずっと見られてたのに気づくの遅ーな。


「……………ぅか…」


「ん?なんて言ったの?」


ツムギちゃんは、なんでもないと言うように、黙って首を小さく振った。


ん?次は俺を見てる?……あれ?ずっとガン見されるんだが?!







「ごめんね御子柴くん。晩御飯呼んでもらっちゃって」


「おぅ!まぁ、迷惑じゃなかったらまた今度誘うぜ」


「またねー!ミユ、ムギちゃん!」


ツムギちゃんはよくわからない子だった。




〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

それから数日後の日曜日。


ユズは遊びに行って、久しぶりにのんびり過ごせる時に…………



ピンポーン


「ん?はーい、今いきまーす」



ガチャリ



あれ?


「ツムギちゃん?」


「…………」


ツムギちゃんは軽く会釈した。


忘れ物か?


「こんにちわ。どうしたんだ?」


「……アーム!」


その瞬間、ツムギちゃんの体から、重々しい濃い青色の光が出てきた。両手の甲に2本の鋭い鉤爪を武装し、服装も動き回りやすそうな衣装に。


「ん?どど、どした?」


え?明らかに戦闘態勢でこちらを伺ってるんだが?!


「…いざっ……」


「い、いざっじゃない!」


突然、玄関前で切りかかってきた。


「ふびゃ!!」


あぶねーギリギリだった。びっくりしすぎて情けねぇ声が出ちまった。


「ま、まさか避けるとは」


「ちょ、ちょっと待て!何かしたなら謝る!まず、何か話してくれ!!」


「な、何か……ですか…」


ツムギちゃんの正体を教えてく…


「この間は、ご…ご馳走様でした!」


「どーいたしまして!!」


なんだこれ。


「いざ!」


「だから、いざじゃない!」


ヤバい!またきた!




「たっだいまー!!!」


ユズきたー。もっとややこしくなるー。


「ふ、風華…!危険なので下がってください」


「え?!ユキトって危険なの?!」


「このやろう」









その後なんとかユズがツムギちゃんを説得した。


「失礼しました!!ほかにもミユのような人間が…まさかユキトが風華の命の恩人だったとはおもわず、てっきり生け捕りにして、あんなことやこんなことをしているのかと…」


「してねぇよ!」


「あれ?でもどうして風華って名前知ってるの?」


「や、やっぱり気づいていないのですね」


……も…もしかしてこいつ………


「コナーの試験で隣に…」


「あ!!あの子ってムギちゃんだったの?!」


「コナーの試験でユズは落ちて、ツムギちゃんは…」


「受かりました」


まじじゃねぇか。


「でも今は違います。むしろコナーに追われています」


「ん?どうして追われてるんだ?」


「私が人界調査の任務に当たっていた時……



〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

コナーは、優れた能力を持っている狐に完璧な擬人化を習得させ、様々な部隊に振り分けられ、人間から領地を取り返すための強力な狐集団である。


私はステルス能力がそこそこだったので、人界偵察部隊に所属していました。


その日も、いつものようにステルス能力を駆使して人界を偵察していた。


「また山が削られてる…」


ある場所で山を削り、平にしている工事現場をみて呆然としていた。


「……………………」


何度も見たことはあるが、言葉が出なかった。


その一瞬の動揺をつくかのように、後ろからとてつもなく大きい何かが、低い鳴き声と共に突っ込んできた。


「……!?」


避けようとしたが、その何かはすごいスピードで私の足にぶつかって向こうにまっすぐ走っていった。


「……ぅ…ぃ…痛い」


足が動かなかった。


振り返ると、その大きな何かは小型のトラックだった。

ステルスを発動していたからこちらに気づかなかったようだった。


跳ねられたせいで力が出ず、ステルス能力がもうすぐ切れそうだった。


このまま動けなければ、人間に捕まってしまう。すごく気が引けたが、擬態化して助けてもらうのを願うしかなかった。






「さ、寒い…」


擬人化してから3時間ほどだった。あたりは暗くなり始めていた。

春寒が肌を刺激する。


「…痛い……寒い…」


痛み、寒さ、寂しさで泣きそうだった。


「…誰も通らない………」


もう死ぬのかと思った。


そんな時に一人の人間が早足で近づいてきた。


「ど、どうしたのこんなところで?!……裸…」


ミユだった。

相手が人間で、危ないことも知っていた。


けど、ミユが来てくれた瞬間、涙が溢れ出した。


「…ぅ……」


「あぁ、と、とりあえずこれ着てうちにおいで!」


ミユはみゆの着ていた制服の上着を私に着せて手を引いた。私は、そのまま何かを忘れて立とうとしてしまった。


「うっ!…」


左足に激痛が走った。


「足が痛いの?!だだ大丈夫?!」


ミユは、私が足を痛めているのを悟ると、私を抱きかかえた。


「すぐに病院に行こう!」








病院で診察してもらった。

足の骨が折れていた。


「骨折……お父さんやお母さんはいる?」


人間の両親はもちろんいない。私は小さく首を横に振った。


実際にも両親は人間に命を奪われて、もういない。それがコナーに入るきっかけでもあった。


「…そ…そっか……」


ミユも、病院のおばさんも動揺している様子だった。






そのあと、ミユの家に行って、ミユのベッドに横にならせてもらった。


「ねぇねぇ、お名前はなんていうの?」


「…ツムギ」


「ツムギかぁ。私は古寺(こでら) 美優(みゆ)。よろしくね」


ミユは私にそう言って微笑んだ。思わず私も少し笑顔が漏れてしまった。


「よかったら、私の家で私や蓮香と暮らさない?」


私はそれを聞いてこう思えた。


この恩人と、ミユと生きたい。ミユを守る。それが、これから一生続く、コナーである私の恩返し。


「……うん…!」


私は感謝を込めて大きくうなずいた


その後、数少ないステルス能力所持者の私をコナーにもどそうと、コナー特殊任務班が幾度も私を説得しようと接触してきている。


もちろん、私はミユにつく。



〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜


と言った感じです」


「うぅ……エエ話や。そして古寺、すっごいエエ子」


「ど、どうして関西弁なんですか。まぁ、いいです。……ふぅ…私の名前は(つむぎ)。ツムギでもムギちゃんでも何でもいいです。これからよろしくお願いします。ユキト」


「お、おう」


まさかの味方側だったー。びびったー。

話の途中までちびりそうだったー。


「ねぇねぇ!ムギちゃん!ユキトのこと教えてあげるー!」


「あんまり変なこと言うなよ」


コナーだから擬人化しても馬鹿なほっとけない奴にはならないというわけね。

こんなのを見てくれている人がいるなら!

ありがとうございます!!!!!!!


次話もみてくだせー。

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