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第15話:大魔法使い達のキラキラの魔法

 最終回なので二話同時更新。その二話目です。

 大魔法使い師弟と大魔法使いコンビの頂上決戦……。後の吟遊詩人が特に好んだハタカ少年の活躍である。


 あの決戦からすぐに、ハタカは街の住人が気づかないうちに危機を迎え、危機を脱していたことをギルドを通じて知らせて回り、上昇し続けるハタカの評判をさらに上げるものとなった。


 そうして時は流れ、アイバスの街はハタカを中心としてさらに発展を続けるのだった。


 ハタカは依頼を順調にこなし、数年後にはBランク、Aランクにも問題なく昇格し、ついにはSランクにまで到達した。


 ヒマワリ王国の王様とも顔合わせをし、その愛くるしい顔立ちと、ついつい触りたくなるいがぐり頭で多くの貴族たちを魅了していく。


 その頃にはアイバスの町にはすでにハタカのファン倶楽部が出来ており、ナタリーやジュリア、ついでにポプリらを中心とした“ハタカ守護聖女”たちがトップとして秩序を守り、静かに、だが確実に国内のみならず世界全土へと勢力を拡大していった。


 ハタカも自分の実力を木鶏足り得ると自分で認められるほどになっていたことから、名実ともに“大魔法使い”の称号を継承することとなる。


 つまりこれは、彼が一人の大人の男として自分を慕っている女性たちを妻へと迎え入れたのであった。


 こうしてハタカは、異世界にて見事“大魔法使い”の称号を手にし、師匠アラワカの幽霊に見守られながら世界とともに善行を積みまくっていくのだった。


「さぁ、今日もたくさんの人たちを助けましょう!」


 Sランクになっても、元気良く街中での雑用依頼をこなす彼の姿は日常となっているのであった。



 ◆ ◆ ◆



 さて、ハタカとアラワカの師弟に大魔法の撃ち合いで破れた自称:大魔法使いカラインと自称:大魔法使い龍だが、彼らはどうなったのだろうか?


 ハタカのキラキラの瞳が通じず、戦って負けた彼ら。

 人と龍が融合したことでハタカさえ居なければ本当に“大魔法使い”なカラインと龍。


 愚鈍で暗愚で愚かな面倒くさがりながら、物語に出てくる典型的な悪徳貴族だったカラインだが、龍とのノリによる融合で常に深夜のハイテンションになったことで、ようやくハタカの自分に対する慈悲に気がついたのだ!


 戦う前に慈悲の心を受け入れろよ、というツッコミは無意味だ。何故なら彼らはハイテンションだったのだから。



「まさか、このような吾輩にもあの少年は慈悲をかけてくれていたとは……」


「目からウロコだな……」


 あの戦いの後、カラインと龍は、大魔法使いアラワカが二つの世界を筋肉で渡ってきた道を遡ることで異世界――つまりハタカ達の元いた世界へと流れてきていたのだ。


 そうして最初に目にした光景は、荒れ果てた大地と枯れた草木の寂しい場所であった。



「……ちょっと、あんた。

 この地は先代の“大魔法使い”が突然死んだことで新たな大魔法使いを名乗る連中による群雄割拠な土地じゃ。

 悪いことは言わんから、今すぐ別の土地に移ったほうがええ」


 通りすがりの老婆にそう言われたカラインと龍だが、ハタカの慈悲によって目覚めた者として、危険から遠ざかることを良しとしなかった。


 義を見てせざるは勇無きなり! 仮にも大魔法使いを自称するだけの実力を持っているのがカラインと龍なのだから。



「ふふっふふ。なるほど……、わかったぞハタカ!

 お前に敗れた以上、吾輩は自称:大魔法使いだが、この世界で本当の大魔法使いになろうではないか!!」


「へへっへへ。そうだなカライン。

 大魔法使いになってこの世界をまとめあげればハタカへの恩返しになるかもね」


「では!」


「おう!」


 カラインと龍は己の魔力を大魔法使いらしく練り上げ、この地に住まう多くの自称:大魔法使い達への宣戦布告を行う!



「「異世界の自称:大魔法使いどもよ!

 本物の大魔法使いを教えてやろう!!」」


 終わりなき闘争に疲弊したハタカが元いた世界を救うべく、一人と一匹の融合した大魔法使いが戦いの覚悟を決めたのだった。



 ◆ ◆ ◆



 こうして、二つの世界に生まれた大魔法使いたちは、死闘の末にお互いの心を知り、誰からも好かれる大魔法使いとして後の世を照らし続け、さらなる活躍をしていくこととなる。


 これこそが、ハタカの魔力よりも筋肉よりも優れたもの――彼自身の得意とする“キラキラの魔法”なのかもしれない。


 “キラキラの魔法”とは、その者が作り出した笑顔から生まれるものなのだから……。


 二つの世界は、今日から平和であった。



 ~おしまい~




 さてさて、勢いで書き始めたこの作品も完結となりました。


 細かい後語りなどは活動報告に載せるとして、なんだコレ? と思っていただければ作者冥利に尽きます♪

 また次回作でお会いしましょう。


 最後までお読みいただき、ありがとうございました。

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