意外な決着
関羽と呂布はグラウンドの上に沈んでいた。両者とも武器を手放して、ピクリとも動かなかった。この試合は引き分けだと、審判が銅鑼を叩こうとしたその時だった。関羽の足が僅かに動いている。そして反対側では呂布の腕も動いている。まだ両者の闘いは終わってはいなかった。
「これは、先に立ち上がった方が勝利ってことね」
黄忠は言いながら、ふと、観客席の上段を見た。そこにはもう、他校の生徒達はいなかったが、代わりに、退部したはずの張飛が心配そうに関羽を見守っていた。学校指定のユニフォームを着ないで、私服のまま、じっと関羽の立ち上がるのを待っていたのだ。
「張飛・・・・」
黄忠が張飛の元に向かおうとしたその時。張飛が大声で叫んだ。
「関羽・・・・、いやお姉ちゃん勝てえええええええええ」
張飛の声が関羽に届いたかどうかは別として、その声が会場中に響き渡った瞬間、関羽の体がゆっくりと起き上がった。そして偃月刀も持たずに、フラフラと中腰のまま立ち上がると、砂だらけの顔で空を見上げた。
「はあ・・・・はあ・・・・」
関羽は倒れている呂布を見た。そして次に、審判の方を力強く向いた。それが合図となったのか、審判は慌てて銅鑼を叩いた。
「こ、この勝負。関羽選手の勝利」
同時に、成都高校の生徒達が一切に歓声を上げた。黄忠や趙雲はフェンスを飛び越えると、最早立っているのが精一杯といった状態の、関羽を左右から抱えて外に連れ出した。そして思う存分泣いて、そして喜んだ。




