第149話「ホチョさん激怒…その1・謝罪を要求されたらしい」
我が家転生…「我は無限の竜脈使い?」…が眷属 …育成計画中なのですw
第149話「ホチョさん激怒…その1・謝罪を要求されたらしい」
竜脈生活103日目。
我が家の…と言うか、もはや「白ねこ島」の秋刀魚が無事に出荷された。肩の荷が下りた気分である。
さて、早速メールが届いたので確認してみた。
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2020/11/29
差出人:喜見城広報部
宛先:田崎 蓮人殿
拝啓、田崎 蓮人様
無事に秋刀魚の出荷を確認しました。八幡様に頼んで裏口に直接、取引口を作って貰ったのは大正解だったと思います。
今後とも、継続的な出荷をよろしくお願いします。出来ましたら〈シルバーサマナー〉の増産をお願いします。
尚、今回は月初めに契約金の振り込みを行います。初回契約金として200000神貨の振り込みとなりますので、後日確認をよろしくお願いします。
月額の売上金配分は、月末尾に振り込みとなりますので御了承下さい。11月分は12月分に計上させて頂きます。
筆者 喜見城営業部 部長代表・毘楼 博叉
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メールが届いたのだが、正式な商品名は「白ねこ島産 秋刀魚新種〈シルバーサマナー〉」…と言うらしい(汗)。色々とツッコミどころが満載な気がする。
メールにも書いてあるが、出荷口に関しては、やはり我が家に持ち込むのが気が引けた事もあり、直接、八幡様に頼んでみたのだ。
簡単に許可が出たけど、自分で言うのもアレだが、八幡様って俺に激甘すぎる。大丈夫か?
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2020/11/28
差出人:八幡大神
宛先:田崎 蓮人殿
その願い。聞き届けたっ!
添付:《裏口改造キット》
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届いた「裏口改造キット」は扉タイプの建て具で、ただ裏口に据え置くだけの簡単仕様。裏口に自動的に吸い込まれて、扉が変更。開けばそこは何もない亜空間。
勿論、警備保障付き(?)で「警備会社のURISOKU」。年間利用料金は1000神貨となかなかお高い。100億円だね。グウ…。
だが、これでスムーズな運搬ルートを確保出来た事はデカい。秋刀魚の売買に関しては、実質、あやっちとアドムの両名で完結したわけだ。これで地球の密漁騒ぎが収まってくれる事を祈るばかりである。
さて、事後報告ばかりになるが、昨日は観葉植物6姉妹の「鳳来」を進化させている。
その身体情報は以下だ。
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〈契約鑑定〉
鳳来♀
種族〈神酒の樹霊〉
階級〈小精霊→高位樹霊〉(NEW)
カテゴリー〈1.8+〉↑
戦闘力 22↑
防御力 20↑
生命力 20↑
回避値 19↑
知能値 14↑
器用値 15 ↑
魔力値 15 ↑
木属性18↑
火属性18↑
戦技
鉄拳制裁
固有戦技
泥酔拳(NEW)
固有能力
精霊核〈ペリドット〉
酒精の英傑
生命樹の「峻厳」〈生命属性供給回廊〉(NEW)
竜脈補正効果(契約)(NEW)
能力
陽気 調合 酩酊 火 精霊 樹霊 浮遊 生命(NEW)
精霊系術式
火精の息吹(劫火・焼却)
火精の舞踊(高揚・浄化)
錬金術式
〈触媒融合〉錬成技能+
〈魔法薬〉錬成技能+
〈樹酒〉錬成技能+
称号
観葉植物6姉妹
装備
樹霊の星杖〈杖〉
属性:緑珠LV100〈特殊兵装級〉
付与効果:樹霊の枝〈術式増幅150%〉
第六周期複合鋼〈強固〉
自己再生・自己修復
耐久値:150
赤鉄樹模様の打掛け〈和装服〉(NEW)
属性:生命属性LV120〈特殊兵装級〉
付与効果:耐火耐冷
自己再生・自己修復
耐久値:180
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他の樹霊同様、本体であるモンテスラは同化して消えている。
そんな鳳来だが、樹霊にして火属性と言う変わり種となっているようだ。
鳳来の樹酒は、どうやら錬金術式で作っているようだな。彼女の酒好きには毎度振り回されているので、葛葉にはしっかり、見張り(教育)を頼んでおいた。
さて、今日は日曜日だ。暦の上では11月29日である。
だが、俺の生活に何か変わりがあるか?と聞かれたら、何もないと答えよう。
秋刀魚を輸出しようが関係ない。俺は我が家でダラダラ生活を…いや、穏やかな生活をしたいだけなんだ。
『お兄ちゃん、何やってるの。早くっ!!』
物思いに耽っていた俺を呼び覚ますのは、それは橘花くんの声だった。
ああ、そうだった。俺も忘れていたんだけど、海産物軍団の方の秋刀魚の命名を橘花くんに一任してあった件だ。
「ちょっと待って。今、コーヒー牛乳を飲んじゃうからね。」
コタツの上に置いてあったコップの中のコーヒ牛乳を一気に飲み干す。ゴクゴクと。
副音声『旦那様、お粗末様です。』
コップを受け取った3階担当メイドのユナさんが微笑んだ。向日葵の笑顔である。今日もヤル気が出てきたぞっ!
なもんで、今日はちょっと早起きしてみた。白ねこ島に行く前に、橘花くんを連れて1階の店舗フロアに顔を出す予定である。
「さてと…じゃあミミちゃん。ちょっくら行ってくるねっ。」
『ニャ。』
俺の膝の上で丸くなっていたミミちゃんをソフトタッチ (?)で抱え下ろし、俺はコタツから立ち上がった。ドッコイショっと。
はやる橘花くんだが、まだ秋刀魚の名前を教えてくれない。本人?に言うまでは内緒なんだとか。俺の考案「蒼海」を超えるビックリネームが飛び出すのだろうか?
『菅原には秘密だよっ!』
「え?そうなの?」
階段を降りながら、橘花くんとそんな話しをした。しかし、菅原くんに秘密にする意味が分からないけども?どうせすぐバレるでしょ?
途中、階段の隅っこでJOLを見かけて挨拶をした。相変わらず、カボチャ頭のJOLを橘花くんは警戒している。
まあ、最初の出会いがトラウマものだったからなぁ。ちょっと脅かしすぎたから、俺も反省している。
「おう!JOL、おはようさん。」
『アア。オハヨウ。』
『…お、おはようございます…。』
なぜか敬語になってる橘花くん。それはそれで面白いけど。
『スマナイ…怖ガラセテシマッタナ…。』
うん。見た目はコレだが、JOLって律儀な性格なんだよな。見た目で損してるなぁって思うよ。まあ、ネガティヴ思考ではあるけど。
「気にするな。そのうち橘花くんも慣れると思うからさ。な?」
『う…うん。大丈夫だよ…。』
俺の脚に隠れながらも、素直に返事をする橘花くんだ。偉いぞ。
そしてJOLと別れて、一階の居間へとやって来た。まあ、ココは静かなものだ。
最近は、あやっちが往復するぐらいで、特に変化は見られていない。
仏壇の上に鎮座する猫又シーちゃんも丸くなっているし、先に行ってたはずのE5(エコ)さんも何処へ行ったのやら?姿が見えないな。
「シーちゃん、E5(エコ)さん見なかった?」
『…ミャ。』
え〜と、要約すると『キッチンの方に呼ばれて行ったみたいよ。』とのこと。
呼ばれたって誰に?それは分からないみたいだ。チッ。使えないなぁ。
『お兄ちゃん。シーちゃん怒るからやめて。もうっ!』
うっ。橘花くんにも怒られるとは、俺の表情ってそんなに分かりやすいですか?ポーカーフェイスの筈ですけども?
「はい。キッチンに行きますよぉ…。』
スゴスゴと退散する俺なのであった。で、キッチンだが…そこは静まり返っていた。どうした事だろうか?そう言えばビビさんが居ない。だが、もっとも問題なのは…ヒヨコ3兄弟がいない?俺の癒し的存在がいないじゃないかっ??
「ど、どう言う事だ?これは一体っ!?」
『落ち着いて、お兄ちゃん!?』
いやいや、これは落ち着いていられませんよっ!!いかに橘花くんと言えども、俺の狼狽を止める事は出来ない。
「…おい、4R (シリュウ)!?…も、いないのか…。」
ガチャリと冷蔵庫を開けてみたが、中に4R (シリュウ)も居ない。どこ行った?
『あっ。お兄ちゃん、ちょっと来て!』
え?ちょ、ちょっとソコは引っ張らないで欲しい…ってな感じで、俺は橘花くんに引っ張られて店舗フロアに向かった。途中から橘花くん指示で差し足忍び足になっている。
「…なんかコレ、デジャヴだなぁ?」
『シッ!お兄ちゃん、静かにっ!』
扉の隙間から様子を伺う。何やら声が聞こえる。無駄な抵抗は…とか、お母さんが泣いているぞ…とか、これはどう言う展開なんだ?
「ん…?奥に居るのは…アレはBRか?」
それは紫色のタヌキ…BRであった。その横には金魚の金さんも控えている。
その周囲を取り囲むように、ビビさんと4R (シリュウ)、E5(エコ)さんが静観している?そんな状況で。
彼等は一体、何をやっているのやら?
「金さんはともかく、BRは何で店舗フロアにいるんだ?」
『う〜ん。僕はよく分からないけど、最近、見かけなくて静かになったって、みんなが言ってたよ?』
えっ!?…何か、大変な事を見落としている気がする。
「思い出せん。しかし、ともかく近付いてみるかなぁ?何を言っているのかよく分からないしさ…。」
せめて会話が聞こえる範囲にと、俺は気配を殺して店舗フロアに踏み込んだ。そしてサッと柱の陰に身を隠す。
『お兄ちゃん…なんか、ドキドキするねっ!』
「隠密ゴッコとも言う。」
耳を澄ましてみると、うん、聞こえるな。何を言っているのだろうか?
『…それ以上、無駄な行動は止めるニョロよ!悪いのは親方様ニョロよ!』
音声{…人質を解放してください!御主人様なら幾らでも、ドンドンいたぶって良いですからっ!}
副音声『そうだな。今回ばかりは旦那様が悪いと私も思うぞっ!』
コイツ等、何言ってくれちゃってんの!?
言うに事欠いて、俺を全否定ですかっ!?
『我々は、あんちゃんの謝罪を要求するぞっ!!誠意を込めた謝罪しか受け入れないぞっ!!』
『ピチピチッ!!』
BRの奴、金さんと組んで…コレはストライキみたいに頭にハチマキを巻いての抗議活動的な?そんな主張を繰り返しているっぽい。あのハチマキ、どこから持ってきたんだ?
そもそも一体、俺が何をしたって言うのか??とんと見当がつきません。
『…お兄ちゃん、一体、何をしたの?』
「…いや、全然、覚えが無いんだよ?」
それにしても、4R (シリュウ)たちも実力行使で捕まえれば良いものを、何故か静観の構えのまま。何故なんだ?そんなに俺が憎いのか(え)。
『お兄ちゃん、見て。BRの後ろ、ココちゃん達が捕まってるよ!?』
はあぁぁぁあ!!??
確かに、人質がウンタラカンタラと言ってた気がしたけど、まさかのヒヨコ3兄弟を人質に取ってのストライキだとっ?
俺は目を凝らした…BR達の真後ろ、奥の事務机の上に、アレはホチョさんの予備の鳥籠だろうか?その中にココちゃん、リリくん、トトくんが閉じ込められている。ああ、なんて事だろうか!?我が癒しの白、黒、金色の綿毛がピィピィと鳴いている。俺に助けを求めているっ!
『…う〜ん。ココちゃんたちも楽しそうだよ?』
そんな訳あるかいっ!
俺はどうしたものかと思案する。少しづつ、柱から柱に移って近付き、人質を掻っ攫う「ス◯ーク作戦」を提案したい。
「橘花くんはココで待機だぞ。俺は「ス◯ーク作戦」でココちゃん達を救出するからな。」
『頑張って、お兄ちゃん!!』
うむっ!!任せなさいっ!!そうと決まれば答えは早い。俺は気配を殺して、視線を掻い潜って、柱の陰から柱の陰へと移動する。よし、成功。この調子だぞ。
『お前のお母さんも草葉の陰で泣いているニョロよ。投降するニョロよ!』
音声{御主人様に要求するのは謝罪だけで良いんですか??もっと何か、実益的な物を要求した方が良いと思いますよっ!!}
副音声『私はステンレス製の高級包丁が欲しいなっ!!』
チョイ、お前らぁぁぁ。もう三者三様、言ってる事がバラバラ過ぎて収拾が付かなくなっている。ビビさんとか、自分の願望しか言ってないよ(汗)。メチャクチャである。
だが、その時だった。普段から店舗フロアのシャッターは開けてあるんだけど、そこに出現したって事は、外から入って来たって事だ。もとい、戻って来たのだ。
そう、海産物軍団の実質的リーダーの「ホチョさん」の帰還である…。
『やばいニョロっ!?』
音声{あらっ!?}
副音声『…これはマズイな。』
俺は咄嗟に身を隠した。なんかヤバい気がする。もう、空気になって橘花くんの元まで退避である。
『あれ?お兄ちゃん、戻って来たの?』
「シッ。橘花くん、逃げる準備。」
バッサバッサと黒鷲のような羽根を震わせ、元は九官鳥のホチョさんは、眼光鋭く辺りを見渡した。もう胸の筋肉とか凄いもの。ムッキムキだし。
『………。』
ジロッとBRと金さんを睨む視線に、一同、ドン引きだ。まあ、4R (シリュウ)達も悪ふざけが過ぎるから怒られれば良いんだよね。
『ち、違うんだぞ、ホチョさん!ずっと隠れてたけど、あんちゃんが俺たちを騙してたんだぞっ!』
『ピチッ!ピチッ!!』
BRと金さんの主張は…どうやら却下の見通し。彼等は一気に吹き飛ばされていた!もう、目にも見えない何とやら、だ。
バシューーーーーン!!!
しかし凄いな、あの風。羽ばたき一発で、弾丸のような風がBRと金さんを叩き落としている。あれ、筋肉なの?魔法的なものなの?圧倒的な戦闘力の差ってやつだ。
『あ痛たたたぁぁぁ!?』
『ピチッ!?ピチッ…ピチッ…ガクッ。』
紫色のタヌキが転げ回り、金さんは死んだふり…だよな?
『……。』
うっ。ホチョさんが俺を見た気がする。いや、結構離れてるから気のせいでしょ?
だが、ヤバイな。そうか、ミミちゃん騒動からもう1週間は経過している。ミミちゃんが不穏だったから、これ見よがしに隠れているように言ったままだったよ。
「…よし、用事を思い出したから、白ねこ島に行ってくるね。」
『えっ!?お兄ちゃん、秋刀魚の命名はっ!?』
それは午後回しでっ!!ほとぼりが冷めたらね!という事で橘花くんを納得させるのが厄介だったけども。その2へ続く。
◆ ◆ ◆
田崎 蓮人
種族〈秘匿種(真人)〉
階級〈地祇〉
所属国〈災害竜脈の地〉
カテゴリー〈38.1-〉
戦闘力 894+12
防御力 812+12
生命力 808+12
回避値 732+10
知能値 118+2
器用値 25
魔力値 1242+20
無属性806+10
地属性838+10
固有能力
竜脈適正「最高位」
幸運の加護
雷霆の守護
世界卵の選別
蓬莱の恩恵
王桃の系譜
全能神の祝福
異種言語LV1
宝物庫〈Ω〉
能力
打撃 調理 計算 博識 精密操作 努力 竜脈 再生 霊子
統治 隠密 命名 還元 猫愛
召喚系術式
契約
契約破棄
契約鑑定
召喚
送還
眷属召喚
眷属送還
眷属探知
眷属鑑定
竜脈の盾
眷属
E5(エコ)さん
DS (ディス)さん
4R (シリュウ)
G3(ジザ)さん
2L (トゥエル)
契約
ルル君
金さん
チョメ君
ミミちゃん
シーちゃん
ミチ
花子さん
タロさん
ロンちゃん
クロちゃん
ハナちゃん
ハッピー
シマ
カア君(若彦)
乙女ちゃん
ユズリハ(野良ネズミさん)
紅葉
菅原くん
橘花くん
リコピン
JOL
葉蘭
水引
葛葉
榊
千歳
鳳来(NEW)
称号
竜脈使い
装備
魔弾・オレイカルコス〈魔銃〉
属性:中炭素鋼改LV220〈秘跡武具級〉
付与効果:神の遊具〈風属性〉
月光核〈新月〉増幅20%
耐久値強化〈合金〉
耐久値:400+α
小型「電子情報枠」
種族〈電脳媒体〉
階級〈生命樹分体〉
属性:電子属性20
カテゴリー〈2.5+〉
耐久値:500
上下スウェット〈服〉
属性:化学繊維LV15〈通常級〉
付与効果:物理抵抗
保温
耐久値:40
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