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家庭教師の1年間  作者: マック アダソン
第三章 面接対策
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④ 面接練習の日々

推薦入試を受けられることが決まると、今度は面接という新たな課題が目の前に現れた。

 筆記試験はない。

 しかし、その代わりに自分の言葉で話さなければならない。

 私はそれが得意ではなかった。

 何を聞かれるのだろう。

 うまく答えられるだろうか。

 緊張して頭が真っ白になったらどうしよう。

 そんな不安ばかりが浮かんでいた。

 家庭教師との授業でも、面接対策が中心になっていった。

 まず考えたのは志望理由だった。

 なぜ高校へ進学したいのか。

 高校で何を学びたいのか。

 卒業後はどうしたいのか。

 当たり前のような質問だったが、いざ言葉にしようとすると難しかった。

 頭の中では考えていても、それを相手に伝わる形で話すことができなかったのである。

 家庭教師は私の話を聞きながら、一つずつ整理してくれた。

 私が話した内容をまとめたり、言葉を補ったりしながら、「こういう意味かな」と確認してくれる。

 そのやり取りを繰り返すうちに、少しずつ自分の考えを言葉にできるようになっていった。

 面接の練習も何度も行った。

 家庭教師が面接官役になり、私は受験生役になる。

 最初の頃は質問されるだけで緊張した。

 声が小さくなったり、途中で言葉に詰まったりすることもあった。

 答えようとしているうちに、自分でも何を話しているのか分からなくなることさえあった。

 練習が終わるたびに、家庭教師は良かった点と改善した方が良い点を教えてくれた。

 もっとゆっくり話して良いこと。

 焦らなくて良いこと。

 分からなくなったら一度落ち着いて考えれば良いこと。

 私はその助言を聞きながら、何度も同じ練習を繰り返した。

 一回で上手くいくことはなかった。

 二回でも三回でも足りなかった。

 それでも続けているうちに、少しずつではあるが受け答えが形になっていった。

 今振り返ると、あの時間は単なる面接練習ではなかったように思う。

 自分の考えを言葉にする練習であり、自分自身と向き合う時間でもあった。

 そして家庭教師との一年間の中で、最も多く会話をした時期だったのかもしれない。

 やがて面接の日は少しずつ近づいていった。

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