わたしのスキルとファミリー(後編)
ギルド?ファミリー?
ギルドは何となく分かる。ゲームや小説とかにあった冒険者が加入するやつだやよね。でも、この世界の冒険者は前の日本で言うフリーターみたいなものだった気がするし。
えっ!もしかしてわたしにフリーターになれってこと??
「フリーターは嫌です!」
「ん?フリー…?なんですのそれは?」
「あ、いや。なんでもないです。」
いけない。思わず口に出ちゃった。
けど、それともう一つのファミリーってどういうことだろう。家族?はもちろん違うだろうし…なんだろう。
「リンダさん、それってなんですか?」
あ、レイラが聞いてくれた。
「ウフフ。それも知らないのね。では、簡単に説明したすわ。ギルドは同じ職業でチームを組む組織。ファミリーは違う職業でチームを組む組織よ。大手になると違う職業のギルドでファミリーを組話でいるところもあるわね。」
「「なるほど」」
「チームを組織するにあたって、守らなければならないルールがあるから今回の貴方達の場合、そういったところに入っていれば余計なちょっかいは出されなくて済むと思うの。私が何処かギルドを紹介してもいいし、二人でファミリーを始めるのもいい。どうです?」
それを聞いたわたしは答えなんて決まってる。レイラも同じ気持ちのようで、満面の笑みでこちらを見てる。二人で頷きあって答える。
「「もちろん!ファミリーで!」」
「ウフフ。まぁ、そうでしょうね。ガリア、そう言うことみたいよ。」
「うーん。正直新米二人でファミリーなんて聞いた事ありませんが、今後の事も考えると仕方ないですね。では、二人ともギルド及びファミリーの管理課がこの建物内にあります。まぁ、書類を書いて提出するだけなので凄く簡単です。とりあえず紙だけ用意させましょう。おーい。ファミリー登録書を誰か持ってきてー。」
とガリアが大声を上げると受付の人が紙を持ってきた。そこにわたしと、レイラで名前など必要な事を書く。最後に血判を押せば完成なのだが一つ困った事が…
「ファミリーネーム??ねぇ、ミミリーどうしよ?」
「うーーん。どうしようねぇ。レイラー。」
お互いで、あーでもない。こーでもないと悩む。わたしも正直こういう名前をつけるのは苦手だなぁ。
しばらく悩んでたら、レイラが思いついたよう。
「あっ!!思いついた!赤と黄色の羽を持つ鳥にちなんで、ファミリー、(クリムゾ)!ねっ!どうどう?」
「ああ、あの鳥かー。クリムゾンバードからとって、クリムゾね。あえてそこで切るのね。うん!いいと思う!リンダさん、ガリアさんどうかな?」
「ウフフ。いいんじゃないの。貴方達らしいわ。」
「そうだな。俺もあの鳥は好きだ。」
「じゃあ決まりだね。レイラ!ありがとう!」
「何いってんのさ。私達のファミリーの名前なんだから当たり前だよ!」
「えへへ。そうだね。」
わたしとレイラは手を取り合ってはしゃぐ。こういう瞬間はたまらないなぁ。高校生の時もこんなことあったなぁ。美代ちゃん元気かな?
「ウフフ。喜んでるところ悪いけど、貴方達に勧めたいことがあるの。聞いてもらえる?」
「あ、はい。すみません。なんですか?」
「はい!聞きます!」
おっと余計なこと考えてた。
「ありがとう。ファミリーを組む事も決まりました。この後、明日くらいには城からもドラゴンバスター授与の為呼び出しもあるでしょう。これから貴方達に対する目が多くなるでしょう。ここまで見てて、やはり貴方達はまだまだ常識や知識が足りません。そこでそれを補う為にも職業学院アーシアへ入学なさい。ちょうど来月入学式があります。私とガリアが推薦を出せば試験も受けなくて済むし、学費も少し割り引かれます。どうですか?」
「うーん。わたしは入ろうかな。レイラはどうする?」
「そんなのリーダーが入るって言うんだもん。私だって入るよ。」
「へっ!リーダー?あたしが?」
「そんなの当たり前じゃない。」
「そ、そうなの?」
「うん!!」
「そっか。うん。分かった!じゃあ、レイラ一緒に入学して色んなこと学ぼうね!」
「うん!これからよろしくね!」
そんな感じでわたし達は職業学院アーシアへの入学が決まり、ファミリーの結成もなった。まだ、運び屋になって一週間もたっていないのに、急展開過ぎて何がなんだか分からないなぁ。
明日にはドラゴンバスター?とかいうのに任命されるらしいし。まぁ、でもお城に行けるのは楽しみだなぁ。ここより綺麗なんだろうなー?ご飯も食べられるのかな?
そうやって色々考えている間に、ドラゴンの報酬とかもももらった。2000リルくらいかと思ってたけど、なんと20万リルも貰った。この間泊まった宿が50リルだったからいきなり大金持ちだ。もちろん、報酬は二人で半分こした。
今日はほんと疲れたなぁ。
「じゃあ、ミミリーおやすみなさい。」
「うん。おやすみレイラ。」
――――――――――ミミリーの夢―――――――――――
そこは中央に大きな湖がある都市。時折雨は降るものの季節の大半は太陽が燦々と輝き都市を照らす。
その湖の真ん中には小さな小島があり、そこに大きな城が建っていた。
(なんだろう?こんな都市が何処かにあるのかな?綺麗だなぁ。わたしもいつか行ってみたいなぁ。太陽が本当に気持ちいい。あっ、あれなんだろう。)
そうしてミミリーが見つけたものは金色のキラキラした鱗粉のような物を散らしながら飛ぶ小さな生き物。
その小さな生き物はひとしきり飛んだ後、小さな少女の手のひらに舞い降りた。
(うわー。あれって妖精さんかなー?絵本にでてきた。)
そうミミリーが思っていると、その妖精はミミリーの方に飛んできた。
(あっ!こっちきたーー。妖精さん、こっちこっち)
ミミリーは自分の両掌を上に向けて妖精を招く。
そして、手のひらに舞い降りた妖精はミミリーに微笑みかけると直ぐに飛んで行ってしまった。
(あっ!まってーーー。わたしと遊ぼうよー)
と追いかけるもどんどんと飛んでいってしまう妖精。
そこで、ミミリーはベットから落ちて目を覚ます。
ドッカーン
「あいたたたたー」
「ふにゃー。ミミリーどうしたのー?」
「おはようレイラー。なんか変な夢見て、追いかけてたらベットから落ちたー。」
「はにゃ?追いかけた?何を?」
「えっ、妖精さん。」
「ふーん。そうなんだー。おやすみー。まだ、夜中だからミミリーももう少し寝なー。」
「う、うん。おやすみ。」
そうして、夜があける。
次は一つ星のドラゴンバスター誕生です。




