鳴き谷の骸骨騎士は、わたしの笛を持っていた
最新エピソード掲載日:2026/11/07
竜の眠る「鳴き谷」の礼拝堂には、三百年前から一体の骸骨騎士が座っている。
夜ごと谷に響く笛の音は、その骸骨が吹いているのだと村人は言う。けれど今年の春から、笛はぴたりと鳴りやんだ。
竜狩りに追われ、弟と二人で礼拝堂へ逃げこんだ少女リオ。
骸骨の指が握っていたのは、ひと月前に彼女が自分で彫った木の笛だった。ひびの入り方まで、同じだった。
六本ずつ束ねられた、壁を埋めつくす無数の線。苔の下の「灰の外套の男が来たら、三本目の柱の陰へ」という刻み文字。
そして、竜を殺すためにリオの歌を欲しがる、灰の外套の竜狩りヴァルター。
骸骨は誰なのか。なぜ、わたしの笛を持っているのか。
その答えは、六本ずつ束ねられた線の、最後の束の下に刻まれていた。
夜ごと谷に響く笛の音は、その骸骨が吹いているのだと村人は言う。けれど今年の春から、笛はぴたりと鳴りやんだ。
竜狩りに追われ、弟と二人で礼拝堂へ逃げこんだ少女リオ。
骸骨の指が握っていたのは、ひと月前に彼女が自分で彫った木の笛だった。ひびの入り方まで、同じだった。
六本ずつ束ねられた、壁を埋めつくす無数の線。苔の下の「灰の外套の男が来たら、三本目の柱の陰へ」という刻み文字。
そして、竜を殺すためにリオの歌を欲しがる、灰の外套の竜狩りヴァルター。
骸骨は誰なのか。なぜ、わたしの笛を持っているのか。
その答えは、六本ずつ束ねられた線の、最後の束の下に刻まれていた。
本文
2026/11/07 07:55