Prologue
高校生の頃に書いたものですが、評価を気にしすぎて途中放棄してしまった作品です。
今はメンタル強くなったし、かなり書ける環境になったので今度こそ完結まで書こう!と思いました。
毎度なんですが、勢いで書いているので矛盾点や拙い部分もあるかもしれません。
最後までお付き合いいただけたら嬉しいです。
日本には開けてはならない扉がある。
気も遠くなるほど昔からそれは存在していた。
けれど誰も気づかない。
そういう封印だったからだ。
僕の家系が守る事になっている扉。
決して開けてはならない。
けれど1つずつなら問題はなかった。
封印された扉は東京・大阪・京都・岩手・長野・広島・鹿児島の7つ、その全てを同時に開けなければ封印は解かれる事がない。
そして、それはずっと不可能な事だった。
今あなたも手にしているような電子機器が現れるまでは……
ーーーー
僕は谷口 敬介。ありきたりな名前の小学6年生。普通じゃない点を挙げるとすれば、
「うわ!また父さんよりクエ進めたな!」
父親がゲーマーで、
「お父さん進めるの遅いんだからしょうがないでしょ、帰ってくるの待ってらんないし。」
小学1年生からネトゲをやっていること。
「レベルだって最高まで上げてるし!」
いつまでも子供っぽい父親だが、おかげであまり母親に注意されずにゲームできる、快適な空間を提供してもらっている。
ちなみに、この歳で引き篭もりみたいなイメージを持たれては嫌なんで付け加えておくと、ここは誰一人タバコを吸わないので真っ白いままの壁に、アイボリーを基調とした家具が並ぶ清潔感漂うマンションの一室。
一昔前のマンガやドラマでやってたみたいなゴミの溜まった薄暗い部屋ではない。
「あ、早紀来た。」
画面の端に表示される文字
〝友達のレイアさんがログインしました〟
「早紀ちゃんまでレベル上がってるし!」
小学生相手に悔しがるな父親よ…。
6年生にもなると、皆マセて外で泥んこになって遊ぶより流行のゲームに勤しむ。
けれど友人の家に入り浸るとその子の親に嫌がられるし、ウチに呼んでも母親が、まぁ正直かなり露骨に嫌がる。
電気代とか気にしてんのか何なのかはわからないけど、なるべく怒らせたくない。
ウチにはパソコンがあるんだし、友達の家にもある。となったら同じネトゲをやって遊ぶ事になるわけで、学校にいる間は携帯で、家では僕の場合PCで。
我ながら父親の遺伝子を受け継いだ見事なゲーマーっぷりだと呆れるが、皆も似たり寄ったりで、一日の平均プレイ時間は軽く6時間を越えている。
レベルがすぐ上がるのも当然。――専業主婦のハイゲーマーには負けるけど。
『レイア、昨日の話覚えてる?』
一通りの挨拶を終えて落ち着いた頃に個人チャットで話しかける。
『うん。フレ登録した人達で何かの扉開けるんでしょ?』
…―そう、やっと揃ったんだ。扉を開けてくれる友人が。―…
『明日決行する。』
暫く間があって、
『でも、開けたらいけないから封印されてるんじゃないの?』
正直、その辺はよくわからない。
伝わるうちに断片的なものになったらしいうちの家系の〝おはなし〟。
どうせ昔のものなんだ、当時は恐ろしかったってだけだろう。
最悪、天然痘とかくらうかもだけど、今の医療なら大丈夫。
ちょっとした肝試しみたいなものだ。
『ビビってんの?笑』
『違う!心配しただけ!』
返信がやけに早い。
その様子がおかしくて笑ってしまう。
『大丈夫だって、最悪でも病気にかかるだけだからさ。』
『それ、大丈夫じゃない…』
他の皆にも伝えてある。そして長野の『†未来†』の希望により明日決行になった。
彼女に担当してもらう扉が川の中にあり、ダムや天気の都合上、明日が最も水かさが減り比較的安全な日とのことだから。




