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解放の歌
現在、澪は研究者派の隠れ家で仲間たちと密談していた。彼女の手にはERSシステムの設計図が映し出されたタブレットがあり、彼らはその弱点を指摘しながら最終計画を練る。もうすぐ、世界に真実を告げる時が来る。遠くの通りではアイドルグループの新曲が流れ、ファンの歓声がこだましているが、その裏で反逆の準備は着々と進んでいた。
五年前、澪が人気絶頂だった頃、ステージ裏で一人のファンが震える声で「いつかあなたの歌で私たちを救って」と囁いた。その言葉が彼女の胸に刺さったまま、今ようやくそれを実現する手段が目の前にある。昔はただの偶像だった自分が、今は人々の運命を握ることになるとは夢にも思わなかった。
十年前の研究記録には、ERS計画の初期設計者が「緊急時にシステムを停止させる裏口」を密かに残しておいたと記されていた。その裏口の存在を誰も知らず、政府も資本家も自分たちの支配が永久だと信じている。しかし、天野から渡された鏡にはその裏口への鍵が隠されていたのだ。澪と研究者派はその鍵を使い、感情支配の鎖を断ち切ろうとしている。
「これが成功すれば、拍手は本物になる」と澪は仲間たちに告げた。彼女は明日、世界を変える歌を歌うためにステージへ向かう。決戦の夜、解放の歌が都市の空に響き渡る準備が整った。




