温泉が
「魔王様!」
プリヒスが血相を変えて走ってきた。
「女よ、いかがした?」
魔王はプリヒスの表情で何か大変な事態が発生したと確信した。
「た、大変でございます・・・・」
プリヒスは息を切らせて、なかなかうまく話ができない。
「だから、どうしたのじゃ?」
魔王は少し苛ついた。
「お、温泉がとうとう! 温泉が出ました!」
プリヒスは魔王に飛びついて首に手を絡めて抱き着いた。
「な、何!」
魔王はプリヒスに抱き着かれたまま、テラスに飛び出た! そこには10メートルの高さまでお湯が噴き出していた。
「おおっ! 女、早く行くぞ!」
魔王は血相を変えて温泉が噴き出ているところまで駆け出した。
そこには数十体のゴーレムがどや顔で待っていた。プリヒスはなかなか温泉が出ないため、どんどんゴーレムの数を増やしていた。
「お前たち、見事じゃ!」
魔王はゴーレムたちを褒めてともに下から温泉が噴き出しているのを見上げた。
温泉は、自由落下して魔王やプリヒス、ゴーレムたちは全身がびしょ濡れでああったが、心地よく、誰もその場を離れようとしなかった。
「お前たち、今度はここに温泉をためる穴をつくるんじゃ!」
魔王はゴーレムたちに指示を出した。
ゴーレムたちはそれから、休みなく温泉を整備していった。魔王とプリヒスは満足して床に就いた。
「魔王様―!」
プリヒスは昨日以上の慌てようで魔王のところに駆け出してきた。
「今度はどうしたのじゃ!」
魔王は首に抱き着いているプリヒスを引きはがして質問した。
「とうとうできました!」
プリヒスはガッツポーズをしている。
「おおっ、温泉が!」
魔王もガッツポーズをした。
「ああっ、それもできましたが・・・・」
どうやらプリヒスの興奮は他の事のようだ。
「タコ焼き施設です!」
プリヒスは目をキラキラ輝かせている。
魔王とプリヒスは駆け足で向かった。
そこには立派なたこ焼きを焼く屋台風の家屋とその隣に、直径100メートルの巨大な温泉施設が出来上がっていた。
ゴーレムとクラーケンが徹夜に徹夜を重ね作り上げた力作であった!
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