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これは魔法の書です。  作者: わおん
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036

小学生に成って初めての夏休み・・・



『学校とは、何と無駄な場所なのか・・・』


『誰も、気付かないのか・・・?』



僕は、夏休みの宿題を見て、そう思った。



学校に行かなくても、勉強が出来る。


つまり、学校は、必要ない。



その証拠が、ココにある。



『宿題で済むなら、先生など不要ではないか・・・!』


『なぜ、誰も、気付かない・・・?』



これは、僕の、幼稚な発想であった。



しかし、幼稚な人間は、自分を正しいと信じている。



その結果、幼稚な僕は、結論を出した。



頭を使うのは、算数だけ。


それ以外は、覚えるだけ。



ある意味、それは正しかった。


そして、その後は、簡単だった。



母に、勉強をしても良いかと、確認する。


当然、許可が出る。



では、スタートである。


ラムネを食べる。



まずは、国語、


やるべき事は、漢字を覚える事・・・



小学校で習う、漢字の一覧表があるので、


それを使って、まず、最初の5個を覚える。



以前、平仮名を覚えた時に、教えてもらった様に、


単語帳を作る。



平仮名の時は、


「あ」の場合は、表には、赤鉛筆で○を書き、


「い」の場合は、犬の絵を描いていた。



そして今回は、漢字を覚えるので、


表に平仮名、裏に漢字を書いた。



そして完成後、単語帳の平仮名を見て、


漢字テストを行う。



今、作ったばかりの5枚なので、当然、覚えている。



それを確認すると、


次の5個を覚える。


単語帳を作る。


そして、テスト・・・



小学校1年生の漢字なので、当然、覚えている。



『では、最初に覚えた漢字は、覚えているか・・・?』



単語帳を使い、最初の5個をテストする。



後は、これの繰り返し・・・



新しく覚え、その後、これまでのテストを行う、


これを、脳が疲労するまで続ける。



目的は、疲れる事である。


だから手抜きはしない。



脳が疲労したら、外に遊びに行く。


実際には、近所の神社まで、走って行く。



学校帰りの神社とは違い、石段は無いが、


今回の目的は、勉強疲れを消す事なので、


問題は無い。



僕は、神社で手を合わせ、


神様に祈る芝居をしながら・・・



立ったまま寝る事に挑戦し、疲労回復を行う。



帰ったら、これまでのテストを行う。


そして次を覚えて行く。


これを繰り返す。



ちなみに、午前中、母は家にいない。



僕が小学校に入ると、豆腐工場で、働く事に成った。


近所の付き合いで、断れなかったのだ。



その豆腐工場は、周辺のホテルや旅館用に、


豆腐を作っていた。



そして、母は、夕食用の豆腐作り担当だった。



その為、母の仕事は、


朝9時から始まり、昼1時で終了する。



非常に恵まれた仕事であった。



しかし、母は困っていた。


家に、豆腐を持って帰る事に成るのだ。



ホテルでは、突然のキャンセルが発生する。



その上、突然の客に対応する為に、


予備の豆腐も購入している。



結果、豆腐が余るのだ。



その豆腐は、ホテルが購入したモノである。



ホテルの従業員が、食べれば良いのである。


実際、食べる人もいる。



しかし、 それでも、余った豆腐は、


翌日、豆腐工場が引き取る。



それが、毎日、15個ほど出る。



信用の問題で、これを転売する事は出来ない。


そこで、豆腐工場の従業員が、家に持って帰る。



ところが、豆腐工場の従業員は3人・・・



毎日、15個の豆腐を、3人で分けて、


持ち帰るのだ。



そして、その事で、我が家が、困っていた。



家族全員、豆腐が嫌いだったのだ。



立場上、近所に配る事も出来ない。



『仕方が無い・・・』



僕は、我慢強いので食べた。



祖父母が飼っている柴犬のシロは、


豆腐が好きである。



結果、僕とシロが、豆腐を食べる事に成った。



その為、この時期の僕には、


ご飯を食べた記憶が無い。



豆腐にカレー、豆腐にミートソース、


トンカツに豆腐、焼肉に豆腐・・・


毎日が豆腐だった。


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