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戦った。
《グルルル…》
あれは…イノシシか?
『避けて!』
「わっ!?」
さっきまで俺が立っていた場所の木に、そいつが突っ込んだ。
「あっぶねぇ…なんだあいつ?」
『モス・ピッグ。体当たりに当たらないように気をつけて!』
ヤツは地面を削るように蹄を鳴らし、再び突進の構えを取る。
回避をすることもできるが、そう長くは持たないだろう。
決着をつけるしかない。
「スキル…発動!」
俺の全身全霊のスラッシュが突進してくるモス・ピッグに当たった。しかし、まだ倒れていない。
《プギィィイ!》
モス・ピッグの息が荒くなり、牙が月明かりに煌めいた。
『危ない!』
ドガッ!
『うぁ…!』
吹き飛ばされたエンの体が、地面を転がって木に叩きつけられた。
エン──!!
「エン!大丈夫か!?」
急いで駆け寄ろうとするが、モス・ピッグが道を塞ぐ。
「まだやろうってのか!」
駆け出したモスピッグ、その脇腹に、すれ違いざま、スラッシュを叩き込んだ。
バタッ。
何とか倒し切った…が、それよりもエンだ。
『うぅ…』
「大丈夫か!?しっかりしろ!」
『ケホッ…大丈夫…竜人は丈夫だから…平気…』
「…動くなよ。」
エンを戦いで消耗した身体に鞭を打って抱き抱えた。
『っ──!?』




