11話 人は見かけに寄らないね
「なんだ1人でアニメ見てるじゃん」
「うおぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉ!?」
「ちょっと!夜なのに大声出しすぎ!」
だっていきなり後ろに人が現れるだけでなく、それが今此処に来られる事を回避しようとしていた相手だったんだぞ!?
「なにかあったのー?」
「いや!なんでもない!」
ほら、母さんが声掛けてきたじゃないか!
「とりあえず俺の部屋いくぞ…!」
「分かった」
見てたアニメを一時中断して俺の部屋へ向かう。
「で、なんで家族といるとか嘘ついたの!?」
頬を膨らませて真結が勢いよく聞いてくる。
あぁ…怒ってるよ…
いつも優しい真結が怒ってるよ…
「それは…」
「それは?」
「アニメが好きだって事を知られたくなかったんだよ…」
「なんで?」
へ…?
そこで「なんで?」と聞くか…
「女子ってアニメ好きな男が苦手って言ったりしないか…?」
「いや、それは偏見だよ。今は女子向けアニメだって沢山あるし、腐女子って言われる人だっているくらいだし。」
「でも真結はなんか真面目な感じでそういうのあまり受け付けない人かと…」
俺が真結に対して懐いた第一印象は「真面目」、「なんでもソツなくこなせそう」といったものだ。
「いや、そんなことないって!」
「そうか…?ならいいんだけど…」
「ていうか私もアニメ大好きだし」
!?
今、俺の中で衝撃が走ったぞ!?
「え!?真結、アニメとか見るのか!?」
「今季のアニメは大体見てるよ!」
凄く予想外だ!
こんな清楚な感じの可愛い女の子がアニメ好きだなんて…!
「ていうか麻刀君もアニメ好きなんだね!なんか運命すら感じるよ!」
俺だってまさかの事態で驚きの連続なんだからよ。
それからというもの俺の部屋で色々なアニメについて語ったのだった。
明日は一緒に出掛けるというのにもう2時になる…
「じゃあそろそろ寝ようか」
「そうだね。まさか麻刀君とアニメでこんなに盛り上がれるとは思ってなかったよ!」
「それはこっちのセリフだよ!真結も結構詳しいんだもん!」
やっぱり話題があるといいよな。
「じゃあ寝るよ俺」
「よし。私もー」
「……」
「……」
ん?なんで帰んないんだ?
というか俺のベッドに入ろうとしてるけど…
「なに…してんの…?」
「いや、寝ようと思って」
は?
よく分かんないんだが?
「いや、帰んないんの?」
「え?ここで寝ようと思ったんだけど?」
な…なんだと…!?
「それはさすがにダメだろ!まず、こんな時間に2人でいるのもどうかと…」
「麻刀君のそういう真面目な所は好きだけど、今日はここに残るからね!」
「いや!帰れ!」
「そんなーー!!ヤーだーよー!」
駄々をこねるなよ!
でも結構可愛いぞ!
「いいから自分の家で寝ろ!明日買い物に一緒に行くんだから早く寝ようぜ!」
「むー…。分かったよ…」
なんとか納得してくれたようだ。
「じゃあまた明日な。おやすみ。」
「うん。おやすみー!」
そして真結は光とともに帰っていった。
俺も歯を磨いてベッドにもぐる。
そろそろ暑いし布団じゃなくて、毛布1枚小さいのでいいかな。
布団に入って五分程たった頃…
俺の懐が光出した…!!
「なっ!?この光はまさか…!?」
「そのまさかだよ!麻刀君!」
「ちょっ!」
やっぱり真結だ!!
俺の入っている布団の中にいきなりお邪魔してきやがった…!




