黒猫と会長
くっそー…
みんな裏切り者だ。
「君は本当に部外者なんですか?澪チャン」
仮装をした私に声を掛けてきた。
どこか聞き覚えのある声。
「…椿副会長」
「秘密の助っ人ねぇ…澪チャンの素顔はまだ知られてないですものね?誰も澪ちゃんとは気づかないですか」
「…副会長。その澪チャンってやめません?」
「あら?私が何故澪くんの素顔を知っているかは聞かないのですか?」
「めんどくさいし、生徒会だからで済んじゃう問題でしょう?もうこの学園には慣れました。多少理不尽なことも生徒会だからで解決しますからね」
まぁ
雪と青空がいる生徒会だし
理事長は麻琴。
ハッキング程度なら簡単だろ。
「生徒会の存在は認知しているようですが、まだこの学園には染まっていないようですね」
「生徒会の事はなんとなくわかった。どんな存在なのか。でも染まることは無い。僕が生徒会にいちいち騒いだりしない。けど、そちらから一方的に関わられると僕が困るんですよ」
「困る?皆さん喜んで話し相手になってくれますがねぇ」
それはあんたらの信者だろ。
「そうですね。生徒会の皆さんを尊敬してる方々なら喜んで引き受けるでしょう。でも僕からして生徒会でも生徒に変わりませんし、権力があろうとただの学園の先輩に変わりはない。僕は地味に過ごしたいんですよ。目立つあなた方から寄ってこられると親衛隊にも目を付けられるんです。ご自分の立場を理解しているなら軽率な行動は控えて頂きたい」
私は副会長にそう言い切ると
それでは。と一言言い、その場を去った。
やばい、流石に生徒会相手に言い過ぎたか?
今は"ナオ"だ。
他の一般生徒には木村 澪だとはバレてない。
本当に外部からきた謎の助っ人だと思っている。
親衛隊の心配は今ところ大丈夫だろう。
問題は生徒会だけどね。
「おい、お前」
目の前に立つマントを靡かせる男。
それはドラキュラなのか?
てか誰…?見たことあるような?
あぁ!
「…会長?」
「鮫島 壱華だ。お前…"ナオ'"か?」
なんで名前を知って…
「…だとしたら?」
「お前は部外者じゃないのか?」
「さぁ?」
「でもお前は俺を会長と呼んだ。何故部外者が生徒会長を知っている」
「…他の生徒が会長と呼んでたのを聞いて…だとしたら?」
「もし、お前があのギンのナオなら…本当にかわすのが上手い。」
ギンのナオ?
ギンとは誰だ??
会長にどこかで会ったか?
「どうせ今問い詰めても答えないだろうし、簡単には捕まらないのはわかっている。ナオ…お前はこの学園の生徒だな?必ず見つけ出してやる」
正直、会長の事は本気で覚えてない。
生徒会の印象が最初は雪と青空で
あの2人に見つからないよう過ごしていたから
会長を気にしたことはなかった。
『会長はどこかの族の総長らしいよ』
奈美の言葉がひっかかった。
とりあえずBARのマスター稜さんと
麻琴にハッキングストップかけてもらい
雪と青空には生徒会として
会長を見張ってもらおう。




