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不思議な病気のある世界  作者: 永山次郎
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取り調べの始まりにございます


 …こいつらは特殊な訓練でも受けてるのか?それこそα部隊所属の戦士なんじゃないか?


 足音一つたてずに背後に回ってきた翔といつの間にか会話に入ってきていた杏奈の顔を交互に見ながらそう思う。それから、今気づいたの?って顔してる百合とすb…と一郎くんも陸軍兵士なんだろうな。

 しかし、可愛い百合が泥臭い(?)陸軍兵か…紅一点。ムキムキマッチョの日焼けしたイケメンどもにモテモテなんだろうな。それになんだか長い銃とか似合いそう。あの、茶色いやつ。


 「三八式歩兵銃にござるか?6.5㎜口径のボルトアクション式小銃。小銃といえばライフルのみと思いがちでござるが、日本兵使用の小銃には歩兵銃も含まれまする。大日本帝国の時に設計・製造。銃口下部に銃剣を装備可能な銃にござるよ。日本の銃などは5発しか弾が込められなかったり、戦争に向いてるかと言われれば向いていなかったかもにござる。しかし、三八式歩兵銃ならではのボルトアクション。木製で艶やかな銃身。そこには我々のロマンが詰まっているのでござるよ!」


 ここまで熱く語ったのは昴。こいつ、無駄に長々と話しやがった…しかもテストに出ない知識。そんなの覚えても今後生かせる場がないんだけど…しかもスマホ見ながらだから絶対ウ○○○○○アだろ。


 「もちろん、ウィ○○○○○先輩の引用にござる。」


 ほらな。

 じゃなくて、こいつ、僕の頭ん中覗いた…?

 っていう話でもなくて。話が逸れやすいな…気を付けなければ。


 翔の顔を見つめる。その表情は僕たちを見て呆れているように見える。それはそうだ。校門の前で大きな声を出しながら騒いでいる人間が知り合いならば、僕だってそんな表情になる。


 しかし、どこか憂いているようにも見える。なぜだろう…なにかあったのだろうか?そんな表情するような人間じゃなかったはず。ではなぜ?

 もしかすると、それと僕を避けていた理由は繋がっているのだろうか?ならば、無理にでも聞かなくてはならない。


 「翔…なにかあったか?」

 「は?突然なんだよ葵。」

 「いや、僕を避けていたような気がして…」

 「避けるわけねぇだろ。親友のお前だぞ?時間が合わなかっただけだって。」


 そう言う翔の表情にまた少しだけ哀しみの色が足された。やはり、僕と翔の悩みは密接な関係なのだと確信した。


 「本当に?」

 「本当だって。」

 「じゃあ、なんでそんなに哀しい顔してるの?」


 僕の指摘に翔はハッとして目を逸らし、端正な口の形をグニャリと変え表情をリセットしようとする。

 これが決定打となった。


 「図星…だな?」

 「………」


 翔は、言葉を返さない。

 もちろん、無視しているわけではないようだ。なんというか、言葉を選んでいるような表情をしている。

 説明はしてくれるようなので、翔の頭ん中の整理がつくまで大人しく待っておく。



 そして、翔からの説明が始まった。


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