31話 リン「タヌキちゃん」
リン
『おねえちゃんは何歳?』
『私は18』
って私のことはどうでもいいでしょ!
『18? 1…2…4…5…』
3飛んでるよ
『それよりも 今お外にいるんだよね?』
『うん そうだよー』
『周り何か見える?』
何か目印になるようなのあれば…
『うんとね 木』
木って…そういえば記事に周りは山とか
『今って お外暗い?』
『今ね オレンジ』
オレンジ? オレンジってなに 夕方のこと?
私のとこは暗いけど この子の場所が明るいなら
でも すぐに暗くなるよね
ピロン♪
『ママ…パパ…』
もしニュースの子なら
もう2日も行方不明で また夜になって
今は元気だけど…他に何か手がかりは…服装!
『今って何色の服着てる? 黄色?』
『うん 黄色』
『靴は…いやサンダル? 赤色?』
『うん 赤
おねえちゃん よく知ってるね』
『はは まあね…』
ニュースの行方不明の子と服サンダルは一緒
これだけで断定は出来ないけど…
『きゃっ』
『何? どうしたの?』
『タヌキちゃんだ かわいい』
「タヌキ?」
びっくりさせないでよ
『タヌキさんは この国の守り神だからね』
『うん ママも言ってた
タヌキちゃんは イジメちゃいけませんって』
幼い子も知ってるんだ
あっ さっきの親子に聞けばよかった
戦時中の狸様の伝説
でも本当に昔の人か分かんないからな
『ちっちゃい タヌキちゃんもいる
あはは くすぐったいよ〜
おてて なめないで〜』
親子のタヌキさん?
野生だろうけど タヌキさんなら大丈夫だね
昔の人のおかげで 人に害ないっていうし
この子のこと守ってくれてるのかな
『おねえちゃん…』
『うん?』
『太陽さん どこかいっちゃった…』
太陽さん?
『暗くなってきたの?』
『うん…』
もうすぐ夜になるんだ どうしよう…
このまま待ってても いつ救助されるか
『暗いの…こわい…』
『そうだよね…』
この子が行方不明になったとこは…
ここからだと…電車で2時間?
意外に近かった…今は20時か…
車だと…早くて1時間30分…よし!
『まってて!
お姉ちゃんが今から行くから!』
『ほんと?』
『ほんと まだ少し時間かかるけど
でも絶対に見つけてあげるから!』
違うかもしれないけど
でも もし本当に行方不明の子だったら
放っておけないもんね
『うん!』
『いい? 私が行くまで そこから動かないで』
『あ! ちょうちょだ! まってー!』
お相手が退出しました。
「はっ?」




