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父の脱獄
僕らが付き合って2ヵ月たった日。
12月24日。
クリスマス・イブだった。
僕らは2人で幸せに過ごすつもりだった。
だが…
彼女の元にかかってきた一本の電話。
警察からだった。
「本日の10時頃に、幹谷氏が脱獄しました。十分お気をつけ下さい。」
その時、彼女と一緒にいた。
「愛…電話なんだって?」
彼女は震えながら答えた。
「父さんが…脱獄したって……」
彼女はその場で膝から崩れた。
僕はカレンダーを見た。
僕らは、彼女の父親が出所する時に2週間ほど身を隠そうと計画していた。
だが、彼女の父親は出所の1週間前に脱獄した。
「父さんが殺し…にくる……。」




