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ド、ドキドキ ドキドキ


私は今電話機の前で正座をし待っています。


何をって?そりゃあきまってんでしょ。バイトの採用の電話が明日か明後日くらいにくるっっておっさんが言ってたから待ってんだよ!暇だから魔力制御しながらだけどね。何故か今日は三下モブ感以下略は来ないし、丁度よかったよ。あいつらと喋るとアホが写るんでね、あぁ嫌だ嫌だ。取り敢えずいつ電話が来ても良いように現在のお肌は超絶良い調子です。う~早く。せっかちなんだよぉ~。


プルルルル プルルルル


き、キターーーーーーーー!


ガチャ


「もしもし!町田です!」


*****電話中 結果はお楽しみに*****




********





ビルが沢山並ぶ大通り。私は防具スーツを華麗に着こなし、黒髪をきっちりとポニーテールに結い上げ前回も履いていったドラゴンヒールを履いている。



しょうがないでしょ~!お金ないんだから、だからバイトするんだから!ドラゴンヒールは今後も履きます!格好イイでしょ。って思うことにしたんだよ!大丈夫!家でドラゴンヒールを鳴らす練習して自然に出来るようになったんだから!私の練習の成果をとくとみよ!


あ!お察しのとおり無事に採用されました!きゃー!


いやー、嬉しいもんだね。うん、嬉しい。浮かれすぎて本当にうっかり飛んじゃいそうだから、自制するのが大変だったよ。


"アサヒビル ○○金融会社"


今日からここで働く………………






































































あの命のやり取りを毎日していた私は、《幽鬼女》と呼ばれていた。おおよそ勇者から関連のないようなあざなだった。それは、もとの世界に帰りたくて私が必死に敵を屠っていたからだろう。


真っ黒な黒髪と綺麗な白い肌に血を滴らせ、白色を基調にした服を真っ赤に染め上げ、防具もお情け程度に白金色に輝くオリハルコンの胸当てをつけ無情に無感情に敵を屠る姿から《幽鬼女》と誰かが呼んだ。


自覚はしていなかった。白色の服は何故か着せられていた。別に好んで着てはいない。まぁ、今はせんなきことだが。目立つのが嫌で、お供の一人も連れずに一人旅をして魔王軍を殲滅していた。度々死にそうにはなったが何とか生き延びた。


世界一恐れられている魔王でさえ容易に近付けない森で半ば野生児化してまでそこで一年過ごしたこともあった。まぁ、そこでは人間社会とは違い友達が沢山出来た。クロもその一匹だ。



代々の勇者の中で唯一物騒な字がかなりついたが、お陰でその時代は《血塗られた3年》と呼ばれるようになるのだが椿は知らない。村から都市に入るときは真っ黒な外套を羽織っていた。なので、目立たないもなにも不審者だったがこれまた椿は全く知らない。


椿はそんな物騒な字がついていたことすら知らないのだから、ここで人間関係を築かなかった僻害が出ているとは一生気付くことはないだろう。


まぁどうでもいいよね。

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