仲間入り
少し短くなってしまいました。すいません。
君はハイドの一員になったとキルアに言われ正直、自分が何をすればいいのかわからなかった。
きっと任務を全うする仕事だと思っていた。
キルアは微笑み、私にこう言った。
「おめでとう。そして引き受けてくれてありがとう」
いえいえと会釈し、2杯目に注文したアイスコーヒーを一口啜った。
これで私の魔法もきっと上達するだろう、強くなれるだろうと思った。でも何をするのかイマイチわからない。
もう直接聞こう…。
「あの…、私は何を…」
と言いかけたとき、
「これをする…と一つには言い切れないな。」
キルアは窓を横目で見ながらカップを2度啜った。
「色んな任務をする…ということですか…」
「まあ、そうなるね。最初は慣れなくて辛くなったりもするかもしれない。でもね、そういうことを経験すれば、窮地のときとかの判断力がとても向上するんだ。」
「皆さんもそういう事を経験したのでしょうか?」
「ああ、勿論。だが、とても頼りになるよ。簡単な任務だってあるし、難しい任務もある…。もちろん異常事態だって…」
「例えばどんな事をするのですか…?」
「簡潔に言えば、暗殺やスパイだ…」
暗殺という言葉を聞いたとき、とてつもなく背中が震えた。
自分の魔法がそんな事に使われるのは嫌だ。でも、私はお伽話の人みたいな善人ではない。
「あ、もちろんとても悪い事をしてる人とかだからね。それも結構ヤバイ事。捕らえたりもするから、その時の任務内容次第で行動するから」
キルアは慌て気味で、言い直した。
何もしていない人は普通殺さないし、そんな事だろうと見当はつけていた。
「悪いが、ここではあまり話せないんだよ。組織の事は…」
「す、すみません!」
私はハイドに入ったので、目の前の方は曰ば上司だ。
「大丈夫だよ、客もいないし。」
そう言ってキルアは私に紙を渡した。それにはこう記されていた。
明日の23時、ハイド拠点にて会議
私が読み終わると紙はチリチリと焦げ、やがて細かい灰になり空気中へ飛散し、消えた。
「どこにあるんですか?」
「君の家にライザーを向かわせる。一緒に来てくれ。」
と言いキルアは代金を払いに行った。
ホント、上司に奢らせるなんて…。新人失格だ…。