14. 謎の答え
机の上にヨモギの花束と退学届の紙を置いて、
「プティ=ジャン 偽ジャンヌダルク事件」の偽に×点を書いて目の前の3人に説明している。
「つまり、私が出した答えは、この4人が首謀者と判断しました。」
「ただこの4人は無実です。」
「単なる私の想像で書いてしまった内容です。これでは裁判官失格です。あの英雄ジャンヌダルクは年端も行かない少女なのに、宗教裁判にかけられ無罪の罪で処刑されたのです。」
「私は、調べる内にあらぬ方向で疑いをかけてしまったのです。これだと、あのジャンヌダルクの悲劇を繰り返してしまいます。だから、ありがとうございました。」
黒板に書いてある被疑者の一覧にはこう書いてあった。
プティ=ジャン ジャンヌダルク事件
首謀者一覧
1. ヨランド・ダラゴン
2. シャルル7世
3. リッシュモン
4. ジャンヌダルク
さて、なにが起こるのか?
「ほう、君は間違ってしまったと認めるのかね。」
「ええ、公的な記録を疑い、それででっち上げた罪を作り上げる行為は変わらないと思います。」
3人は神妙な顔つきをしている。
「一つ君に言いたいことがあるんだがな?」
「はい。」
「合格だ、プティ=ジャン事件は解決した。」
あ、やっぱりか。
「ええ、プティ=ジャン、いやリッシュモンド、そしてジルドレ、シャルル7世で間違いないですね?」
「ちょっとまて、なぜそれを言い出す?」
「いえ、最後の鍵が揃いましたので、書かせてもらいます。」
そして黒板にデカデカとその答えを書きだす。
「では、プティ=ジャンさん?この答えを言ってもらえますか?」
今まで散々苦しませてくれたお礼だ、受け取れ。
「おい、これを言えと?」
「ええ。」
「ジャンヌ・ダルク復権裁判の弁護士モトム・・・・・くっそやられた。」
オルレアンの乙女 -正義を求めし者-
この作品は正義に対する理解をするために作られた作品である。
正義と言うのは立場によって変わる、だからこそ悲劇の人であるジャンヌダルクの目を通して見ていくという物を作った。
話の構成その物は、ゲームで良く出てくるキャラクターの性格で歴史の資料にあるネタをガンガン進めるという事を行った。
途中、キャラクターの性格に不具合が出るネタに関しては協力者として登場させ、話のネタでジャンヌダルクを裏で支えた人物には英雄扱いで名前と活躍の場を与えるという事をしていた。
そして、気が付くのである、なぜ、プティ=ジャンはジャン・ダルクで無いのだ?
ピエールと言う人物は最後のコンピエーニュの戦いで捕まっている記述以外登場していないのに、人々はその事実を違和感なく受け入れたのだ?
そう、記録を追う内に違和感を覚えたのである。
今回の小説はこのプティ=ジャンの正体を暴く為のプロファイリングである。
故に、小説の構成はどの段階で違和感に気が付くか?の問いである。
実はタイトルの段階でネタバレしているし、1章の段階で犯人の協力者はいるのだ・・・・。
しかも、章の段階を進むに連れてヒントがドンドン増えるという鬼畜仕様だ。
うん、2章にわざわざフランス語用意してあげるというヒントとか、4章以降、地図でジャンヌダルク伝説を追う方法、解析方法とか延々書いてあるんだけどな。
この事実に気が付いた人は既に鍵を受け取っていると思う。
だから、この先はその鍵でジャンヌダルクと一緒に旅をしてほしい、あなたのそばでジャンヌダルクがまるで居るかのように遊んでいるのだ・・・・。




