ジャイアントラビット♀
俺とケー5は森の中を彷徨いながら兎を探していた。
「デカい兎なら角ウサギでいいだろ」
「あれ弱いじゃん」
角ウサギはチュートリアルから転職前までお世話になるウサちゃんだ、俺の『剣風』の実験台に付き合ってくれたな
「ジャイアントラビットかカンフー兎ならデカイぞ」
ジャイアントラビットは2mほどのデカイウサギ、そんなに強くない
カンフー兎は脚力があり、蹴りが強すぎるウサギで1m〜2mの大きさだ
「動物なら犬派だ」
「俺は猫派だが」
ウサギを探し続ける、エルフとゴールデンレトリバーは合いそうだな
「ケー5、ゴールデンレトリバーみたいな犬をテイムしろ」
「俺は柴犬派だ」
「もふもふならサモエドの方がいいぞ」
「俺はもふらね〜」
しょうもない話をしながら見つけてしまった。
「デカイな」
「白いメスだな」
「ケー5、任せた 通信してくる」
少し距離を取り、ミロクに通信した。
「俺俺」
「俺俺詐欺は呼んでない」
「白いメスのデカイウサギを発見」
「今すぐそっちに行くから、なんとかしなさい」
通信が切れた、ケー5の方を見るとケー5が矢をわざと外しながら射るがウサギの方は氷柱を発射して殺しに来ていた。
「突然変異種だぞ」
自然界におけるアルビノ種のようにFROでは稀に持っていない属性を持ったモンスターが現れる 今、戦っているウサギは『ジャイアントスノーラビット』
スノーラビットはいるが大きさは角ウサギ並で弱い
「レアだぞ」
「分かってる」
「殺すと殺されるぞ」
「そっちの方が嫌、手伝え」
「武器が強すぎて無理」
魔剣コキュートスを装備して撃ち出される氷柱を剣の腹で防いだ
「男子、ウサちゃん、殺したら殺すわ」
「やっと来たな」
「ミロク、あとは任せた」
「任された」
俺とケー5は下がり、ミロクに任せる
「ミロク、そいつ突然変異種だ」
「そうなの、可愛いからいいけど」
ケー5の助言は聞いていないだろう、ミロクはウサギの懐に飛び込んだ
「『手加減黒拳』」
調教師やテイマーには手加減というスキルがあり、体力を残り1だけ残す
「『テイム』」
ジャイアントスノーラビットは眩しい光に包まれて、テイムされた。
「やったー、もふもふよ」
「ミロクちゃん、おめでとう」
「名前どうするの?」
「考えてなかったわ」
「タレ耳だからタレ子」
「却下、ケー5のネーミングセンスはないから」
「ジャイ子」
「アルトもケー5以下」
名前は大福になった、大きくて幸福を持ってきそうとミリアが付けた
その後、ドライの町に帰り、ワープ像からクランハウスに帰った。
大福はクランハウスの外の馬小屋に住むことになった。
大きいからクランハウスに入れない、テイムしたモンスターは呼び出すことも出来るし送還することも可能だ
「今日の配信はこれで終わります。またね〜」
フィオは配信を終えた、配信を切るのはゲーム内で出来る
「フィーアに行く方法を見つけた。明日から行こうと思う」
「アルト、それ本当なの」
「本当だから、フィオちゃん落ち着いて」
フィーアまでの行き方を説明した。
「だから地上から発見出来なかったのか、上位プレイヤーはレベル上げしか考えてないからな」
「一応、門番モンスターは海上戦になると思う」
「アルト先生ならなんとか出来るだろ」
「魔剣コキュートスが手に入ったのが偶然か運営の仕業か知らないが足場は任せろ」
翌日のフィーアの町に行く方法と門番モンスター戦のことを話し合い、ログアウトした。




