ユーネットワークナンバーワンの殺し屋
駒木根の豪邸に行った僕と小百合さん。
そこには自分の息子がユーネットワークに殺されてしまった悲しみに打ちひしがれている駒木根の父親がいた。
とにかく僕達はユーネットワークに立ち向かうため、駒木根の父親に息子の敵を討ってくれと言った。
駒木根はろくでも無い奴だったが、父親はちゃんとした人間だった。
「駒木根君のお父さん。僕達は駒木根君の敵を討ちます」
「頼む、ユーネットワークは月に一度、麻薬の取引を行う今は使われてない、廃工場がある。そこに行けばユーネットワークの連中に出会う事が出来る。それに君のお母さんの有益な情報を手にすることが出来るだろう」
駒木根の父親は息子が殺されて酒に酔い潰れている。
そんな駒木根の父親の姿を見てみると、何とも不憫に思ってしまう。
そんな時だった。何かに見られて狙われているような感覚に囚われた。
奴らは僕達を狙っている。
すると駒木根の父親は縁側の扉を開こうとしたところ、僕は止めに入ろうとした。
「駒木根さん。扉を開いてはいけない」
にも関わらず、駒木根の父親は縁側の扉を開いて、どこからか、何者かに銃を撃たれてしまった。
「駒木根さん!」
僕と小百合さんは駒木根の父親のところに行って、駒木根の父親は心臓を打ち抜かれて意識が覚束ない様子だった。
「高橋純君と高岡小百合さんと言ったね」
「はい、そうですが」
「前言撤回だ。君達はユーネットワークに手を出してはいけない。残酷な事だが、君達はお母さんの事を諦めて、ユーネットワークから手を引くんだ」
「そんな事は出来ません。僕達はユーネットワークと闘います」
「ユーネットワークに手を出したら確実に殺されてしまう」
「確かに殺されるのは嫌だけれども。僕達はユーネットワークを許す訳にはいかないんですよ。それにお母さんが囚われている」
「君達みたいな幼子が、ユーネットワークに敵うわけが無い」
そう言って駒木根の父親は倒れて、駒木根の家の支配人達が駆けつける。
「いったい何が起こったと言うのだ」
支配人らしき人が駆けつけ僕達に言いかける。
「駒木根さんはユーネットワークに殺されてしまった」
「ユーネットワークに殺された?」
支配人は驚きの顔を隠せない状態にいる。
「小百合さん。今度の相手はただ者じゃ無いよ。駒木根の父親を殺した後すぐに気配が消えた」
「私もそう思った。どうやら今度の相手はユーネットワーク1の殺し屋と見たよ」
「今度の相手はユーネットワークの殺し屋のナンバーワンだ」
「純君、私怖いよ。まだ私殺されたくない!」
そう言って小百合さんは僕の腕に捕まった。
市議会委員の駒木根が殺された事によって、相手はユーネットワークに加担しているからと言って警察は動く事は無かった。
銃で撃たれたと言うのに、それでも警察は動こうとはしなかった。
僕達は駒木根の父親の家を後にして、安全な英明塾に行くことにした。
★
「なるほど、駒木根君の父親が殺されてしまったのか・・・」
「僕達は駒木根の父親に言われましたよ。ユーネットワークには手を出してはいけないと。でもユーネットワークには僕のお母さんが囚われている。だから助けに行かないといけないと思っている」
今度の殺し屋はひと味違う。
駒木根の父親が殺されたと同時に気配が消えたのだ。
僕達は恐ろしい人達に狙われているのだろう。
そう言えば、駒木根の父親は言っていたがユーネットワークは月一に港の廃工場で麻薬の取引を行っていると聞いた。そこに行けばお母さんの情報が手に入るかもしれない。
「豊川先生、ユーネットワークは麻薬の取引をしていると聞いた。詳しく教えてくれませんか?豊川先生はユーネットワークに顔がきくんでしょ」
「そこで手がかりが掴めるのは本当かもしれないけれど、とても危険だよ」
「そんな事は分かっています。でも僕達は行くしかないんです。お母さんを助けに・・・」
「分かった。もう君達を止める事は出来ないよ。とりあえず、純君にこれを渡しておくよ」
豊川先生から貰った物は拳銃だった。
僕は豊川先生に拳銃を受け取った。
ユーネットワークはとんでもない殺し屋の集団だ。
目的のために人を殺すなんて平気でする連中だ。
小百合さんは行っていた。怖いけれども亜希子お母さんを助けたいと。
僕も同じ気持ちだった。今度はユーネットワークに僕達は挑まなければ、お母さんを助けることが出来なくなってしまう。
そして僕達はユーネットワークがいる。廃工場へと向かうつもりでいる。
とりあえず僕達は少々疲れた、少し睡眠をして、ユーネットワークが集まる廃工場へと向かうつもりだ。
とにかく僕達はユーネットワークに立ち向かうしか無い。
一睡して僕と小百合さんは殺気を感じながらも、ユーネットワークが集まる廃工場へと向かうことになった。
そんな時だった。僕の携帯に連絡が入った。着信は無着信でユーネットワークの人間だと言うことが分かった。
「もしもし?あんたユーネットワークの人間だろう?」
『ああ、そうだよ。君達は私達が集まる、廃工場に向かってくるつもりだろう』
「ああ、そのつもりだ。だから大人しくお母さんを返せ!」
『フッフッフッ、本当に君達は面白いよ。今度はユーネットワーク1のスナイパーを君達に送り込んだ。そいつにかかれば君達なんてゴミのクズみたいに殺されてしまうだろう』
「どうして僕達みたいな子供に本気になって狙おうとするんだ」
『それは楽しいからに決まっている。君達は本当に面白いよ。ちなみに君のお母さんは生きているから安心しなよ。私達は君のお母さんを殺すつもりは無いよ。今のところは、とにかく僕達を楽しませてくれよ』
「命を弄んで楽しいか?本当にお前達はいかれた人間達だよ!」
『いかれている?そうさ私達は君達の言うとおりいかれているかもしれない。でも私達は神をも超越する存在だと思わないか』
「そんな事は思っていない。お前達はただのクズの集まりだよ!」
そう通話口に罵ったら、凄い殺気を感じて、携帯を投げ捨てて、小百合さんを身を呈して小百合さんをかばった。
すると拳銃がどこからか、はなたれ、僕達は拳銃の弾をよけることに成功した。
そして僕達を狙った人物こそ、携帯の主だと言うことは分かった。
殺気は消えた。とりあえずもう安心しても良いかもしれない。
何がユーネットワークの殺し屋ナンバーワンだ。ただ僕の言葉に感情的になり、僕達に発砲したじゃ無いか。
どうやら僕の携帯に着信をよこしたのは僕達を狙う、ユーネットワーク1の殺し屋だと言う事が分かった。
殺気は消えたが油断してはいけない。
発砲を妨げることに成功したが、小百合さんは凄く動揺していたが、そんな小百合さんを僕は思いきり抱きしめた。
「小百合さん。無理をしなくて良いんだよ。ユーネットワークに立ち向かうのは僕だけで良いかもしれないから」
「いや、そう言う訳にはいかないわ。私も連れて行って、私も怖いけれどもユーネットワークに挑むから」
そこまで覚悟が出来ているなら、もう何も言う事もない。小百合さんも少林寺で得た力を持っている。
小百合さんと僕で、そのナンバーワンのスナイパーに立ち向かうしか無い。
とにかく今はユーネットワークがいると思われる廃工場に自転車で二人乗りをして僕達は向かっている。
待っていてお母さん。絶対にユーネットワークのナンバーワンスナイパーに負けないで行くから。
僕達はお母さんの誇り高き子供だ。
絶対に負けないから。
そう思いながら、ユーネットワークが集まると言われている廃工場へと向かうのだった。