第二章⑩:微フェミっ娘と1
ところでフェミニストは中身男だけど生物学的に女の人に対してはどう思ってるのかな。
「あんた、こんなとこに私を連れ込んでどうする気?」
川からも集落からも離れた人気のない茂みの中。
森のひんやりとした空気が肌をさす。
「脱いでください」
「はあ!?」
「患部を診させていただきます。ので、脱いでください」
「あんた変態なんじゃないの!?」
「もう一度いいます、脱いでください」
なんとしてでも裸にひん剥きたい。
あれでも祈祷師は俺の上司だ。
自分の上司をあんなにも貶されたらさすがにムカぁとくる。
あと、なんとなくムラムラしてきた。
「やめて!近寄らないで!」
「何を恐れるのですか。女の子同士でしょ」
「来ないで!」
祈祷師ヤーグはな。たまに言動が意味不明でウザくて頭が硬いけど、毎日頑張って働いているんだ。
乙女を犯す?冗談じゃない。あいつはインポってくらいに性に無関心だぞ。なんどか色仕掛けしてみたけど。
呪いをかけた?あいつ一日中淵の中で汗水垂らしてお祈り捧げてんだぞ。おまえを含めた民のみんなのために。
それに祈祷師ヤーグはこの集落の医師も兼任してるそうじゃないか。なんで医師におとなしく患部を見せない。相手はお前を思ってやってんだぞ。
おまえは人の優しさを踏みにじっている!
「待って、近寄ったら殴るから。本気よ」
「…………」
「これ以上来ないで!」
「………………」
バキッ
……パタッ
「ハァハァ、だから、言ったでしょ、近寄らないでって」
「……グスン」
「え」
「ひどい、私はただ巫女の役目を果たそうとしただけなのに殴るなんて」
「わ、わたしは忠告したから」
「友だちもお股の呪いにかかってるの。でもわたし何もしてあげられなくて…………だから決めたの、一人でも多く救うって!なのに……なのに…………うぅ、えぐっ」
「ちょっと、本気で泣かないでよ!悪かったわよ、私みたいな女猟師が殴ったりして。痛かったでしょ……」
「頬、痛くない……心が痛い……私なんて信頼されてないんだ」
「ごめん……ごめんね」
女はしゃがみこんで俺の頬を優しくさすった。
彼女が拳を打ち込んだ場所だ。
目に涙が浮かんでいる。罪を感じたか。
この機会を待っていた。
「へ?なに?……うわっ」
彼女の肩を掴んで、押し倒した。
背中をついた彼女。
手足を捕らえた俺。
彼女は二の腕を鷲掴みにされ、鼠径部をこの巫女の膝で押さえつけられていた。
迂闊だったな、女。
「ちょっ、どいて、え、なんなの?」
彼女は状況を呑み込めず困惑していた。
そして同時にわずかながら恐怖していた。
これよ、この表情。
これが見たかった。
恐怖と困惑に支配された純情。
このためにどれだけ演技を頑張ったことか。
あのドロッと汚らわしい感情を純情に戻すこと一苦労だった。
「何をするの?何かするの?ねぇ……」
赤みがかった金髪。
セミロングのその髪をポニーテールにしている。
気が強そうな吊り目。
狩りのせいか、わずかに焼けた肌。
意外と筋肉質じゃない、やや細い腕。
身長は165くらいかな。俺と同じくらい。
そして胸。
女猟師の入隊条件である貧相なサイズを十分に満たしている。
かわいい娘じゃないか。
いただきます。
次回、いろいろ頑張ります。




