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第四話:監督の最期の一片

#犬神家の腐った系譜 #イヤミス #サイコホラー #閲覧注意 #救いのない結末

離れの建物には、古びた薬品の匂いが立ち込めていた。現像液の酸っぱい臭いが鼻を突く中、犬神龍のスタジオは薄暗い赤色の照明に照らされ、異様な雰囲気を醸し出していた。


「叔父さん、蔵で古いフィルムを見つけたよ」と、江戸は静かに告げた。


龍は作業を止め、期待に満ちた表情で振り向いた。しかし、江戸が用意していたのは贈り物ではなかった。江戸は龍の動きを封じ、彼を椅子に拘束した。それは、龍がかつて他人を支配するために使っていた場所だった。


江戸は冷徹な面持ちで、龍が大切にしていたカメラやフィルムのコレクションを次々と処分していった。スタジオには機材が壊れる音と、フィルムが燃える不快な臭いが充満した。龍は、自分の執着の象徴が灰になっていく光景を、ただ黙って見つめることしかできなかった。


「自らが作り出した静寂の中に沈むがいい」


江戸は痕跡を残さないよう細心の注意を払いながら、スタジオ内を整理した。すべての証拠を消し去り、その場が不慮の事故に見えるよう工作を施した。


建物の外に出ると、夜の冷たい空気が江戸を包んだ。


「監視者は消えた」と、江戸は闇に語りかけた。「もう誰にも、彼女を傷つけさせない。残された問題も、同じように片付ける必要がある」

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