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追求のドンカイ  作者: 夕闇
第1章 「起」
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イザコザ

しばらくして監視員がやってきた。


「おい、なにがあった。」


普段は飯の時以外顔出さないくせに、さすがに警報が鳴ったら来るんだな。

というのも、ここに捕らわれている者たちは異常者が多く、急に叫びだす奴や頭などを壁に打ちつけている奴など大きな音は毎日しているが、それで監視は一度も出てきたことがない。檻に相当な自信があるのだろう。

それゆえに食事以外で来たこと自体に驚いた。

そしてもっと驚いたのは監視の言葉も浮き出て見えた。これだと発生条件に変化が出てくる。これだと考えられるのは4つに増える。


1,誰でも出せるし見えている


2,誰にでも出せるが俺だけに見えている


3,出すためには条件があって、見るのにも条件がある


4,誰にでも出せるが見るのに条件がある


1と2ならば何か変わったきっかけがあるはずだ。そして3と4なら早く条件を見つけなければ、、、


「おい、聞いているのか。」


思考に浸っていると、叱られた。


「何もありませんでした。」


「何にもないわけないだろう。どうやってこの格子を捻じ曲げた。」


・・・もしかして見えてないのか?


「答えろ!」


うーんどうしようか、馬鹿正直に答えても信じてくれないだろうし、、、


「全力で殴ったら曲がりました。」


「曲がるわけないだろう、これは王国最高純度の硬鋼石で出来ているんだぞ。」


なんそれ、知らんし。


「この事は上に報告したのち、お前をお尋問してやる。覚悟しておけ!」


うわぁーめんどくさ。

さっきから思っていたが俺は何か楽観的だな。意識がはっきりしてから、監獄のことを伝えられてすぐに生きるのを諦めたし、そういう奴だったんだな俺って。


ちょっと嫌な気持ちになったが、いろいろ情報も得ることができた。

まずアイツには言葉が見えてなかった。見えていたならこれで壊したことは想像つくだろうし、きっと俺にしか見えないものだろう。しかし現実に干渉できたことから持つことで実体化してるのかもしれない。

次に、この言葉には攻撃力がかなりある。王国最高のなんちゃらかんちゃらだって言ってたしな。

上手くいけば脱獄だって狙えるのでは、、、こんなことを思えるくらいには余裕があった。


この時までは、、、






しばらくして、男が二人やってきた。一人は上背のある左手が義手のつるピカ頭。もう一人は仮面をつけている小柄なローブを着た少年だ。


「お前だな、格子を壊したガキは。」


驚いた、仮面の少年じゃなくて、いかにも無口そうなお前がしゃべるんかい。


「そうですが何か。」


ごまかすことは諦め正直に答える。すると仮面の少年は手をかざし、こう言った。


開け(N・オル)


牢が開いた。

俺は驚いた。この少年の手が光ったり、勝手に扉から動いたことでなく

今、目の前にあるものを見て驚いている。


そこには「開け」の言葉が浮かんでいた。少年は「N・オル」とつぶやいたはずなのに、、、

しかも、それは、()()()()

無数の文字が集まってできた集合体だった。

先ほどまで自分が作っていた言葉とはまるっきり違うものを見せられ、俺はすごく興奮していた。


「なんて顔してんだ、気持ち悪い。」


「いえいえ、お気になさらず。」


「まあいい、命が惜しかったら素直についてくるんだな。」


このデカブツ、なかなかに口が悪いな。だが分かる、このデカブツは分らんが、あのチビは相当やる。とりあえず指示通りにするか、、、

立ち上がろうとすると違和感を感じる。体が重い。俺はそのまま尻もちをついた。


「何をしている。立て!」


デカブツが怒鳴る。


「なんか立てません。」


「ンな訳あるか!さっきまでニコニコしてたくせに。」


「まあまあ落ち着けよフラット。怒らなくてもいいさ、ついて来させる。立ち従え(M・カンヌ)


俺は立った。がしかし、ぶっ倒れた。残った気力で顔を何とか持ち上げると、男たちも困惑していた。そこで記憶が途切れた。






気づくと俺はどこか知らない部屋の椅子の上に括り付けられていた。目の前にはさっきの男たち。


「気が付いたか。ここは拷問部屋だ、分かるな。」


周りを見渡す、、、本当か?拷問用の部屋にしてはやけに道具が少ない。


「お前には現在、脱獄未遂と武器所持の疑いがかけられている。理由としてはお前の牢の格子がひん曲がっていたことだ。お前にはその手段を話すまでここにいてもらう。飯はやらん、嫌なら吐け、以上だ。」


いやいやこの死なない監獄で誰がその条件をのむものか。


「フラットさん、それじゃ言いませんよ。ここ飯食わなくても死にませんし、、、」


俺が思っていたことを言ってくれた。


「ならどうしろってんだ。」


「力を示すんでしょ。そのためにこの部屋に来たってのに、、、」


力?なんだそれは、、、


「そうだったな」


「それより僕は君に興味しかない。どうして魔法をかけたとき君は衰弱してったのかな。実に興味深い。」


そんなこと俺が聞きてえよ、、、脳裏に残るは、あの少年が言った言葉が意志を持って俺に突撃してきたことだ。M・カンヌだったかな。俺には立ち従えと見えた。見えた瞬間、蜂のように襲ってきた。俺は必死に抵抗したが、それ以上思い出せねえ、、、俺は衰弱してたのか?本当に?


「無視を貫くか、、、よしいいだろう拷問を開始する。」

大幅な修正を入れました。

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