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s,22『トライアングル。』

誤字脱字、矛盾点は見つけ次第修正致します。


「はぁー・・・どうする?もういっそあのクソ貴族あのままにして、俺らは帰って美味い酒を飲もう。あの悪徳貴族の事だ大金チラつかせて逃げてくるだろう。」


アールがそんな事を言う。恐らくここにいる皆同じ気持ちだろう、あの悪徳貴族が居なくなれば社会にとって色々とプラスになることが多い。


「確かにな。でも任務だから仕方ない、それに仕事をしっかり終えてからの方が酒は美味い。」


「俺はタダ酒の方が好みだ。」


「「「自分で買えクソニート。」」」


「働いとるわ!!」


アールの言い分を聞いてその場にいる全員が毒を吐く。


コイツの場合働いていても精神的にNEETなのだ。


「はぁー・・・一度マミヤに戻ろう・・・」


そうして警備係、第3班の班員はボートに乗り込みマミヤに戻る。


▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼


「どうだった?」


船長が整列した木崎たち3班の班員に聞く。


「逃げられました。ダクロトールも一緒に。」


「まあ、仕方ない。」


「あの海賊船はどうなったんですか?」


「ああ、4隻は呆気なく逃げた。だが、モドキはまだ見える。その船がダクロトールを回収して4隻を追っている。」


「なぜ1隻だけ残して行ったんですかね?回収だけなら5隻固まってた方が安全じゃないですか。」


アールが右手を顎に当てながら船長に聞く。


確かにそうだ。隠密に回収するならともかく、強行的に人質を乗せて逃げるなら固まっている方がやりやすい筈だ。


「スカリー諸島に誘い込んで挟み撃ちにするつもりなのでは?」


スカリー諸島はその名の通り大小様々な島の群れだ。島と島の間隔は狭く広い所で150メートル前後、狭い所では50メートルに満たない所もある。


大きな船は身動きがとりづらく不利だ。


ユエが海図の島の群を指で指して言う。


「5対1・・・勇気出してこのままモドキを追うか?」


襲撃時の計画性などに違和感はあるが、ダクロトールの乗る船がスカリー諸島に入った以上、追わないわけにはいかない。


「蛮勇ですね。」


「無謀です。」


「却下。」


船長の考えの浅い提案を全員で却下して再び考える。しばらくして唐突に船長が口を開いた。


「ユエ、ボードルにすぐ来てくれと、連絡してくれ。」


「はい、分かりました。」


ユエは返事をするとボードルという人に連絡するために部屋を出ていく。


「スカリー諸島の西側から入って敵の側面を狙う、ダクロトールの乗る船を発見次第にボートでそっと近づいて乗り込み、大砲で援護射撃をする、それでいいか?」


船長が海図を指でなぞりながら作戦を簡単に説明して是非を聞く。


「「「はい!!」」」


木崎はボードルが誰か知らないが、他の船員たちは了解するので大丈夫なのだろう。


▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼


その頃、ダクロトールは遠くに見えるマミヤを見ながら赤葡萄酒あかワインを啜っていた。


「おい、マスターグ、金なら払うからきっちりとあのマミヤを潰してくれよ・・・特にあの金髪のチャラチャラした男だッ!!」


ダクロトールは目の前にいる男、マスターグに言う。


よほど金髪のチャラ男が憎いのかそこだけ強く圧迫する様に言う。


「はい、ダクロトール様、準備は万端でございます。」


丁寧な物言いで答える。


マスターグは『大波の唄』という海賊船団の長だ、今回はダクロトールからの依頼で民間輸送会社『マミヤ』を沈める。


海賊とて警備と財布事情の厳しいこのご時世、昔みたいに通り魔的に船を襲ってたんじゃ儲けにならない。なのでダクロトールのように貴族が表向きに出せない仕事を請け負う。


依頼の動機は詳しく聞かされていないが、恐らくマミヤがダクロトールの元に密偵スパイを送り込んだからだろう。


裏側では割と知れた話だ。 


数ヶ月前、ダクロトールは悪徳貴族などと思われていなかった。むしろいい噂しか聞かないくらいに、だがマミヤの船員が護衛に化けて密偵として動き、彼の汚職の数々が日の下に引っ張り出され身動きが取りづらくなった。


そしてマミヤも商売である以上、それを依頼する誰かが居るはず。マミヤを沈めて捕まえた奴に依頼人を吐かせて弱みを握ればその貴族も潰せると、ダクロトールは考えているのだろう。


マスターグは事実と噂、自分の考察を交えてダクロトールの考えを読む。


マスターグは密偵の件に対して「自業自得だな。」と、思ったが、自分も海賊なんてやっている身の上、人のことは言えない。



標的マミヤを沈める策はダクロトールの乗るこの船を囮にスカリー諸島へ誘い込み、そこを挟み撃ちにする。だが、敵さんも真正面から突貫するほど無能でないだろうし、こんな簡単な策が通じると思うほど自分もバカでない。


だがこの船がスカリー諸島に入れば敵さんも入らざるおえない。迂回して側面から仕掛けてくる筈、そうなると旋回砲塔を持つ敵が有利になる。それに隠密に近づかれて船体に爆弾を仕掛けられたらまったもんじゃない。


だからわざわざ普段使わないヤツを倉庫から引っ張り出してあちこちに置いた。


幾らマミヤのバカみたいにデカくて装甲の厚い船でも最大限に持って1時間と半分といったところだろう。


だか、マミヤとの勝ち負けは差ほど気にするところではなかった。


金を貰った以上、依頼には出来るだけ応えるつもりだが、相手を沈めて金を受け取った後、ダクロトールにはどのみち死んでもらう。というのも、とある貴族からダクロトールの暗殺依頼が来ているからである。まぁ、マミヤに密偵を依頼した貴族だと大体検討は付くが・・・


戦いで厳しくなったらコイツの首をもってズラかれば暗殺の依頼料は貰える。2つとも上手く行けばまさに一度で二度美味しい。一石二鳥である。


そんな事を考えるマスターグの口角は不気味に上がる。


▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼


「船長、ボードルさんからの返信が来ました。」


ユエはA4サイズの羊皮紙を持って船長の前に立つ。


「なんて言ってきた?」


「はい、『2時間で行くから待ってろクソッタレ、お前のせいで仕事が増えただろうが。今度一杯奢れ。』と。」


「そうか・・・『協力感謝する。だが、2時間あれば海賊なんて余裕で全滅だ、なんなら1時間くらい寝ててもいいぞ?あと、酒なら奢ってやる、ただし一番安いヤツだ。』と、伝えてくれ。」


「はい、分かりました。」


返信内容を聞くとユエはトン・ツー(モールス信号)のある部屋に向かう。


船の船橋で前方に見えるスカリー諸島を見張っているが、今の所怪しい動きはない。だが、何か嫌な感じがする。限りなく勘に近い物だが・・・それでも用心に越したことはない。


「スカリー諸島への到着を30分遅らせる。だが、警戒を怠るな。」


船長がそう伝えると、船は若干速度を緩めてスカリー諸島の西側へ向かう。

























今回の話はどうでしたか?途中で出てきたボードルに関しては次で説明するとして、今回は色々な関連性が少々面倒くさかったですね。私も書いてる時に一度分からなくなりました。


と言うことで、簡単に図でまとめます。


  ←←←←『とある貴族。』←←←←   

 密↓  暗殺↓    ↑    ↑で間

 偵↓  依頼↓    ↑承諾  ↑弱宮

 依↓    ↓    ↑    ↑をを

 頼↓   『大波の唄海賊団。』 ↑握沈 

  ↓    ↓    ↑間宮  ↑ろめ  

 数↓ 暗殺 ↓    ↑撃沈  ↑うる  

 ヶ↓ 目論み↓    ↑依頼  ↑とこ  

 前↓   『ダクロトール。』  ↑すと

  ↓ 撃沈 ↓    ↑護衛  ↑。  

  ↓ 目論み↓    ↑    ↑  

  ↓    ↓    ↑    ↑  

  →→→→『  マミヤ  』→→→


と、こんな感じです。

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