3話 聖也、女の子を助ける
昨日寝るまでにおっちゃんに色々聞いてみたが、どうやらこの町は1番南にある『セカンドル』という町らしい。
西の方にはエルフの森があり、そこにはエルフの王国があり、東には獣人の国があるらしく、
北の方に行くと『魔大陸』というのがあり、そこに魔大陸を支配している王、通称『魔王』と呼ばれているやつがいるらしい。そして、魔大陸の魔物はとてつもなく強く、並の冒険者の比ではないらしい。
話によると最近になってその魔王は現れたらしい。おかげで最近の魔物は活発化しているらしい。全く迷惑な話だ
しかし、ここ『セカンドル』ではそうそう強い魔物はいないらしい。
オーガは強い部類ではないのか······
「おっちゃん!昨日はありがとう!行ってくるよ」
「あ、兄ちゃんこれ持っていきな!」
おっちゃんから剣をもらえた
「いいの!?」
「いいぜ。どうせ余り物のやつだ使われないより使ってくれたほうがそいつも喜ぶだろ!」
「ありがとう!おっちゃん、今度は自分の金でちゃんと買わせてもらうね!」
◇
冒険者ギルドに着いて、クエスト欄を見に行く。
うーん、初めてだからなんにも分からん!
受付の人におすすめでも聞きに行くか·····
「すみません。初めてのクエストに行きたいんですけどおすすめのクエストってありますか?」
「初めてということはブロンズランクですね。でしたら薬草採取や、ゴブリンの討伐などはどうでしょう?」
ゴブリン討伐か···まぁオーガを倒してる俺からしたら余裕だな。
「ゴブリン討伐でお願いします。」
「分かりました。ゴブリンを倒されましたら、倒した証の身体の一部を持って帰ってきてください。多ければ報酬も多く貰えますので頑張ってくださいね!」
◇
懐かしの森に着いた。
とは言っても昨日の話だが
森の中を少し進んだあたりで敵感知スキルに反応があった
「数は5体か、固まってるみたいだし群れか・・・・・鑑定結果は・・・・一体だけ10レべのやつがいるな。」
おそらく群れのボスだろう。
周りの雑魚を倒してからボスを倒すのもいいんだけど
「今回はボスを暗殺してみるか。」
━━スキル<<隠密>>━━
ゴブリンの群れのボスの所まできた。
(ここに来るまでにゴブリンの横とか通ってたけど本当に気づかれないんだな······)
━━スキル<<アサシンピアス>>━━
ボスの心臓を後ろから貫き、倒した。
その時、他のゴブリン達が一斉に俺の方
「ボス倒されたらさすがに気づくよねぇ。でもお前らみたいな雑魚には興味無いんだよね、せめて俺の魔法の実験台になってくれよ。」
風魔法・風の刃
ゴブリン達が2等分になった。
初戦がオークだったからか全然歯ごたえを感じない·····
忘れないうちにゴブリンの体の一部を回収しとこう。
スキル«収納»
このスキルはすごく役に立つ。なんでも入れられるからだ!
そうつまり人を殺してしまっても全て隠蔽できる。
まぁ俺はそんな事しないが·····
「この調子ならまだまだ狩れそうだな」
しばらくゴブリンを狩り続けた。
「ふぅー、これで20体目くらいか?」
ゴブリンは、群れ動く個体と単独で動く個体がいた。
単独の方が個の戦闘力は高かったが所詮はゴブリンだった。
「だが、おかげでレベルは20まで上がったな。」
おかげで追加で魔法も覚えられたし、あと10体くらい倒したら町にもど····ん?
━━ドカン!!━━
「なんの音だ?······爆発?」
ドゴンと、また聞こえる。
「何だこの反応は!?」
今までの比とは比べ物にならないほどに敵感知スキルが反応していた。
誰か戦ってるのか!?この反応のやつを相手に······
急がねぇとやばそうだな。
━━???視点━━
なんで、なんで私がこんな目に!
「なんなのよこの魔物、ただの蛇じゃない。」
けど、こいつはここで倒さないと町に被害が出かねない·····
「光の精よ、我が身に力を貸し、敵を怯ませろ!」
━━光魔法・閃光━━
よし!怯んだ!
「光の精よ、我が身に力を貸し、敵を穿て!」
━━光魔法・光の槍━━
······嘘でしょ······
効いてない?
「がはっ」
蛇の攻撃をもろに食らっちゃった····
なんなのこの威力·····
馬鹿げてる。
「あ、あれ?足に力が····」
足がすくんで立てない。
蛇がどんどん迫ってくる。
「······嫌だ、まだ死にたくない····誰か····」
··········助けて·······
━━風魔法・竜巻!━━
竜巻が蛇を囲むように発生し、動きを止めている。
「大丈夫か!?」
「·····え?」
男の子が自分を庇うように姿を現した。
━━セイヤ視点━━
「なんか、やばい音鳴ったぞ!?」
反応は近い!もう、すぐそこだ。
「っ!見えた···ってなんだあの蛇!?」
鑑定結果は·····ブラック・サーペント?ってレベル50!?
やばすぎだろなんでこの森にこんな奴が·····あれか、おっちゃんから聞いた魔物の活性化か!
「ん?あの子は····」
あの店に文句言ってた金髪の子だ。
なんで立たないんだよ!
「ちっ、クソが!」
━━風魔法・竜巻!━━
「大丈夫か!?」
「·····え?」
「怪我は····してるね。あ、動くなよ、君は休んどいて。こいつは俺が····倒す!」
とは言ったものの·····怖えーーー
女の子の前だからって見栄張ったけど超怖え·····
「あ、竜巻が·····」
蛇が竜巻の檻から抜け出した。
風じゃ無理だよなぁ。生き物の苦手なものってやっぱ炎とかかな?
「ねぇ君、あいつの弱点とか苦手なものってわかる?」
「ええと、普通のやつなら炎とかには弱いけど·····」
やってみる価値はあるか!
━━スキル«属性付与・火»━━
「え!」
「どうした?」
なんかすごくびっくりした表情をしている。
「え、なんでさっき風使って、火もつ、使って····え」
「ごめん!質問はあとでお願いできる?話してる余裕がある相手はじゃないから。」
「ても····え、えぇ····」
改めて蛇と向かい合う
ふぅー、よし行くぞ!
まずは距離をつめる!
スキル«超加速»
からのこの速度をのせた一撃
スキル«一閃»!
よし、効いてる!あの子の言ってた通り炎に弱いらしい。
「うおっ!危な!」
尻尾の一撃を回避する。
あっぶねーな、おい!
「今度は燃やし尽くしてやるよ!火魔法·炎熱火球!」
よし!悶え苦しんでやがる。このまま打ち続けてやる。
炎熱火球!炎熱火球!炎熱火球!!!
絶えず炎熱火球を叩き込む。
最後だ!
火魔法·炎熱火球、風魔法・竜巻···
━━混合魔法炎熱竜巻!━━
ブラック・サーペントの動きが止まった。
「はぁはぁ、た···倒した〜···」
あの子から炎が弱いって聞いてなかったらほんとに危なかったかもな。
「あ!そうだあの子は·····」
その子にいる方を見ると、なんかとんでもないもの見た後みたいなポカンとした顔をしていた·····
「え、えと···大丈夫ですか?」
「········っ!あ、はい大丈夫です!」
よく見たら耳が長い?この子、エルフだったのか·····
「なら良かった。じゃ、俺はこれで···あ、帰り道気をつけてね」
町に帰ろうと振り向いた時、「待ってください!」と声をかけられた。
「あの、助けていただきありがとうございました!」
「いいよ、別に助けたくて助けたんだし。」
「えっと···私アニスっていいます。あなたのお名前を教えていただいてもいいでしょうか?」
「俺はセイヤだ!えっときみ·····アニスはエルフなのか?」
「えっと、そう···ですね半分だけ·····」
「半分だけ?」
「はい、私ハーフエルフなんです。人族との」
ちょっと気まずそうに言ってくる。
なんだろう触れたらダメな部分に触れてしまった気がする。けどごめん気になるから質問させて!俺異世界人で何にも知らないから!
「えっと、ハーフエルフってことに何か問題でもあってりするの?」
「えっと····人族の間では問題ないのですが···エルフの国では混血は汚点とされているんです····なので逃げてきたんです····」
お、重い·····
沈黙が訪れる
「あ〜、アニス?そろそろ町に戻らないか?」
「あ、はい!そうですね、戻りましょう」
◇
帰り道でアニスから質問攻めにあった。
「あの!どうして魔法を詠唱無しで打てるんですか?それに混合魔法ってなんですか?聞いた事ありませんし、なんで2属性も魔法を使えるんですか?本来は1人につきひとつの属性しか使えないはずです!」
······え!?そうなの!?魔法って人によって使える属性決まってんの!?
「ええと、魔法に関してスキルの影響だいたいの属性は覚えられて、無詠唱に関しては俺のスキル«詠唱破棄»の影響で、混合魔法はスキル«魔法融合»のおかげかな?」
アニスがすごいキラキラした目になった。
「すごい!すごいわ!セイヤってすごいのね!セイヤみたいな人初めて見たわ!」
そ、そうなのかなぁ····おだて上手だなぁ、もぉ〜照れちゃう!
「私なんて詠唱短縮で精一杯なのに····」
そんな悲しい目をしないでくれ、俺まで悲しくなっちゃう····
いかんいかん話をそらさなければ、
「えっと、アニスの職業はなんなんだ?」
「私は魔法使いです。セイヤさんは?」
「俺は魔法剣士だな。あと、「さん」はいいよ、セイヤで良い。」
「わ、分かりました。えっと、セイ···ヤ」
すごく顔が赤い。
何だこの感じ、なんかラブコメの雰囲気を感じた気がする····
いや、気のせいだな。
するとアニス改まった感じで言ってきた。
「魔法剣士で私より魔法の強さが上って···私の存在意義ってなんなんでしょう····ははは」
あぁダメだこの子悲観的になりすぎる。
「ええと、アニスも充分すごいと思うよ。そうあまり悲観的にならなくても····」
「そう、そうよね!セイヤが異常なだけよね!」
アニスさ〜ん?シンプルに人をディスってませんか〜?
まぁでも機嫌が治ったみたいで良かった。
その後の帰りは何事もなく町にまで帰れた。
◇
『セカンドル』に帰りアニスト一緒にギルドに向かう
ゴブリンの報酬はそれなりだったが、ブラック・サーペントの報告をするとギルド内は大騒ぎだった。
「ブロンズランクのやつがブラック・サーペントを倒したらしいぞ!」「それマジか?」「マジらしいぞ!」「そいつ何者なんだよ···」
「セイヤ···あなたブロンズランクだったの!?」
「ええ、まぁ一応·····」
アニスの開いた口が閉じていない
「セイヤさん!セイヤさんはどこですか!」
ギルドの受付の人が大慌てで俺を探してる。
「っ!セイヤさん!」
息絶え絶えで見つけた俺に言ってきた。
「ギ、ギルド長がお呼びです!今すぐギルド長室に来てくれと」
は、はぁーーーーーーー!?




