表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
locker  作者: いつわ
四章
51/77

第五十一話    救出

 受付の人に梓の居場所を聞き、俺達は案内してもらった。

 コロシアムには地下があるらしく、そこに梓が監禁されているらしい。

 地下に降りた途端に空気が変わる。雑に作られていると一目で分かってしまうほど凸凹な石壁。暗くてほとんど見えない通路。映画でこのような所を見たことがある。宝が眠ってそう…………いや、あるわけがない。

 受付の人がライトを持って先頭を歩き、俺と唯果は後ろからついて行く。

 こんな所に閉じ込めているのかと思うと腹が立つ。

 会話はなく、コツコツと足音だけが通路に響き渡る。

 しばらく歩くと、前方に扉が見えてきた。鉄で出来ている。

「ここです」

 受付の人がポケットから鍵を取り出し、扉に空いている穴に差し込んで捻る。

 ガチャンッと音を立てて鍵が開いた。

 扉を開けて中に入る。電気は通っておらず、物が一つもない。

 ほとんど真っ暗な部屋の隅で梓が膝を抱えていた。

 俺と唯果は駆け寄った。

「梓!」

「先輩!」

 声に反応して梓は顔を上げる。目が赤い。さっきまで泣いていたのだろう。

「……硬大……くん、唯果ちゃん…………うっ」

 立ち上がろうとしたのか、前へ両手を付いたときに呻き声を出してうずくまった。

「大丈夫ですか先輩!?」

 俺は舌打ちする。

 あの王子、梓に何しやがったんだ。

「怪我しているのか? 何された?」

「え……い、いや……そうじゃなくて」

 しかし俺の心配は杞憂に終わった。

「………………ト……トイレ……」





 ――――しばらくして、硬大達はコロシアムを出た。ファンとの戦いで硬大は怪我をしているが、おそらく大丈夫だろう。

 ほとん(・ ・ ・)ど治っ(・ ・ ・)ている(・ ・ ・)

 外はまだ暗い。

「どこか休めるとこはないのですかお兄ぃー!」

「唯果はテンション高いから大丈夫そうだな。梓はどうだ? 大丈夫か?」

「うん、十分休んだよ。暗くて寒くて床固くて誰もいなかったけど」

 休めていないらしい。

 ははは、…………とても辛そう。

 少し疲れているように見えるが、地下にいたときよりかは大分元気が戻っているみたいだ。

「すまないが、休むところがないんだ。……あ、もしかすると女王様にお願いすれば泊めてもらえるかもしれない」

「てかそこ私の家だしー。最悪私だけでも部屋で休むからー」

 こいつ最低だよ。

「冗談だよー! それじゃー私の王国目指し」

「あ、唯果様! そうだ唯果様!! サインください!!」

 いきなり梓のテンションがMAXになった。目がキラキラしている。

「え、え? なに? ……あ、正体バラしちゃったのかー私ー!」

「大丈夫だ、俺が教えたからな」

「全然大丈夫じゃなぁーい!! ちょっ、先輩落ち着いて下さいー!!」












 しばらくして硬大と梓は唯果に掴まり、三人は跳んで行った。第四王国に向かって――――――うむ。あいつがコロシアムに着いたときからずっと見ていたが、これは予想以上にマズいな。ナレーションなんてしている場合ではない。

 失敗に終わったか。まあ、初回で(・ ・ ・)はこん(・ ・ ・)なもの(・ ・ ・)なのだ(・ ・ ・)ろう(・ ・)

 次は成功させる。

 この火(・ ・ ・)星はあ(・ ・ ・)いつを(・ ・ ・)殺すた(・ ・ ・)めに使(・ ・ ・)おう(・ ・)。気になるところは調べなくてはな。失敗作を止めるには必要なことだ。

「おっと、忘れていた」

 私は、我が王国の女王の隣に姿を現した。といっても私はどこの王国の神でもない。では一体、どこの神なのだろうな……くく。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ