story7 武器
俺達は緑の道を進んでいた。噴水から歩くこと5分。盾の前に剣が×を描いた看板がある武器防具屋という店についた。
「ここがそうなのか。えっと・・・・《マルチーズ》」
「うん、ここはね、初級者から上位者まで幅広く武器防具を売っているんだ」
さらに、補足しよう。シルクから聞いた話ではここは同じギルド霧夢の人らしい。
「へい、らっしゃーい」
「どうも、こんにちはジンさん」
「はじめまして、昨日入ったトールです」
彼のネームはGINでジン、ギンじゃないよ。見た感じ年は20ぐらい。身長は2メートルはあるのではないだろうか大きい。そして、輝くヘッド・・・・失礼、スキンヘッドの眼の色はグラサンをかけていてわからなかった。
「おう、よろしくな。俺はジンだ。主に鍛冶をしている。ところで、今日は何のようだ」
「ええ、彼の装備を調えようと思いまして」
「おう、見てけ見てけ。そして、買っていってくれ」
ここで、また補足だが同じギルメンなら5%割引してくれるらしい。
俺は悩んだ。何を武器に選ぼうか。もちろん臨機応変にいろんな武器を使えばいいのだが・・・・
「う〜〜〜〜ん」
「何に迷ってるんだ」
「なぁ、シルクは何使ってる」
「僕は、片手小剣と腕小盾だよ。将来的に《魔法剣士》になりたいからね」
「あ〜、そうか将来的になりたいもので決めてもいいのか。」
「普通はそうじゃないのか。じゃあ、君はどんな闘い方が好きなんだ」
「・・・・こう、大技をどんどん出すような」
「魔法職じゃないのか・・・・・だったら、これはどうだ」
指を指していたのはショウケースに入っていた剣、いや普通の剣じゃない長さは1メーター半両刃で幅も長い、いわゆる大剣という部類だ。
「・・・《ゲイルソード》、装備制限Lv.1〜、攻撃力はコモンソードの倍か・・・うん、いいかもな」
「じゃあ、買おうか。ジンさーん」
呼んだジンさんがやってくる時に気づいた。金が足りないと。
「なぁ、シルク金が足りない・・・」
「え、・・・高いな」
そこには10000nと書いてあった。ここの通貨単位はn、ノールである。俺の所持金は950n描写はなかったが昨日宿に50n使った。全然足りない。
二人で《ゲイルソード》を前に落胆していると
「おっ、そいつかとっとと持ってけ。武器一つはシェイドさんが払ってくれるそうだ」
・・・・・・・はい?
「本当に、シェイドさんが・・・・」俺は疑ったが、ジンさんから手渡しされ手に入れた。
「いや〜シェイドさんもたまには良い事するな〜」と、ジンさん
「僕の時はなかったのにね」と、シルク
ここまで聞いて俺はシェイドさんに感謝していた時
ぴぴぴっ、ぴぴぴっ、とメールがきた時の音がなったので俺はメールを開いた。件名にシェイドよりと書いてあった。
俺はメールの文章を開いた
メール文
件名 シェイドより
本文 どうですか、そろそろシルク君と一緒に武器でも購入してひとつすきな武器を私が替わりにだすという事を知ったのではないでしょうか。それは、私からのほんのした餞別です。どうか、受け取って下さい。
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ついし〜ん もう、受け取っちゃいましたね。これで君は私に借りをつくっちゃいましたね。はははははは。ジンさんもグルなんだヨ。いや〜この借りは大きいですヨ、何ていったって一万ですからね。低レベルの君にはつらいでしょうね・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
メール文章おわり
あぁ、初めは感動したよ。なんだよ、↓って。何が、ついし〜んだ。くそ、はめられた。だいいち何で本文より追伸のほうが長いんだよ。ぶつくさぶつくさ・・・・
「どうした」と、シルク。その後ろで「ククッ」と、笑いを堪えているジンさん。
俺は、無言でシルクにメールの内容を見せた「うわ〜」とだけ言われた。
その後、ジンさんを問い詰めたが、「君らが、甘いだけだよ」と言われて言い返せなかった。
店を出て購入した武器防具を装備して
「でも、その《ゲイルソード》かなり良質な武器だよ」と、シルクに言われた。
実際、その通りで攻撃力が高いのはもちろん風魔石という鉱石を使ってジンさんがオーダーメイドした。奇跡の一品で風属性が付加されていたり、本来大剣は攻撃速度が遅かったり、重量があったりするのだが・・・・・・とまぁ借りをつくってしまったがとんだいいものを手に入れてしまった。
次回予告
シェ「はい、どうも〜。お待ちかねのシェイドの次回予告コーナーです」
トー「多分、俺よか人気でしょうよ」
シェ「どんどん卑屈になっているトール君に耳寄りな情報だ」
トー「・・・・・・」
シェ「これから2話後に君が活躍しますよ」
トー「な・・・に・・・?」
シェ「ようやく、主人公っぽくなれますよ。よかったですね・・・・・死んじゃえばいいのに」
トー「日ごろの行いがいいせいかな。シェイドさん、俺は主人公なんですよ」
シェ「いきなり復活しましたね。ですが残念です。《デスセイバー》」
トー「ちょっとまて。俺はまだかつや」
シェ「次回、トール君の死。トール君はいったい誰に」
シル「皆さんだまされては」
シェ「《デスセイバー》・・・ふふふ」