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ゆるふわふぁんたじあ(改訂版)  作者: 天空桜
死滅の森開拓&サルーン都市化計画

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48話 14日目

旧ゆるふわふぁんたじあでは楓の魔法はボルダーストライクでしたが、今作でロックストライクに変更してます。


違うのは名前だけで効果は同じと言う設定です。

2日明けた14日目


まず、一昨日開かれた飲み会の後。


ガイウス、ゴーガン、ルルの3人は屋敷にある温水洗浄(所謂ウォシュ○ット)機能付トイレを大変気に入ったらしく、凛に取り付けが出来ないか相談を受けた。


この世界のトイレ事情は汲み取り式で、ルルに至っては便器に抱き付いたまま眠る程だ。

なので昨日、凛はガイウスの屋敷と冒険者ギルドのトイレに赴いて改築を行い、屋敷の者達やギルド職員から大変喜ばれた。


また、昨日の朝に二日酔いをキュアで治して朝食を食べさせた所、今後も屋敷で朝食を摂りたいとも言われた。


凛は報告(ほう)連絡(れん)相談(そう)も兼ねて話が出来ると承諾し、サルーンと屋敷間でポータルが使用可能となる『パスカード』を3人に配布。


因みに、凛達はナビの恩恵を受けているおかげでアルコール…つまり毒に対する耐性が上がり、昨晩の飲み会でも酔う事はまずない。

それでも早々に潰れた藍火は、余程アルコールに対して適性がないのかも知れない。


その一方で、凛は酒がめっぽう強く、いくら飲んでも全く酔わない体質だったりする。


凛が20歳になった際、家族から受けたお祝い、それと就職した先で知り合った職場仲間や知り合いで集まった飲み会にて。

姉達や同僚達等が凛を酔い潰そうとガンガンお代わりを注ぐも、彼が酔う素振りは一切見せなかった。

むしろ反対に潰され(自爆とも言う)、翌日酷い二日酔いになる等して地獄を見た例は少なくない。


それ以降、凛と仲の良い者達は酒を程々にする様になったとかなんとか。




午前7時前


動きやすそうな服装に着替えた凛達、それとガイウス、ゴーガン、ルルの3人を加えた一行は、神界の大部屋を思わせる様な真っ白な空間にいた。


ただ、部屋の造りは少し異なり、大部屋は縦横の長さが同じなのに対し、こちらは奥行き200メートル、それと凛達がいる地点から左右に500メートル程と横長。

壁際から少し手前の位置には、鉄と思われる金属で出来た鎧の上半身部分が30メートル間隔で置かれているのが特徴と言える。


それと、ガイウス達がこの場所にガイウス達がいる件について。

昨日は仕事の準備やワッズとの打ち合わせがあるとして、朝食後すぐに帰った。


だが先程凛がガイウス達にパスカードを渡したタイミングで、Tシャツにジャージとラフな服装に着替えた火燐が階段を降りて来る所を目の当たりにする。

他の者達も次々と階段から姿を現し、ガイウスが凛にこれからの予定を尋ね、是非訓練の様子を見せて欲しいとなり、今に至る。


この部屋は凛が『訓練部屋』と称し、外からの視線を気にせずに訓練を行いたいとの理由で、昨晩の内に時空間操作で用意したものだ。

壁はマットレスの様に柔らかく、かつ自動修復と魔力吸収の効果を持つ。




凛は訓練部屋、それと壁際に設置された鉄鎧についての説明を行った。

鉄鎧は斬られたり凹んだり破壊される等で原型がなくなってしまっても、10秒程で元に戻るのだと話し、皆をざわつかせる。


「…と言う訳で、誰か試してみたい人ー?」


凛は実際に見て貰う形で理解を得ようと希望者を募るも、話し合うだけで誰も行こうとはしなかった。


「はぁ…わーった(分かった)わーった。オレがやってやるよ。」


そうしている内に火燐へ視線が集まり、彼女は溜め息混じりに前に出て立ち止まった後、徐に右手を前に突き出す。


グラン(壮大な)()スプ()ージ()ン」


そして炎系超級魔法グランエクスプロージョンを発動。

彼女の視線の先にある的を中心に直径150メートル程の大きな爆発が起きた。


その影響で周囲の的も巻き込まれ、最悪ファイアボールでも構わなかった凛は苦笑いを、美羽達は感心した様子を浮かべる。

また、雫は美味しい場面を逃したとばかりにやや不満そうにし、それに気付いた火燐はにやりと笑う。


一方、初めて見る規模の爆発にカリナやガイウス達冒険者は開いた口が塞がらず、昨日新たに加わった新参組を含めた大人達は真っ青な、子供達はキラキラとした表情をそれぞれ火燐に向ける。


やがて逆再生でもしているかの様に的が元の姿へ戻り、凛以外の全員が驚きを露にする。




火燐がグランエクスプロージョンを放ったのを機に、次々と的に攻撃を仕掛ける様になった。


「…メ()ルシ()トロ()ム。」


部屋の中心付近にて、氷結の長杖(ブルー)を前方に掲げた雫が、水系上級魔法メイルシュトロームを唱え、的を中心に大きな渦潮が。


「…ブレードサ()()ン!」


その隣、凛達を挟んだ反対側に立つ翡翠は、ちらりと雫を見て風系超級魔法ブレードサイクロンを発動。

すると雫と同じ規模の竜巻が発生し、中心にある的を斬り刻んだ。


「…ロックストライク…。」


雫がいた場所に戻り、今度は楓が的の前に立った。

楓は頭上に豊穣の枝杖(マロン)を掲げ、土系上級魔法ロックストライクを発動。


直後、彼女の頭上に直径3メートル程の大岩が現れ、彼女が杖を振り下ろすと同時に真っ直ぐ落ちて来る。




楓の反対側、エルマとイルマは意を決した様子でそれぞれ的と対峙していた。


「ようやく念願だったアークエンジェル(大天使)になれたんだ!もっと上を目指さなきゃ…ジャッジメント(裁きの光)!」


彼女達は昨日、魔銀級中位の強さを持つアークエンジェルとアークデーモン(大悪魔)に進化。


エルマは両手を前にやる形で光系上級魔法ジャッジメントを唱え、的の真上に魔方陣が出現。

そこから白いレーザーの様なものが、真下にある的に向けて降り注がれる。


「私だって!…アビス(深淵)!」


その隣にいるイルマは闇系上級魔法アビスを発動、的は黒いドームに包まれる。


しばらく経ち、2つの魔法の効果が同時に切れると、どちらの的も綺麗に消失。

光と闇の魔法が同時に行使されたからか、場は荘厳な雰囲気に包まれ、2人は面目躍如を少しは果たせたかと安堵の表情を浮かべる。




再び反対側。

藍火は的の前に立つとエルマ以上に気合いの入った表情となり、人間からブルーフレイムドラゴンへと姿を変えた。


その事で周りが一気に騒然となる。


「グォォオオオ(自分も行くっすよ)!!」


しかし藍火はそんな事お構いなしとばかりに咆哮を上げ、全力のブレスを発射。

青いレーザーの様なブレスが的に当たり、巨大な青い火柱が巻き起こった。


藍火はドラゴンの姿のまま「まあまあかな?」と首を傾げつつ、的を見やる。

これにニーナ達やガイウス達だけでなく、エルマ達も白目を剥く中、彼女の隣にいる紅葉は左右の手に颯と圷を持ち、静かに佇んでいた。


「…参ります!」


すっと目を開け、それまで閉じていた颯、圷を開き、前方へ(あお)いだ。

それぞれの先から、ピンポン玉位の大きさの緑と茶色の光が生まれ、螺旋を描きながら的に向かって行く。


直後、翡翠が放ったの(ブレードサイクロン)と同じ規模の竜巻が発生。

その中で様々な大きさの石が飛び交い、またぶつかるを繰り返し、やがて跡形もなく消滅した。


全員の注目が紅葉に集まり、彼女の反対側にいる美羽は笑顔でうんうんと頷く。


「それじゃ、次はボクの番だね!…行けっ、ミ()()ア!!」


美羽はやる気の表情で右手の人差し指を真上に掲げ、無属性最上級魔法ミーティア発動と共に振り下ろした。


彼女の真上に巨大な魔方陣が形成され、楓の時より一回り大きい岩の様な物が赤熱した状態で次々に姿を現し、前方の広い範囲に落ちていく。


それから魔法の効果が切れる30秒間、着弾しては爆発を繰り返し、凛達以外の者全員を唖然とさせた。




「(ナビ。改めて聞くけど、ミーティアは炎や土属性…ではないんだよね?)」


《はい。あれらは遠方より来た隕石の為扱いが異なり、無属性魔法に分類されております。同様に、ビッグバンとブラックホールが光属性や闇属性ではなく、無属性での最上級魔法となります。》


「(やっぱりそうか。ファンタジーは謎が多い…。)」


凛は美羽の後ろ姿を眺めつつ、心の中でそんなやり取りをしていた。


どうでも良い事だが、空間収納(アイテムボックス)が使える者は無属性魔法に適性があるとされ、初級でマジックアロー、中級でマジックスピア、上級でマジックバーストが放てる様になる。


しかし、空間収納持ちは存在そのものが貴重。

無理して強くならなくてもお金に困る事はないとされ、ほとんどの者が空間収納を使うだけで一生を終える。


それと、範囲内の全てを焼き尽くすビッグバン、同じく範囲内を全て超重力で飲み込むブラックホールが最強魔法ではあるのだが、使えるのは凛と里香のみ。

一般的には美羽が放ったミーティアが最強魔法とされ、火燐達や紅葉達は納得の表情を、それ以外の大人達全員は萎縮したり青ざめたりする。(一部子供達の中で怯える者もいたが、ほとんどが興奮していた。)




「終わったよー♪」


美羽が満面の笑みで戻るも、流れが完全にそこで止まってしまったらしい。

誰も彼女の後に続こうとする者はいなかった。


「…誰も行かないみたいだし、僕がやってみようかな。」


凛は辺りをきょろきょろと見回し、皆から少し離れた位置に立った。

続けて、改良を施して少し大きくなったビットを展開。

円を描きながら数を増やしていき、最大数である20基呼び出す。


その様子を、美羽達、エルマ達、藍火、篝や子供達は興味ありげに、火燐は呆れ顔、翡翠はやや困り顔で見る。

そして初めてビットを見る者達はこれから一体何が始まるのだろう、と言った表情を向ける。


「…ビットを20基展開完了…エネルギー充填開始…。」


凛はそう言いながら、ビットの回転速度を少しずつ早めていく。

やがて高速回転と同時にそこそこ激しい風が起こり、周囲に赤黒いプラズマが発生する様になる。


「エネルギー充填完了…ハイパーブラスターキャノン、デ()スチャ()ジ!!」


凛は右腕を前に突き出し、的に向けて超極太のビームによる砲撃…ハイパーブラスターキャノンを発射。

ビットから撃ち出された超高エネルギーは的を軽く通り過ぎ、壁に激しくぶち当たった。


その影響で部屋全体が大きく揺れ、誰一人としてそのまま立つ事は敵わなくなってしまう。


『………。』


凛はビットを解除、全員から視線を浴びる。(リーリアはそれまで全く動じていなかったが、今回は流石に驚いている様だ)


《…マスター、やり過ぎです。ほとんどの方が威力を抑えて下さったのに、マスターが張り切っては…。》


「ごめんごめん。ハイパーブラスターキャノンって、用意したは良いけど撃てる機会って今までなかったでしょ?だからつい…皆さんもごめんなさいね?」


凛はナビからの苦言に少しだけ反省はしたものの、ようやく撃てたと言う達成感で一杯だった。

その為、後ろを向いて謝る時も笑顔のまま。


『………。』


ほぼ全員が驚いた表情で固まり、美羽達ですら困っていた。


因みに、凛はビットを団子みたく4基重ねた状態の射撃をブラスター、それを三角形状に3つ重ねたものをブラスターキャノンと呼んでいる。




それから、7時50分になるまで訓練を行った。

的に向けて魔法を放ちたい者はこのままここに、武器や組手等を行いたい者は、別に用意した大部屋みたいな訓練部屋でと言う構図だ。


移動後、ガイウスとゴーガンは凛に手解きをお願いしようと歩みを進めた所、暁から待ったが掛かる。

ガイウスはそれに苛立ったが、すぐに理由が分かった。


凛は美羽に「久しぶりに本気でやりたい」と手合わせをお願いされ、2つ返事で了承して部屋を後にしたからだ。

暁はそんな彼らを見送ってからガイウスに「まだ何か?」と言いたげな視線を向け、ガイウスとゴーガンは首を左右に振る。


結局、時間になるまで暁に扱かれ、2人がかりでも勝てなかった。


時間になり、一行は汗を流す為に浴室に向かった。

朝から疲労困憊となったガイウスやゴーガン、月夜の相手をしたルルも同様だ。


ガイウス達はそこでトーマスとニーナから使い方を学び、初めて見るボディーソープ等に驚いた。

何故ならリルアースにボディーソープやシャンプー等はなく、体を洗うのは専ら石鹸のみだからだ。


その石鹸もオリーブオイルを始めとした高級品の植物性、それとオーク等の魔物や家畜を用いた安い動物性とあり、動物性のものは獣臭いのであまり好まれない。

しかも泡切れが早く、洗い上がりや香りも良いとして喜ばれた。




午前8時


凛、美羽、火燐、雫、翡翠、楓、それとカリナの6人は、フォーマルな装いでリビングにいた。

そこへ風呂から上がったガイウス達と話し、商国にある都市ヴォレスで1時間後にオークションが開かれる旨を伝える。


2人は事情を知らないルルを他所にそう言えばそうだったと相槌を打ち、未だ不思議がるルルを引きずる形でサルーンに帰っていった。

凛達は彼らを見送り、後の事を紅葉、それと(ハイオークの時からルルに包帯を巻ける位に器用だった)教育係に任命した丞に任せ、ポータルでヴォレスに向かうのだった。

ディスチャージ…厨二っぽくて好きな言葉ですw

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