表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
20/20

付録 噂話

「ねぇ、知ってる?男子の中で噂。紅葉(もみじ)中学の魔王の話」

「紅葉中学の魔王?何それ」

「去年卒業した先輩達の代にね、とんでもなくスポーツが出来る化け物がいたんだって!」

「化け物?」

「うん!私が聞いた話ではね、前代未聞の県大会7冠を取ったらしいの!」

「7冠?」

「もおー。それは分かってよ。7つの部活動で、一位を取ったってこと!」

「ええ!そうなの!?」

「うん!でもね、その数は聞く人によって違うくて、6冠だったり、9冠だったりするの!」

「え、どうして?」

「そりゃ、全部の部活動の試合を見ている人なんていないからだよ。なんか、マイナーなやつでも優勝しているらしくって、全部は分からないんだって」

「そうなんだ。一体どんな人がそんなことを」

「あ、今イケメンを想像したでしょ」

「え?違うの?」

「だって考えてみてよ。そんなに凄いのに、女子の先輩の中では噂になってないんだよ」

「ああ。なるほど」

「きっと、身長2メートルのゴリラだよ。ゴリラ。ウホッホ」

「はは。花、酷い顔してるよ」

 夕暮れ時、2人の女子中学生がそんな噂話をして歩いていた。


「魔王といえばさ、こっちの魔王の話は知ってる?」

「お。七っちもなんか知ってることあるん?」

「ふっふっふ。こっちの魔王は怖い話だよ」

「え。怖い話?」

「うん。これは、私が小学三年生の頃の話しでさ」


3つ年上の学年に、魔王がいるって噂があったの。

その魔王は、普段は普通にしてて、誰に見られても普通の子どもにしか見えない様に演じていたらしいの。

でも、裏の顔はやばかったらしくてさ。

人心掌握、手練手管で、実は裏から学校を操っていたらしいの。

そう、クラスメイトを1人、何事もなかったように消せちゃうくらいにはね。


 聞いていた方の女の子が、ひぃ!と声を上げるが、本気で怖がってはいない。

 話し手の彼女も、恐ろしげに話してはいるが、本気で信じてはいないようだった。

 おそらくは、家に帰るまでの退屈しのぎだろう。


 その横を、気品のある黒い学生制服を着た男が通り過ぎていく。


「じゃあさ、七っちの学校の魔王と、紅葉(もみじ)中学の魔王が戦ったら、どっちが勝つと思う?」

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ